JR東日本  青梅線201系(4両Ver.)
 
  普段東京23区内でこの顔をご覧の皆様、実は同じ車輌がこんなところでも走っているのです。中央線ですっかりお馴染み201系、今回は青梅線の4両バージョンです。
もともと201系の4両は中央線快速の運用の一部として、青梅線では大変お馴染みでした。しかしながら4両といえば103系の天下!!でした。・・・ところが、時が経つ事2001年〜2002年、中央・総武線各駅停車からついに201系が大量に入ってきます。追い出された103系はほぼ全て廃車、「青梅・五日市線」用の201系時代の幕開けとなったのです。今回はそうした「生まれは黄色、やがてオレンジ」の201系をご紹介します。ちなみに中央線快速に入れないのは編成の組み方が違う事(中央線は6両が青梅側についているのに対し、青梅線専用は立川側につく)や、種別を案内する、前面の行灯がついていないのが理由だとか。そのため、青梅線の201系は「201系登場時の顔」を彷彿とさせるものがあり、特にダサい「青梅・五日市線」ステッカーが貼られる前は「原型201系が帰ってきた!!」などと話題になったとか・・・。
さて、この青梅線専用車のうち、4両編成は五日市線での運用を原則として持ちません。ぜひ、山奥までお越し下さい。きっと東京という場所がかなり遠くに、そして恋しくなるはずです。同じ東京都なのに・・・orz

(取材・撮影 JR青梅線青梅・軍畑〜沢井)

 

 

 


車内全景です。左が乗務員室の仕切りに向かって。右が妻面の貫通扉に向かっての撮影となります。
4ドアロングシートながら、寒冷地を走るということもあって袖仕切りの上に、独特の「風除け板」が載っていますが、そちらのクローズアップはまた後ほど。登場からすでに25年が経過していますが、あまりくたびれたものを感じません・・・座席の青に目をつぶっておけばのハナシですが。笑。


乗務員室の仕切りに迫ってみます。いたって閉鎖的な空間で、窓はちっちゃいのがポツン、ポツンと二つくっつくのみ。風光明媚と観光客が絶賛する(らしぃです・・・byひねくれ地元民)路線にして「覗き穴」のような感覚を楽しめるとは、これまたおめでたい(^^;
とはいえ、かつて青梅線で主力だった103系に比べれば立派に「進歩」しているんですけどね・・・。
吊革は仕切り背後にはなく、握り棒が設けられています。


一方こちらが車端部になります。かつては妻面の左右、ちょっとクリームがかった化粧板が使用されている部分に窓があいていたのですが、安全上の問題とささやかな広告収入も込めて、車外のゴムによる転落防止のホロ取り付けと同時期に埋められました。もっとも戸袋窓があるので採光は必要十分といったところでしょう。
戸袋窓はなんだか袖仕切りの横棒にあわせた、小さめの大きさになっています。


さて、この201系ですが、青梅・五日市線専用車に限らず、JR東日本所属の量産車では化粧板の色合いが2種類あります。一つは窓を埋めたところにみられるようなFIRE・・・・・・もといクリームベースのもの。もう一つがその周りの灰色ベースのものです。恐らく製造会社による差ではないかと思いますが、明確な理由は調べていません(手抜き) 鉄ピクの201系特集にのっているらしいので、今度機会があったら調べる事にして、この車輌では灰色ベースの化粧板を中心にまとめられました。なのでこのように色の僅かな差が生じてしまっており、よりはっきりと「埋め具合」がわかってしまいます・・・。
 

床は茶色ベースのもので、これは袖仕切りの内側と色を合わせています。この床のおかげで寒色がベースになりつつある201系をちょびっと暖かく、引き締めているんですね。しかしながら、このような蓋の周りやドアの周りにはボロボロな様相を呈しつつある部分が見られます・・・お肌の曲がり角まであと10年、ここは厳しい第二の職場のようです・・・無念。


天井です。ラインデリアがちょこっちょこっと設けられており、リターン口のあたりはのっぺらした白い化粧板で簡略化、そこの部分は夏場は「勝手に弱冷風車」状態になってしまいます。
ラインデリアと中吊り広告の間に2本の銀色のラインが設けられています。ラインデリアで作った流れを大事にしようとしています。が、車内全体には行き渡っていないので結局何がしたいのかよくわからない状態に終わっています。

吊革は全て△のものになっていますが、これは編成によってバラバラです。


ドア周りになります。随分とステッカーで賑わっています。作りとしては意外にシンプルで、扉自体も無塗装のものになっています。ドア窓は小さいですが、開く時に指やモノが戸袋に引き込まれる事が多いとか。ご注意下さい。
ドア中央部のHゴムは画像の灰色の他に黒色も出回っていますが、後者は希少価値的存在のようです。奥に止まっている201系のように、外からも判別できるアイテムですね。


で、注目のステッカー類。まず上はご存知広告ステッカー。SUICAの広告なんかもたまに貼られたりして、ウラにはご存知「駆け込み乗車するんじゃないっ!」ステッカーになっています。遅延したバスから猛ダッシュして紙一重で間に合わなかった時に見るあの棒人間君にはちょっと「むかっ」と来るところがありますが、仕方ないですね。ハイ。
そして下段外側には「ひらくドアにちゅうい」ステッカー。これは幾つかのブログなどで報告されている通り、2004年11月ごろからつけられたステッカーで、JRのデザインというよりも、どこか私鉄っぽい雰囲気ですね。引き込まれ防止のようです。
さらに下段内側には、青梅・五日市線名物である「足元注意」ステッカーが。これは「東の浅草、西の奥多摩」と私が勝手に叫んでいるくらい電車とドアの間の隙間が広がっている、奥多摩駅や川井駅にて、降りる時に気をつけてね!と喚起しているもので、同じ事を二つ書くのはアレなので隣には「非常警報機ボタン」の位置説明が掲載されています。
103系の末期に起こった川井駅での不意の人身事故がきっかけとなって設置されたこのステッカー。103系に設置された当初は車内側に貼られていたのですが、見る見るうちにボロボロになってしまったので、201系や103系が引退する時には外側から貼るスタイルに変更になっています。

「青梅線名物」の3点セットで外もよく見えないくらいですが(^^; 最後のステッカーは乗り慣れている人、要注意です。

さて、車内の「非常警報機ボタン」ってどこに・・・・あ、あれか!

ということで、車端部に設けられたのがこのボタンです。先頭車は乗務員室の仕切りにあります。
それにしてもステッカーに「非常警報機のボタン」と書いておきながら、「非常警報機」というプレートが1枚も無いのはちょっと不親切かなぁと思います。非常の時それを押したら爆発っ!なんてことは無いですが、ステッカーに「赤いボタン」と書くなり、もうちょっとアピールしてもいいのではないでしょうか。


さきほどの「スキマ喚起」ステッカーですが、下り進行方向左側は「軍畑駅・奥多摩駅」になっています。ちなみに右側は「川井駅・奥多摩駅」です。川井と軍畑は1面1線なので、こうしたわかりやすい案内が可能なんですね。
そして車外の方にも文字が。「ホームと電車の間が広く開いているので注意」といった内容です。ほんと、シャレにならないくらいあいているのでくれぐれも吸い込まれないように注意してください。


側窓は嬉しい2段窓。軽装車とは若干異なるようですが、そうでなくても方向幕の機器が上にある部分と、そうでない部分は開け方がことなります。画像手前の上段の窓は両端に止め具がついていますが、それ以外の側窓の上段は中央部分1箇所のロックになります。「四季彩」とは違って、多摩川の方の展望が開ける窓も合成着色料・・・もとい着色ガラスを使用していません。そのため、この車輌の大きなポイントとして、クリアーな窓、しかも窓を開けながら車窓が楽しめるという点があげられます。桟がちょっぴり、うっとうしいですが、往復「四季彩」よりも片道はフツーのローカル電車で帰ってみたほうが面白いかもしれません。


そして座席になります。まずは7人掛けのロングシートからです。寒冷地を半自動ドアでもない車輌がゴロゴロしているのに対して苦情がかなり寄せられていたようで、JRはそれに対して風除けの板を取り付け、風を除けられるようにしました。暖房の効きもほどよく、ちょっと圧迫感はありますが前の状態よりも幾分良くはなっています。
ただし、それは座っている人に限っての話。冬の夜、拝島駅で4つドア全開にして5分、6分待たされると、立っている方の客は大変な事になってきます。えぇ、冷蔵庫で冷やしたポッキーそのものです。青梅線の司令部の方ももう少し冷やした方が(以下自主規制。座り心地は25年の時が熟成させたのかもしれませんが、「優雅」の一言に尽きます。適度に沈みますし、スイートスポットも広く、なにより103系のシートよりも若干座面の位置が下がり座りやすくなったのは歓迎すべき事項です。
もっとも、かつての103系が物凄いファンキーで「どんぴょん」飛び跳ねた、究極な乗り心地だったのに対し、201系がどっしりと安定した走りをしている部分が大きいのかもしれません。

 
お約束のクローズアップ袖仕切り。座席に面した側は右の画像で、こげ茶の袖仕切りになります。
風除けの板はどことなくとってくっつけた感じではありますが、無いよりははるかにマシです。このような加工は関東地区のJR車ではなんと初!!なのですが、東北地方の417系などでそのノウハウは確立されていただけに、お手の物〜といった感じだったのでしょう。半透明なので車内の明るさも損ねる事がありませんが、一つ気になるのが浮いてしまった袖仕切りの上にあるバー。肘をおくにも奥行きがあまりありませんし、ちょっと中途半端かなぁなんて思いますが、この風除けの板を支える、重要な役割を担っています。


青系のモケットでは3人掛けのものもあります。背もたれの■が定員着席をさりげなく促しています。
この画像の一番右の席は肘掛けも万全に装備されていて、201系の中では一番寛げるシートです。自分も過去このシートのおかげで何度も、何十回も寝過ごしています。笑。

ところで・・・画像左の袖仕切り、ご覧下さい。袖仕切りの上の・・・風除けの板が見当たりませんね・・・。


その理由がこちらです。マウスを画像の上にのせてみてください。
もっとも・・・個人的にはここのロングシートをクロスシートに置き換えてしまえば風除けも観光客対策も万全だと思うのですが・・・211系あたりからひっこぬけないでしょうか?


と、いうことで冬の間はめっちゃ寒い!優先席です。ここを優先席にするとは・・・さては冷蔵庫疑似体験優先が目的なのでしょうか。他の201系と同じポジションにしないとだめですからねぇ・・・頑張って耐えましょう。暖房が心強く応援してくれますよ。
 
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