由利高原鉄道  YR−3000形
 
  平成23年度から3両製造された由利高原鉄道の主力車両です。3両とも内装、外装が違うというのがウリで(^^;;今回はトップナンバーの緑の車両を取り上げます。
正面だけ見るとあまり着飾っていない印象ですが、側面にはおばこのイラストも含めたロゴが大きく描かれています。おばこ号の印象が強い由利高原鉄道ならではのロゴですが、センスは田舎っぽさを一新、側面は結構可愛いと思います。
現在は単行や2両編成で鳥海山ろく線を行ったり来たりの日々です。以前はアテンダントさん常務の列車にも充当されていましたが、近年は他の車両が入っているみたいですね。取材は「こいのぼり列車」の期間、テーブル設置時の模様です。
(取材・撮影 由利高原鉄道鳥海山ろく線・羽後本荘〜矢島)

 

 

 


車内全景です。こいのぼりが泳いでいます(^^;; 2ドアセミクロスシートの車内です。
乗り通すと40分程度なのですが、トイレがしっかりついているのが雪国の車両らしく、反面デッキがないのが少し心もとなく感じることもありますが、デッキレスは先代譲りでもあります。
それにしても、車両ごとに違う雰囲気に仕上がっていることを考えると私のような人間には嬉しいのですが、これからの維持のことを考えると、意地でも今の意匠を残して欲しい!と願うところです。

 
乗務員室との仕切りです。ここも先代に倣って半室の乗務員室になっていますが、仕切り自体はだいぶしっかりしたものになっています。矢島方にはトイレ・車椅子スペースが備わっています。優先席は両方向とも設置されています。いずれも進行方向左側の前よりと右側の後ろよりです。つり革はそのロングシートと立席部分だけの設置ですが、由利高原鉄道にとっては収入源の一つ、ゆくゆくはクロスシート部分にも設置できるくらい盛況になると、いいなぁ。

 
羽後本荘方には立席スペースが設置されています。ゴミ箱があったり、手すりや非常通報機が設置されたりするなど車椅子スペースとしても機能しそうな雰囲気ですが、ラッシュ時のドア付近の混雑対策、戸袋部分故に座席は設置しなくても良いか… あるいは寒さ対策…など、色々な意味を持ちそうな空間になっています。輪行の時にも役立ちそうなスペースですが、ゴミ箱が無い側のスペースも前後輪外して畳まないと厳しい横幅です。


車椅子スペースです。このように明確に色分けがされているのは最近の新車のトレンドですが、この車両ではその先駆け的な感じで導入しています。非常通報機、スロープ、固定道具、手すりと用意されているものも過不足ありませんが、冬の寒さ対策が少し心配で、車椅子スペースの隣のロングシートでも構わないので、ヒーターを設置できるとなお安心できたかなぁと思います。


トイレは大きく、ゴミ箱は両側に。広いので車椅子でも十分使えます。


必要最低限の照明でシンプルな天井周りです。中づり広告の掲出も行っています。冷房の吹き出し口も含めてシンプルかつ広さを感じさせる仕様に落ち着きました。


床もシンプルかつ長いお付き合いができそうなこげ茶1色です。モケットがころころ変わるのでこういうところは何にでも合う色…わかる気がします。

 
ドアはどちらも片開きです。ゆっくり開閉されますが、開閉時は半自動ドアのボタン上の赤い丸ぽっちが光るギミックもついています。ステップレスではないですが、ステップの手前には黄色い滑り止めシートを設置しています。その両脇には握り棒もスタンバイ。
ドア自体は無塗装のステンレスですが、ここに車両ごとに決められた色に塗ったり、シートを貼るのもまた楽しい…いや、冬場のメンテナンスを考えると決してお奨めはできません…。

 
半自動ドアのボタンです。なんとも存在感のないボタンですが、一応周りの縁は光ります。
なんかその上下のステッカーがすごい細かいですが、4か国語で記載されているからごちゃごちゃっと見えるからで、上から「ランプ点灯中はボタンを押せばドアが開閉します。」「他のお客様に注意してドアを閉めてください。」ボタンを挟んで「乗務員のいるドアからお降りください。」のコラボです。それだけ見れば「な〜んだそれだけかぁ。」といった情報で済むので、上の案内表記は日本語だけ文字を太くするなど、だらだら見せない工夫が必要かと思います。


外側のボタンです。こちらは目立っています。そう、開ける、閉めるは2か国語表記で、あとの言語はピクトグラムで判断を…という流れですが、Open、Closeなら誰でもわかる…ということですかね?


窓です。開く窓が設置してある区画もありますが、カーテンの設置はありません。鯉のぼりがカーテン替わり…なんていったら一年中泳いでもらわないと困る事態に陥るので(^^;; 日が射したら各自工夫することになります。
そそ、鯉のぼりが屋根より低い件…(^^;;


ロングシートです。優先席が両方向に設置されている関係で、意外や意外このモケットのロングシートは車両中1か所のみの設置です。5人掛けで、由利高原鉄道オリジナルのモケットが良い感じです。
座席自体は片持ち式ですが、座面の下が色々埋まっています。冬場はヒーターが嬉しいですが、その恩恵が端から端まで届くと良いなぁと思う皐月の乗車体験です。

 
優先席です。モケットは水色で、どちらの方向も2人掛けになります。
モケットは他の車両に青いモケットを通常仕様として使用していますが、ここは単に車両の中だけで識別できれば構わないという判断なのでしょう。事実、模様は車両ごとに異なるので、結構旅行客が乗るときにはわくわくするのではないでしょうか。
尤も、座り心地はわくわくした気持ちを正す垂直っぷり…モケットのような穏やかさを求めたいスタイルです。


クロスシートです。取材時は着脱式のテーブルがついていましたが、これは乗客が取り外しできないので、ついている時は脚にぶつからないよう注意が必要ですが、窓下のスペースが広々としているので、そんなに窮屈さは感じません。こちらもベストセラーの感があるスタイルですが、詰め物がしっかりしているなぁという印象です。また、握り棒が大きいのは嬉しいです。
 
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