東京臨海高速鉄道  りんかい線70−000系
 
  209系よりもどことなく爽やかな側面と、微妙な8角形ガラスが印象的な前面が組み合わさった東京臨海高速鉄道の70-000系。
「ななまん」という発音でいいらしいのですが…あれ、誰ですか、「にひゃくきゅう」って言っている人は(^^;;
当初は4両編成で出てきたものの、路線の順延にあわせて6両、10両と増備を重ね、現在は10両編成8本の陣容となっています。
また、大崎順延時から埼京線・川越線への乗り入れも開始し、埼京線内の快速運転も見せ場の一つになっています。あ、八高線・川越線に電撃移籍した元70-000との顔合わせも見せ場…かな?
今回は大崎順延時に増備された10両固定編成の車内をご紹介します。果たして車内も「にひゃくきゅう」にそっくりなのでしょうか(^^;
(取材・撮影 りんかい線/大崎)

 

 

 


ということでお約束の車内全景です。JR209系を基本に作られているだけに、乗っているときの走行音や天井などあまりに色々な部分にその面影がチラッと見え隠れしすぎていますが、正直とても209系とは似ても似つかないほどよい明るさの爽やかな車内ではないでしょうか。4ドアロングシートです。薄い白木の木目調も部分部分に利用しつつ、前面の帯や臨海副都心にマッチした車内と言っても過言ではないと思いますよ。


先に乗務員室との仕切りを見てみます。ここも209系と共通の設計になります。
しかし、白の化粧板と窓ガラスの黒のアンバランスさが209系とは全く異なる雰囲気を作っています。うん、まるでパンダ(^^;;; 中央の黒のガラスは遮光ガラスになっており、乗務員室へ車内の光が入りにくいよう黒い半透明のガラスが使われています。隣の乗務員室への扉に使われている窓ガラスとの差は歴然です。
そして、中央の窓の左側には乗務員さんのエスケープボードがついています。

 
さて、先頭車の車端部は車椅子スペースを兼ね備えた空間になっています。
妻面、そして袖仕切りには先ほども登場した白木の木目調の化粧板が貼られています。そこにはもう209系のような薄暗さは微塵も感じさせません。それにしても・・・乗務員室との仕切り部分にその木目の化粧板が登場しなかったのは…まさか…予算が…?

なお、右の車両が2008年現在の仕様です。設置箇所や構造などは変わっていないものの、ある部分に変更が加えられています。同じような画像が続きますので、エラーを探せ状態ですが(^^;; 見つけてみて下さい。

 
車椅子スペースも手すりや非常通報機の位置、形状は209系と同じなので、「お馴染み」のような感覚が漂っています。
JR209系と同じという事で、日頃京浜東北線などで利用しなれている人にとっては使いやすいかもしれません。もっとも、固定ベルトや遮光カーテンが無い分「また(妙な意味で)この車椅子スペースかぁ・・・」なんて思ってしまうかもという一面も隠れています。

右側には引き続き現行仕様が続きます。

 
さて、車端部には貫通扉が備わった車両もあります。確か編成内に3箇所設置されていたと思います。
この貫通扉はとにかく窓が大きく化粧板を貼ってあることで、空間をさらに引き締める役割を果たしています。正直、この車端部は美しいです。冗談抜きで。ちょっと広告が多いのが難点・・・かな。
で、貫通路を通って隣の車両からこの貫通扉を見ると・・・
 
あれ、あれれ・・・??見なかったほうが良かったかな・・・?
片面しか化粧板貼っていないんですね・・・。つくづく白と黒の差が激しい車両です。
なお、吊り広告の後ろには蓋があり、「非常時に係員の指示に従った上で」開けられるよう書いてありますが、そこを開けると換気口がでてきます。外気をそこから取り入れられるようになっています。

この車端部、現在はモケットの色関係なく両側とも全ての車端部が優先席に指定されています。そのため、右の画像のようにモケットを本来の色に合わせる作業を断念した?!車両も出てきています。


天井です。アイボリーのFRPで中心を固め、剥き出しの蛍光灯が両脇をサポート。冷房装置はラインフローファンがぼちぼち設置されており、吹き出し口の方もアイボリーに仕上げています。

吊革もゴムバンド部分はクリーム。白色ベースがこの車両のウリですが・・・

車端部全席優先席化に前後して、該当部分の吊革を水色のものに切り替えています。優先席部分を黄色の吊革に取り替える私鉄が目立つ今日この頃ですが、埼京線205系が一時的ながら黄緑色の吊革を使っているからでしょうか、りんかい線の車両も他の私鉄では使っていないような色を堂々と使っています。

先ほどまでの車端部や車椅子スペースの画像で左右2つの画像が並んでいた項目はこの部分が異なっていたことになります。意外と目立っていたので黄色にこだわることも無さそうです。

・・・それにしても、握る部分が円だったら・・・人生ゲームの男の子だったのに・・・惜しいです。


床です。ここはさすがに白!ではなく、灰色を採用しています。
特に装飾等はないのですが、小さいスクエアで青ベースの模様をライン状に配置するとさらに洒落た車内になるかもしれませんよ…あ、西武20000系の二番煎じですかそうですか(^^;;

 
ドア周りの様子は一気に2枚掲載します。大崎順延時に増備された車両はドア上の鴨居部が千鳥状に配置されているのが大きな特徴で、右の画像がLED表示機が無いバージョンのドア周りになります。
ドアそのものは白色の化粧板が貼られている、実にスッキリとしたドアになっています。そんなに自己主張がなく、一体感を作ろうとしている雰囲気がでていますね。この余裕さ、209系を設計した鉄道会社も見習って欲しい!

吊革はドア付近にもたくさん設置されています。埼京線に乗り入れてから本領発揮、あ、年2回はりんかい線内でも朝から晩まで大活躍ですね。


なお、左のドアには点字による号車案内ステッカーが貼られています。画像でもチラッと見る事ができますが、できればこのステッカー、もう少し貼る場所を低く・・・例えば隣の手すりの上辺と同じ高さに貼って欲しかったなぁ。


LED表示機もアイボリー仕様。表示案内は停車中の駅表示や走行中の次駅表示を「カタカナ」「ローマ字」「漢字」で表示するくらいで、行き先や通過駅案内などが出ないのは少し残念です。
そのための路線図かもしれないけど・・・路線図の部分に広告が入っている場合もあるので、そうは言っていられません。


そしてこちらがLED表示機なしバージョン。えっと・・・やっぱり何か物足りない。その形状は絶対物足りなさを訴えてる。
スピーカーの位置まで一緒で(^^;。ゆくゆくはより多機能なLED表示機が設置されることを願っています。


窓は横幅2mの大きな窓。今後換気機能を拡充するために改造される可能性があります。
それにしても・・・真ん中に堂々と「女性専用車」と貼られるのもなんだかなぁ…(^^;;; 大きい窓なので余計に目立ってます。

取材日は日曜日の朝だったので女性専用車対象外の時間帯になります。


最後に座席周りの様子です。209系とは大きく異なる座席を使用しており、まさに個性がいかんなく発揮される部分にもなります。バケット形状が緩く、スタンションポールも1本のみ。袖仕切りも201系試作車の下半分みたいな感じで少し前時代的なデザインではあるものの、結果的にはここでも肘掛け周りのゆとりを確保しており、着席定員も視野に入れているとはいえ「ゆったり座れる座席」を念頭に置いたのかな?という感じがします。

しかし、その一方で片持ち式の座席は床の部分に空間ができています。埼玉ならずとも臨海部分、結構冬は冷たい風が吹きます。新木場の待ち時間などは正直座席にいてもしんどそうな寒さが待っていそうな気がするのですが…気のせい?


スタンションポールを眺めつつ、袖仕切りもご覧頂いてもらっています。座席側はモケットが、ドア側は木目調の化粧板がそれぞれ貼られています。

 
最後に車端部の3人掛けの座席です。右の画像が優先席、左の画像が普通の青モケットになりますが、普通の青モケットでも優先席扱いになります。
消火器の位置設定、車端部のぬり壁ぶりも・・・209系と同じ。ああ、そこまで真似しなくてもいいのに(^^;;; 登場経緯が経緯だけに身内自慢コンテストに参加できない事が悔やまれます。
座り心地は硬め。あまり沈み込まないので見た目とは違う意味で裏切られるかもしれません。とはいえ、バケットシートと違うパフォーマンスを見せるのは比較的長い時間乗った時。思ったよりも体に合う座席だと思いますよ。

季節のいいシーズンになったら新宿から臨海副都心へ、あるいは川越へ行く時にこの電車をチョイスするのも悪くはないと思います。

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