東京都交通局  12−000形
 
  実は近年取材の難易度が上がっていると思われる(当社比)都営地下鉄大江戸線。ゆめもぐらなんて過去の話、もぐらもビックリするくらいの深い地下をぐるり結んでいます。その主力車両が12-000形で、今回は一番オーソドックスな4次車の模様をお届けします。
早くも外観画像から行先とライトの付き具合に違和感ありますが、右側に運転台が設置されているのが新規開業の地下鉄ならではです。近年ホームドアがついて、ちょっと外観画像が撮りにくくなってしまいました。とはいえ、前面の大江戸線から東京都のいちょうマークに至るグラデーションはなかなか美しいものがあります。ラインカラー自体はゆめもぐらという名前に対してガッカリしたものですが…(^^;;

(取材・撮影 都営地下鉄大江戸線・都庁前〜東中野)

 

 

 


小断面だからこそ、入ってすぐに車内の小ささを感じる全景です。3ドアロングシートです。
白を基本にした車内は明るく鮮やかで、新宿線以外の都営地下鉄ではよくあるカラーパターンです。やはり浅草線や三田線の車両同様細かい手が加えられてはいるものの、少しずつ変わっていっているなぁ…と気づくかどうかさえ怪しいアハ体験が堪能できる車内です。現在は袖仕切りの大型化がすこ〜しずつ始まっているそうで、またこれで車内の印象が変わりますね。


乗務員室との仕切りです。右側に運転台があるため、左側に寄った乗務員室との扉が大きな特徴です。そのまま、前面扉へ行けるようになっています。
乗務員室との仕切りの横長の窓は他の系列でも見られるものの、車体が狭まっている関係であまり横に長くない印象です。握り棒も備わっているので、ワンマン運転の後方展望が堪能できそうです。
また、車体が天井に向かって狭まっている影響…というわけではないと思いますが、中吊り広告が1枚省かれているのも特徴的です。中間車の車端部も1枚なので、営業的にはあまり苦労はしません。

 
漢字の「小」に見えなくもない車端部です。車端部は中間車も含め、すべて優先席に指定されています。
年季が入っているように見えるのは妻窓の独特の形状と床の点検蓋のせいかもしれません。一方、貫通扉は窓が下までにょきっと伸びたタイプで、流行の兆しを感じ取ったか、近年衝突防止も兼ねていちょうマークが1か所入りました。
右の画像、車椅子スペースつきの車端部は4号車・5号車と編成の中間に集約されています。どこかで見たことあるな…と思ったら、神戸市交通局西神・山手線と同じ配置です。なお、都庁前始発の列車でも車両の窓ごしに乗客が写ってしまう事が多い、取材上の難関ポイントがこちらになります。

車椅子スペースです。ベビーカーのアイコンも新たに加わりましたが、シールとアクリルの違いが浮き彫りになっています。
非常通報機、車椅子固定装置、そして握り棒と設備自体は充実です。また、反対側にも車椅子スペースがあるので、空き具合がお互いに目視できます。尤も貫通路は幅が狭いので、次の駅で降りて乗ってを繰り返さないとたどり着けませんが…(^^;;
妻面のデッドスペースがちょっと勿体ない感じで、腰当てのクッションでも置けば居心地が違うのになぁ…。


ラインデリアが見える天井です。ただ、車内全体を見渡すとラインデリアは所々で、だだっ広いアイボリーだけの部分も多く見られます。吊革の形状も変わりましたが、名鉄電車のように天井から個別で吊るしている吊革は都内ではなかなか見かけません。
また、ドア周りの蛍光灯はカバーがついていましたが、近年こちらもルーバータイプに変更されています。見た目そちらの方が豪華そうなので思い切って蛍光灯すべてに設けて欲しいものですが、安全を考慮しての設置に留まってしまっています。


床です。コルク柄をセンターに配置して脇をベージュで固めています。思いのほか濃い色でのラインカラーになっていますが…都営地下鉄の車両は床の塗り替えも時々行われるので、この系列も御多分に漏れず…かもしれません。

 
ドア周りです。千鳥配置でLED表示器が備わっています。鴨居部分のデザインはどちらも同じなのであまりその差は感じませんが、鴨居部を見ると天井の低さがとにかく気になります。ドア自体は大きな窓が印象的なもので、見えない景色の代わりに広告が良い位置に貼られています…。角ばったところが東京都交通局っぽいですね。昔っから角ばっていました。色々な意味で…(^^;;
短距離での乗り降りが多いため、ドア周りに立つ方も多いようで、今後大型の袖仕切りに交換する計画があるそうです。ますますドア周りの印象が変わってきますが、結構居心地は良くなるのではないでしょうか。

 
LED表示器は2段表記が主体です。やや暗い印象で、小さい文字ということもあり、あまり見やすいものとは言えません。そして、ドアが開く方向によって光る表示器が反対側についています。…とはいっても、この表示器をつけるくらいドアの開く向きが目まぐるしく変わるわけではありません。
そして、この手の表示器のカバーはちょっとした年数が経つと当初よりもやや暗い色に変化していきます。この車両も周りの白色よりもややくすんだ印象です。袖仕切りの次は…ここですか?!


窓周りです。地下鉄なので当たり前のようにカーテンが省かれています。それでも大きく見える1段窓。暗いトンネルの中で自分の顔を見ると落ち込む私はさておき、映り込みが気になる人もいらっしゃるのではないでしょうか。

 
座席は2種類。ドア〜ドア間は7人掛け、車端部は4人掛けで全席優先席に指定されています。極めて単純明快な座席構成で、モケットも両極端な2色でまとめられています。
沈み込みが無い硬い座席です。バケット形状なので型にはまるように座る感じです。立ち上がる際に腰の重みを感じるタイプで、長時間座る様なものではありません。それでも、光が丘から座れる環境はこの座席でもつい許せそうな気がします。
これだけパキッとしたバケットシートなのに、スタンションポールが無いのは時代の流れに取り残されているだけでしょうか。袖仕切りの次は…こちらかな?


独特な意匠の袖仕切りです。上の出っ張りは何をイメージしたのでしょうか。私にはレールの断面に見えますが…。もはや、かつて「エ」のマークをモケットに染め入れた国鉄草創期への憧れでしょうか。いずれにしても、この袖仕切りが使い勝手で採用されたのか、デザインで採用されたのか、私にはイマイチわかりません。いずれ、百条委員会で(以下自主規制
 
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