都営地下鉄  新宿線10−300形・10−300R形(先頭車)
 
  都営地下鉄新宿線は開通以来10-000形によって運転されてきましたが、試作車など一部車両の老朽化やデジタルATC設置に伴い新たな車両にバトンが渡されることになりました。バトンを引き受ける役がこの10-300形という車両です。
で、最大の特徴は増備方法にあります(^^; 8両編成全てが新型車両の10-300形と、8両中先頭車のみが新車の10-300R形に分けられるからです。前者はさておき、後者は中間車(10-000)がまだまだ使える年数であること、保安機器の更新は先頭車の置き換えでまかなえる事から、コスト削減の意味でそのようにしたそうです。従って今の新宿線ではアルミとステンレスの混結というアンバランスな競演が見られます。果たして全てが10-300形で整う日はいつになることやら…
(撮影・取材 都営新宿線・京王線/本八幡・笹塚)

 

 

 


車内全景です。なお、10-300形も10-300R形も先頭車の車内に関してはほぼ同一なので、ここでは同一車種ということで取り上げようと思います。
4ドアロングシートは京王線ともあったスペックで、車体幅の狭さもそれに合っています。しかしながら水色ベースという車内はこれまでの京王や都営線では見られなかった雰囲気でしょう、すれ違う時も「あれ、ちょっとあそこだけ中の色違うなぁ・・・??」なんてムードでした。ただ、少々暗めの車内は今も昔も新宿線クオリティとして受け継がれています。そして今回は寒色系をメインに使っているのでより一層感じやすいかな、と思います。

ちなみに…取材後に気がついたのですが、座席モケットの色合いが左右で微妙に異なってます(^^;;;
しかし、自分はこの車両に乗った事が2度ほどあるのですが・・・同一モケットに見えて仕方が無いのです。窓ガラスが緑ですし、実際地上を走る京王線では光の入り方によって濃淡が違うように見えますし…。うーん、ここ最近の悩みのタネです(^^;;;


車端部も水色の雰囲気がしっかり出ています。爽やかさを売りにしているのでしょうか、チラッと見える青いモケットとの相性は良さそうです。
車両によって貫通扉の有無という差がでてくるのですが、今回取材した本八幡より先頭車には貫通扉がついていません。クリームの化粧板の貫通扉は隣の車両、つまり従来の10-000形の扉になります。
それにしても…この雰囲気、どこか他の会社、他の車両で見たことがあるような気がしませんか・・・?


この画像は中間車、すなわち先頭車のみ新型車両の10-300R形では見られないものになります。通常モケットの車端部、そして10-300形の貫通扉です。クリーム色がチラリ、ではなく銀色がチラリ。うーん、寒々しさがひしひしと伝わってきますし、バランスもあまり変わらないような気がします・・・(^^;;


こちらも中間車のみの設定です。車端部に車椅子スペースがあるバージョン、最近盛んに行われている黄色い吊革への交換も絡めてお届けします。両先頭車から2両目の設定になります。
水色の化粧板が一番目立つ部分になるだけに、初めて見る人にはちょっぴり斬新に映るかもしれません。もっとも、色に慣れてしまえば「あ、よく見る車椅子スペースだ」というオチになるわけですが(^^;;

車椅子スペースは先頭車にもありますので、その様子と一緒に後ほどご覧頂きます。


逆サイドです。乗務員室の背後には扉、そしてその後ろには車椅子スペースがあります。都営新宿線は比較的車椅子スペースが整備されており、特に都営の車両はほぼ全編成についていると言っても過言ではないと思います。一方の京王の車両のうち、都営線乗り入れ対象車には全然ついていませんが(^^;;
仕切りに注目すると、左の乗務員エスケープ用の壁、真ん中の大きな窓、そして扉という組み合わせに「うーんやっぱりこれは何かに似ているなぁ〜」と思わずにはいられません(^^;;; そして乗務員室との扉の窓が妙に角ばっているのも気になります。
吊革は先頭までぐいっと伸びています。

 
座席3人分を確保した車椅子スペースです。右の画像は中間車に設定されている車椅子スペース、左の画像は先頭車、乗務員室背後にある車椅子スペースです。補助椅子などはついておらず、至ってシンプルなスタイル。他の車両と同様のスペックを維持しており、握り棒が少ない分止め具でカバーしているのも共通項。先頭車の方が乗務員室に近いと言うことで安心感はあるかもしれませんが、だから?と言われると言葉に詰まってしまいます。

それにしても、先頭車の車椅子スペースも車端部に作ればもっと1両当たりのパーツの種類が少なくなって、製造費が落ちたと思うのですが・・・厳しい目線で、自分の事を棚に上げてつい言ってしまいます。

 
天井辺りの画像を二つ。まず左の画像は天井そのものを写してみました。吊り広告が多いので遠くまで見渡せませんが、まぁ景気もぼちぼちでんなーということで一人の都民としてガチガチの笑顔で喜びたいと思います(^^;;
そのせいでしょうか、ラインデリアはポツリポツリと設けてあり、車内全体を使った一体感は意識していない様子。蛍光灯も剥き出しのまま使っており、この辺りは何も手を加えない方向である事が淡々と伝わります。なお、車端部の蛍光灯は他の部分よりも短いものが使われています。
そして画像右は吊革です。広告枠がさりげなくついたものが使われているのはグッジョブです(^^;; 高さはドア〜ドア間のみ短め、長めの二つが用意されていて、その差は約10cm。もう「あ、届かないからジャンプしちゃお!」なんて危なっかしい事が起こらない…可能性はなくなったとは言い切れませんが、掴める人が多くなったのは嬉しいです。あと、時々長い吊革がぶらーんと荷棚に引っかかっている事があるのですが…そのうち荷棚がボコボコになりそうで(^^;;; ちょっぴり心配です。
いずれにしても、ドア付近と合わせて3段階の長さで握れるようになった吊革。都営地下鉄でもバリアフリーの一環として定着しつつあります。


床です。灰色一色に見えますが、よくよく見ると灰色の中にスパイスを振って混ぜたような、白や青などの細かいドットが散りばめられています。ぜひ実車でご確認下さい…としか言いようがないくらい小さいです(^^;;
フットラインなどはありません。

 
ドア周りになります。例によって左の画像のドア〜袖仕切りの空間が違うのは車端部が関わってきているからです。右の画像との違いは車端部か否かということの他に鴨居部が該当するのですが、その鴨居部はまた別の所で詳しくご説明します。両開き扉で、無塗装のシルバーがここでも登場。周りと孤立した雰囲気ですが、ドア窓の丸みは側窓に準じた雰囲気がでています。
ちなみに左の画像、右の広告枠は枠から透明のプラ板と中の紙が飛び出しているのですが、このような光景を取材当日には何度か目撃しました(^^; 場所はランダムだったのですが、プラ板と枠の相性があまりよくないのかもしれませんね。いや、地下鉄の風によって中の紙が乱れるのかもしれません。・・・・・・はっくしょん。

 
適度に寒くなったところで、ドア周りの画像で述べた通りドア上の鴨居部には次の2種類があります。
まずは画像左。広告枠と黒い四角、そしてドアコックの組み合わせ。対する画像右がLED表示機と広告枠、そしてドアコックの組み合わせ。これらが千鳥配置で設けられているわけですが…どちらもビスが目立っています。少しくらい隠しましょうよ、結構気になる人には気になります。
さて、黒い四角ですが、これはドアがどちらに開くか、というのを示すサインで、停車駅間際に「このドアが開きます」「反対側のドアが開きます」と表示されるのですが、いかんせん文字が小さいこと小さいこと。自分、岩本町から本八幡までこの車両に乗ったのですがこの表示機が作動しているのをまともにチェックしたのは本八幡到着寸前だけでした(^^;; もう少し存在感があるといいなぁ。


そしてLED表示機です。隣にはスピーカーもちらりと見えますね。
6文字だけ、そして1段表示ということで、シンプルな傍ら一回に受け取れる情報量も少なめになってしまいます。
次駅表示がメインで、ドア案内、行き先案内もあります。そして始発駅ではこのようなサンクス案内も行われます。

 
座席です。7人掛けからご覧いただいています。
冒頭でお伝えしたとおり、光の入り方や周りの環境によってだいぶ印象が変わる座面モケットかなぁと自分は思っていますが、もしかしたら元々違う色のモケットなのかもしれません…orz 画像左は本八幡方面を向いたときに向かって左側の座席、右の画像は右側の座席になりますが、自分の冴えない頭&ヘンテコ視力では同じモケットという風に判断してみました。今度、橋本から本八幡までずっとこの座席を撮ってみたいですね。動画で(^^;;。背もたれのグレーは同じものを使っています。
片持ち式のバケットシートで、スタンションポールによって2人、3人、2人の区画にわけられていますが、更にバケットにより1人1人に分けられています。徹底的に定員着席の構えです。


一方こちらは4人掛けの座席です。ちょっと濃く見えますが、機材の関係というカラクリも加味されているからで、モケットそのものは他の席と同一のものです。手前の袖仕切りがカットされていますが、これは窓枠との干渉防止のため。そのためこの袖仕切りの隣の座席は幾分スペースを広くとることができ、やや快適に過ごせる事ができます。

座り心地は・・・座面の平面っぷりと背もたれの出っ張り具合、クッション性がほとんど考慮されていない上に足元を吹き抜ける風(地下鉄だからでしょうか、思ったよりも強く吹き抜けます。)と、ざっとこれだけ気になるところが出てきた以上、答えは・・・(以下自主規制 これで京王線まではるばる東京横断〜は結構厳しいですね。


クローズアップ袖仕切り。肩から何から全てをスポッと覆ってしまおうという作戦です。
耳のような形で、小田急3000形にもあるような形ですね。最初見たときには奇抜なデザインに目がパチパチしてしまいます(^^;; 風がまともに体に当たらない分良いかもしれませんが、いかんせん「壁」なのでいくら中身がくりぬいてあっても窮屈だと思う人は少なくないはず。

ちなみに…座面の出っ張りから少し奥まったところにパイプと袖仕切りの結合部分がありますが、掛け方によっては傘がモケットにもろに触れてしまい、水滴がモケットについてしまう可能性があります。このような使い方は設計陣の方々におかれては「想定外」なのかもれません…。

 
中間車のみの展開となる通常モケットの3人掛け、車端部の席になります。7人掛け同様グレーの濃淡が微妙に変わってくる席になっています。モケットは凝っているのですが、車端部の壁は非常に簡素、そして消化器の出っ張りが気になるところです。かつては華麗に座席下に収納というケースも見られたために、このケースに何のセンスも感じないことが少々残念です。


最後に優先席です。青系の座面モケットを使って、他の席との区別をつけていますが、背もたれの灰色は他の席と同じで、かつて優先席をシルバーシートと名付けたことから、他の席でも優先席と同じような心配りで使ってね♪という意図が見え隠れしています。そういえば、シルバーシートの言いだしっぺって当時の美濃部東京都知事でしたっけ・・・。

それにしても、優先席でも空間の使い方がギクシャクしているんだよなぁ・・・と感じさせる車端部に、溜息が・・・。
 
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