土佐電鉄  200形
 
  この3枚窓に前照灯、そしてLED表示機がなんともいえないミスマッチさを作り上げていますが、バスのバリエーションばかりが有名な高知において路面電車の一大勢力を誇っているのがこちら、200形になります。
東京都電の6000形をモデルにして作られたこの車両、今回は最後に製造された車両、221を取り上げます。最後と言っても1957年…なんですけどね(^^;;
ポイントとしてはずばり側窓。大きく縦長に伸びた窓は高知の町がよく見えるようにという配慮があったのでしょうか、1段下降式になっています。また、冷房がついていないというのも特徴で、小型の送風機が車内にはついているとのこと、早速見ていこうと思います。
(取材・撮影 土佐電鉄桟橋線/桟橋通五丁目)

 

 

 


車内全景です。路面電車ならではの縦長の空間に大きな窓がピシッと目立っています。前後2ドアのロングシート、590形、600形のように前中扉ではありません。
都電6000形を譲渡して走らせている函館市電1000形とはまた一味違った味付けに仕上がっている一方、天井の丸みやごちゃごちゃした乗務員部分との仕切りを見ると「あぁ、都電っぽい・・・」って感じます。


DJブースです(違
乗務員スペースとの仕切りです。丸みを帯びた前面になっており、中央の壁の先、乗務員さんが座る部分が一番広くなっています。しかしながらゴチャゴチャぶりは相変わらず。運賃収受機に至ってはステップに大きく張り出してます(^^;;;
仕切り壁にはLED表示機があります。上段には次停留所案内、下段には広告などが流れます。
寒色系を多用している壁が目立つせいでしょうか、車内全景とは一味違った雰囲気に見えませんか?


天井です。中央の丸は通風孔かスピーカーのどちらかだと思います。その奥に見えるのが小型の通風機、そして両脇には蛍光灯が。蛍光灯の止め具がすごくオシャレですが、天井全景を一寸見間違えるとその下には鉄板か何かがあってみんなでカルビ焼いていそうな趣です。実にゴチャゴチャしています。
小型通風機は冷房に替わる物として設置されています。訪れたのが春だったのでどれだけの風が送り込まれるのかは不明ですが、物足りなさを感じてしまうような風量なのかもしれません。


床は明るい茶色の一点張り。しかし、薄っすらと縦方向に筋が見えます。そうするとこの下には木材による床があるのかもしれません…。見た目はこちらの方がきれいですが、木の材質そのままの方がなんとなく滑りにくそうですね。


ドアです。全てこの形のドアで戸袋部分は乗務員スペースのすぐ隣に設けられています。壁などで戸袋と乗務員スペースが隔てている部分は下半分で、上半分は乗務員スペースとの壁はなく、挟もうと思えば開いたドアに手を挟む事もできますが…よい子は真似しないで下さい、そして挟まないようご注意ください!
ドアは縦長のもの2枚がそれぞれ戸袋に収納されるタイプです。

このスペースの狭さがやっぱり気になる今日この頃です。


窓にはボタンもついていますが…ツーマン時代の名残でしょうか、車掌用ボタンなんていうのも残っています。その下の降車用ボタンもかなりレトロな物ですが、さすがに上には敵わないはずです。いくら床がきれいでもこの辺りにベテランとしての証を感じます。


最後に座席をズビズバッと。なが〜〜〜〜い座席は16人掛けの座席は8人ずつに分かれた格好で座面や背もたれが設置されています。背もたれが壁にへばりついており、硬い乗り心地も加わって座り心地はある意味「すごい」けど、短距離なら問題なしだと思います。蘇芳色のモケットがこの少しレトロな袖仕切りとマッチしています。少しピリリと高級感がでています。

なお、優先座席はモケットではなく窓に貼られたプレートで区分しています。
 
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