東武鉄道  30000系[初期車]
 
  50050系に最近は押されつつある東武30000系。「半直」の主はほんの少しずつその活躍の場を北関東に移しつつある一方、新たに久喜からの「半直」も始まり、種別も新たに急行などが与えられるなど、少しずつ重要な役割を担うようになってきています。
さてこの30000系、実は車内が2パターン存在しています。今回はそのうち1パターンである1編成目から7編成目までを[初期車]と区分して、その車内を紹介していこうと思います。些細な差なのですが、結構雰囲気がガラッと変わってしまうもの、8編成目から15編成までの車内を扱った30000系[後期車]のページも合わせてご覧下さい。
※[初期車][後期車]の呼び名は当サイトが便宜上設けた物になります。非公式の呼び名なのでご了承下さい。
(取材・撮影 東急田園都市線/青葉台〜中央林間)

 

 

 


車内全景の様子です。画像は長津田駅で撮影したもので、少々周りの暗さに負けたものになってしまいましたが、それでもなお外観とはおおよそ異なるフレッシュな、爽快感のある車内を感じて頂けるのではないかと思います。4ドアロングシートは東京メトロや東急と同じものの、渋谷方から中央林間方に向かって4両+6両の分割編成になっているのはこの形式ならではの特徴になります。
さて、後期車と比べてどこが違うのか…むむ、なんだか後期車よりも空間の広さを感じませんか?

 
バックグラウンドミュージックでお馴染みの東京宝石の広告も見える中、仕切りと車端部を一気に見ています。
仕切りや妻面の構造そのものは後期車と一切違いは無いのですが、やはりどことなく空間が広く見えます。
妻面の貫通扉は全車両に設置されており、両面とも化粧板がしっかり貼られています。後期車のページでも述べましたが、自分は貫通扉のベロンと伸びた窓ガラスが結構お気に入りです。それだけに、乗務員室との仕切りがあまりにも素っ気無い…。

あ、初期車も勿論鉄道営業法の告知がありますよー。


車椅子スペースは4両編成は中間の2両に、6両編成はそれぞれ先頭車の次の車輌が充てられています。
ということで、渋谷方から車椅子スペースのある車輌をピックアップすると、2両目、3両目、6両目、9両目という形になります。これは東京メトロや東急の車椅子スペースの位置とは合致しないものになってしまっています。

 
その車椅子スペースはなぜか2種類あります。左の画像のように消火器が設けられている部分と、消火器ボックスの代わりに少し前に出っ張っている部分があるタイプ。えぇ、もりそばとかけそばの違いぐらい微妙な差ですが、妻面に寄りかかろうとすると結構違いが出てくると思いますよ。

それにしても妻窓の棒の多さが気になってしまいます。

 
天井、床はともに後期車と同じものになります。どちらも個人的には適度な落ち着きが気に入っています。

 
ドアもやはり4種類。その中から2種類を見てみます。左の画像は扉締め切り表示機が無いもののLED表示機がついているタイプ、右の画像は扉締め切り表示機はついていてもLED表示機が無いタイプになります。
やはり、ドア周りがどことなくスッキリした雰囲気になっています。そして…袖仕切りが後期車よりも目立っていません。

そうです、初期車と後期車の最大かつ数少ない相違点、それが「袖仕切りの形状」だったのです!
次の写真でじっくり見てみようと思います。

 
左の横長画像が初期車の袖仕切り、右の縦長画像が後期車の袖仕切りになります。
もう素材そのものから違うので比べようが無いというのもこれまた事実なのですが、後期車は大型化されているのに対し、初期車は背もたれの高さにも満たないものの肘掛を念頭に置いた設計になっています。また、色も大きく異なっていて、後期車ははじけていそうな水色なのに対し、初期車は藤色でまとめています。

ただ、どちらもメリットと共にデメリットも抱えており、後期車はドア風を防ぐ役割や立客と着席している客の分離を完全に果たしている一方、完全な「壁」になっているので肩の部分が狭く感じたり、肘掛の機能をほぼ完全に潰しています。初期車は肘掛の役割をしっかり果たし、肩のあたりの空間を遮るものは実質横棒一本で、かなり広々と感じる一方、ドアが開いているときに容赦なく侵入してくる風を防ぐことはできません。また、そこまで乗客のモラルが低下しているとは思っていませんが、袖仕切りによっかかってくる立客の背中や鞄などが座っている客に当たり、不愉快な思いをする可能性も少しはあります。

そう思うと、もりそばとかけそば以上の違いがあるように見えて、実はどちらもおいしいポイントとそうでないポイントが混ざっているわけですが、個人的には初期車の方が少しは寛げていいかな、なんて思います。


初期車の方をもう少しクローズアップ。画像はドア〜ドア間の7人掛けの座席を見ています。
形状や座り心地などは後期車も同じで、袖仕切りがその差を左右する格好になっています。
モケットも紺に茶色のアクセント、座面のみバケット形状になっています。どちらかというと初期車の袖仕切りの方が座席の雰囲気にマッチしていそうですね。

そして袖仕切り下の出っ張りが気になる今日この頃です。

 
7人掛けの座席にはスタンディングポールが1箇所、窓枠には「譲り合い」を強調するステッカーが貼られています。
かつて窓枠には「7人掛けです」など定員着席を強調する内容が多かったのですが、定員着席の方はスタンディングポールの方にお任せ!してしまったのでしょうか。

 
車端部の3人掛けの様子をまとめて。左が通常モケット、右が優先席になります。ただ、例外的に左の画像のモケットでも優先席指定を受けていることがあります。吊革の黄色い区画=優先席という目印で判断してみてください。
優先席モケットは東急8500系ほどの冒険をされていないようですが、この色はこの色で正統派。シルバーシートからの血筋を見事に伝えています。

座面はやはりバケット形状になっています。しかし、こうやって見るとまるで後期車とは別形式のような気がしてきますね…。
 
ということで右は2度目の掲載ですが…今の気持ちはどっち?


おまけ。優先席の表示がとんでもない高さに貼られています・・・。これ、果たして何人の方に見つけてもらえるのでしょうか。ウォーリーをさがせ!よりも嬉しい発見が得られるかもしれません。乗ってみたらぜひ探して見てください。
そしてまたTBSラジオ「バックグラウンドミュージック」でお馴染みの宝石会社でございます。
毎月第一日曜日は誕生石のプレゼント。一月の誕生石は・・・・・・・・・一ノ関!  ・・・(厳寒
 
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