東武鉄道  20050系[5ドア車]
 
  1992年、首都圏のラッシュに頭を悩ませていた各鉄道会社がこぞって大胆な作戦に出ていた時代、東武鉄道も当時の営団と共同でその流れにのろうとしていました。ワイドドアか多扉か、2社の選択は「5ドア車」でした。東武が用意した20050系をお届けします。
元々18m車という車体長の短い電車が主流だった地下鉄日比谷線。3ドア車が幅を利かせていたわけですが、そこに登場したのが5ドア車。ラッシュ時において乗り降りに威力を発揮する事は間違いなかったのですが、整列乗車の乱れなど、課題も少なくありませんでした。
今回は20050系の中から5ドア車、すなわち先頭から2両分の車両を中心にお届けします。残りの中間車は3ドア車になるわけですが、それらの模様はまたいずれ、別ページで・・・(逃げ腰気味です(^^;; )
(取材・撮影 東武鉄道伊勢崎線・春日部〜東武動物公園)

 

 

 


車内全景です。これまでの東武の電車からは若干異なるトーンかなぁという気がします。8000系にしろ、10000系にしろ、緑の座席がコントラストを際だたせていたのですが、茶色のモケットに茶色の床、そして白い化粧板から見えてくるキーワードは「大人しい」といったコトバでしょうか。また、ドアが開いている時こそドアの存在感に気づきますが、閉まっている状態で車内をこのポジションから見渡すとなかなかドアが多いとはあまり思いません。むしろ配置上仕方が無いことなのかもしれませんが、窓の多さからくる明るさに驚いてしまいます。

5ドアオールロングシートは先頭各2両ずつのみの設定です。

乗務員室との仕切りです。真ん中の窓がちょっと大きいくらいで、一番左の壁がよーく目立っているのは他の車両と同じです。尤も地下鉄直通車両という特性があるので仕方が無いと言えば無いのですが・・・(^^;; 他の部分で窓が多いので窓がないことに対する明るさの不満はありません。

吊革は端までしっかり備わっています。


先頭車と一部中間車の車端部です。優先席モードが画像として写っていますが、編成中1箇所のみ「5ドア車で両側とも通常モケットの車端部」が隠れています(^^;; そしてお約束のようにそれを撮り逃しています・・・。
優先席のモケットを見て東武らしさを取り戻しつつある方もいらっしゃると思いますが、車端部は3ドア車と同じ構成なので、多扉車によくある「ドア〜妻面までが短くて息苦しい」感じはこの車両では一切感じられません。

 
そのため、編成中2箇所ある車椅子スペースも縦長で違和感なく設けられています。きっと車両設計上の都合や整列乗車などの都合があったのでしょう。そして5ドア車についてはこのポジションが一番座席が長くなっています(^^;;
車椅子スペースは両先頭車から2両目、いずれも編成中央よりの車端部に設けられています。優先席の配列の関係でこちらも座席モケットが2種類見られます。


車椅子スペースです。ちょこんと乗った感じのする非常通報機がちょっぴり可愛いです(^^;;
妻面の握り棒はなぜか3本と側窓よりも充実していますが(^^;;;一体なぜなのでしょうか・・・

車椅子スペースそのものが増えだしたような状況下で作られたということもあるのでしょう、固定ベルトなどは無いものの最小限の設備はしっかり整えられています。


天井です。10000系列の後期車から使われ始めたラインデリアをこの系列でも使用しています。
剥き出しの蛍光灯などもすっかりお馴染みのアイテムですが、吊革の多さが多扉車だった、通勤ラッシュを念頭においているんだということを実感させてくれます。


床です。かなり渋めのベージュとオレンジのツートン。かつての東武鉄道を彷彿とさせる色を用いています。
(これでそのままのイメージを狙っていたら・・・ちょっぴり嬉しいです(^^;; )

 
扉です。両開き扉で、化粧板が貼られていることもあり、実に落ち着いたたたずまいになっています。
鴨居部のあたりがちょっぴり重たそうですが・・・それはまた後ほど触れようと思います。
ドア周りを見ていくと戸袋窓があるように見えますが、実はこれ、戸袋窓を兼ねた側窓です。すなわち、ドア〜ドア間は戸袋窓が2つ並んでいるだけ、という窓配置になります。京王6000系あたりを彷彿とさせるカクカクさが東武らしかぬ雰囲気を作り上げていますが、ドアの丸みはやはり東武っぽさ全開です。

 
鴨居部は白とアイボリーの2種類があります。アイボリーの方はちょっと薄汚れが目立ってきたような色合いですが・・・(^^;;; ドア締め切りのサインが表示できるドアについてはアイボリーの方を、それ以外は白の物を使っているようです。

デビューしてから一時期の間はこの鴨居部に液晶モニターがついていたとのことで、その姿、その放映シーンを見たかったなぁと思うのはきっと自分だけではないはずです(^^;;; 復活しないかなぁ。


締め切りの合図は外でも出るようになっています。昼間は3ドアのみの開閉で、2ドアは締め切り・・・という京阪5000系のような役割があったのでしょう。しかし、「降り」畳み座席はなく、締め切るシーンもあまり見られません。


座席、まずはドア〜ドア間の3人掛けからです。オール立席にならないようしっかり固定されているだけでも褒めのコトバが飛び交いそうな気がしますが、茶色のモケットには座席区分を示すプリント柄が入っており当時の東武や営団でよく見られた横縞ではなく、縦縞を選んでいるあたりに「違い」を求めているんだなぁという感覚がひしひしと伝わります。
袖仕切りはパイプ構成で、さすがにこれは時代遅れの雰囲気が否めない気がします。

 
車端部は4人掛け。従来の車両に見事に合ったチョイスです。右の画像は優先席の柄で、このちっとも凝らないデザインにホッとしてしまいます。こうでなくっちゃ!と言うのは言い過ぎでしょうか。
他の座席が3人掛けになってしまっている分、ちょっと混んでいる時間帯でもこの座席が3人掛けて満員御礼〜となってしまいそうな気がしてなりません。定員着席がラッシュの対策に効果的だ!という判断が下されるのであれば、真ん中に何か仕切りを入れて分けてしまっても良かったかもしれません。


それにしてもこの縦長の空間・・・普通の通勤電車とほとんど変わらないパーツで構成されているだけに、普段見かける横長の空間と何ら違和感はありません。唯一、側窓を除いて・・・。
この窓の作りは丁寧だと思います。窓と窓の間に化粧板挟んでいますし。左右から迫る扉の挙動もダブルで見られますし。空間のイジリ方は今よりも充実していたのかなぁ・・・とつい決めつけてしまいそうです。

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