東武鉄道  6050系
 
  栃木県を東武鉄道で移動したことがある人から、長距離の快速・区間快速列車に乗ったことがある人まで、東武の2ドア車は伊勢崎・日光線系統ではお馴染みの車両でもあります。中には真夜中の新栃木行急行に乗ったこともあるのではないでしょうか(^^;
2両1編成で、途中で分割併合する運用もありますし、2両編成単独の運用もあります。ワンマン化されないのが不思議な運用もあります(^^; 昭和60年に運行を開始してからずっとこの外観、見るだけでホッとする方もいらっしゃるのではないでしょうか。もうすぐ車齢30年、運用に余裕ができたのかスカイツリートレインに改造された車両もいますが、そろそろこの車両も8000系ばりの改造がされるのではないかと、一人ドキドキワナワナしています。
(取材・撮影 東武日光線・下今市〜東武日光)

 

 

 


車内全景です。2ドアでセミクロスシートの配置です。特別料金不要の車両ながら東武鉄道では見慣れない真っ赤な蘇芳色のモケット、そしてつり革が必要最低限のみ設置された車内はちょっと特別な雰囲気です。加えて国鉄時代に製造された車両のような硬さがあります。この車両の製造があともう少し遅かったら果たしてこの構成の車内で登場していたでしょうか…?それでもロングシートの袖仕切りやドアの窓枠など、製造当初新車で続々と採用されていた物も採り入れています。
東武日光・会津田島方先頭車にトイレとゴミ箱が備わっています。


乗務員室とドアの間には2人掛けのロングシートが備わっています。そのロングシートはどちらの車両も優先席への指定がされていないため、蘇芳色のモケット仕様しかありません。
他編成と連結される列車はこの仕切り扉が解放されて他の車両と行き来できるようになります。運転席の後ろの窓が無いのはもう東武ではお約束の仕様です。
 
もうすっかりお馴染みですが、車内に方向幕が設置されています。分割併合の際に誤乗を防ぐためのもので、LED表示機が広く普及する前のアイデアです。今でも視認性に優れているのは事実ですが、他の編成がどこに行くかが放送を聞かないとわからないというのが弱点でもあります。自然と乗務員室立入り禁止の文言が飛び込んでくるのもポイントです(^^;;
 
車端部は浅草方先頭車は2人掛けロングシートで、こちらは優先席に設定されています。東武日光、会津田島方先頭車はトイレとゴミ箱の組み合わせです。JRの近郊型車両とは異なり、扉がだいぶ端に寄っている印象で、ドア〜ドア間のクロスシートを一組でも多く設置したい!という思惑がありそうです。
トイレがついていることもあり、妻窓が備わっています。戸袋窓が埋まっていて妻窓がある通勤型車両とは逆ですが、こればかりは仕方がありません。
 
トイレはコンパクトにまとまっています。コンパクトすぎてドア脇の握り棒がトイレとの仕切り壁についてしまっています(^^;; 中は和式で、ドア脇には路線図がついています。ピクトグラムの地が黒色で、当時の黒地白字の流行そのままです。

フタの表記がちょっとレトロな「くずもの入れ」です。車椅子スペースへの指定はされていませんが、非常通報機が備わっている点から車椅子スペースとしても使えそうな空間です。ただ、握り棒はドア脇の縦型一つだけです。
妻面の作りから製造当初から立席としての扱いだったと思うところですが、なぜか荷棚も備わっています。あくまでも自己責任ですが、登山帰りの大きなリュック、周りに置けない分はその荷棚を活用しても良さそうです。


天井周りです。ドア周りにファンデリアがありますが、基本的に吹き出し口は蛍光灯周りのみで、詰め込みを前提としない構成に落ち着いています。その外側にはカバーつきの蛍光灯もスタンバイ。節電で何か所か消えている部分がありますが、カバーということもあり、かなり暗い部分が目立っています。
中吊り広告も一切ありません。もう京阪特急の紹介をしているような気分です(^^;;


床です。ベージュをメインにフットラインを敷いて通路とそれ以外の部分を明確に分けています。フットラインは他の東武の車両でも見られますが、この柄はなんと特急「きりふり」「尾瀬夜行」などの300系・350系でも用いられており、より一層特別な雰囲気に浸れるポイントにもなります。


ドア周りです。2ドアのうち1ドアを締め切る機能がありますが、半自動機能はありません。正直半自動機能もつけて欲しいところですが…ドア周りに押しボタンを設置するだけの余裕が無さそうです。
ドア自体は化粧板で覆われた仕様で、非常にシンプルです。運用の関係かどうかはわかりませんが、ステッカー類でごちゃごちゃしていない点も好感が持てます。戸袋窓のおかげです。
 
一部のドアは締め切ることができます。10000系と同じ仕様で締め切りの表示を出すことができます。
この系列であれば特急の退避や始発駅などで見かける機会が何かとありそうですが、私は見たことがありません…。


窓周りです。側窓はクロスシート4人1組につき1枚大きな下降窓が設けられています。これがなかなか大きく、景色を見ていて気持ちが良くなる窓になります。
その窓枠の上には座席番号の表示プレートがあります。かつて「尾瀬夜行」で使われていた頃、このプレートのお世話になった方も多いのではないでしょうか。JRとは割り振り方が違うので、慣れない方にはなかなか探しにくかったことかと思います。

 
ロングシートです。奥行き深め、良く沈み込む座席はクロスシートとドアの間、そして乗務員室の仕切りとドアの間に設けられています。いずれも2人掛けです。3人掛け以上の長さのロングシートを作らなかったのは車内構成が優れている証拠です。
できれば袖仕切りを大きくして停車駅ごとに入ってくる寒い風をシャットアウトしたいところですが、握り棒と現行の袖仕切りの設置状況を見るとなかなか厳しい空間に見えてしまいます。
 
東武鉄道でも少しずつ数を減らしている銀色モケットの優先席、この6050系では健在です。東武日光・会津田島方先頭車の車端部と浅草方先頭車のクロスシートと乗務員室側の客用扉の間に設置されています。
乗り降りしやすいのがロングシートの利点ですが、この座席、特に東武日光・会津田島方車端部の優先席は長距離でもそれなりにくつろげる座席環境になっています。ただ、定員どおり座ってしまうと窮屈です。

ということで、改めてロングシートからクロスシートへの流れです。ドア〜ドア間で4人1組のクロスシートが左右7組ずつ展開しています。吊革はロングシートの頭上だけでクロスシートには手すりがついています。

横からクロスシートです。見てくださいこの武骨なフレーム。ソデ体、そしてアームレストへの造形がこの形式独特で、近年ではレトロな意匠として心くすぐられるものもあるのではないでしょうか。嬉しいのは窓側にも肘掛けがついている点で、肘掛け自体モケットと樹脂のフレームで構成されています。触り心地が心地良く、どの席に座ってもゆったり寛げる設備の作り込みが嬉しいです。
一方で、大きなテーブルはレジャー客にとっては素敵なサービスですが、膝周りの空間を狭く見せているのも事実です。正直なところ、普通列車運用が増えた昨今、そこまで大きなテーブルって必要なのでしょうか…?
 
斜めから見てみます。垂直に切り立っているようにも見えますが、背もたれにも幾分か斜めにセッティングされています。座面の沈み込みがなかなか良く、座面が一人ずつ分かれている点が嬉しいです。背もたれの上、ヘッドレストに相当する部分もそれなりに詰め物は入っていますが、フレームは外側にしっかり露出しています。トイレがあるからとか、時間がかかるからと言ってお酒を飲みすぎて頭を前後に振りすぎないよう気を付けてください(^^;;

 
テーブルは壁に収納されている物を展開するとこの大きさになります。弁当を買って食べるくらいなら必要十分のこのスペース、戻す時に膝にぶつからないように上手く避ける必要があります。もちろん、展開時には手をテーブルとテーブルの間に挟まないよう注意してください(^^;;

それにしてもチラリ写っているこの肘掛、中から灰皿が出てきてもおかしくないような作りですが…?


優先席周りには懐かしいシルバーシートの説明書きも残っています。呼び名は変わってもピクトグラムはそのまま活かされています。また、隣の車両のトイレ使用状況もこの妻面でチェックできます。
 
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