東武鉄道 10000系[館林地区ワンマン車] | ||
東武鉄道2020年6月のダイヤ改正で話題をさらったのはTHライナーの登場でした。次いで日光線ワンマン運転の拡大やSL・DL大樹の増発など気になる話題があれこれありますが、オンタイムが注目したのは館林地区のワンマン車に10000系が仲間入り!です。 元々10000系の2両編成は4編成しかいませんでしたが、そのうちの2編成がワンマン改造を受けました。ホーム検知装置などをひっさげて再登場した格好ですが、かつて2015年にリニューアル工事を受け、前面のLED表示はその時のまま…ワンマンという文字が珍しいですが、これからはこの表示が定着することでしょう。 取材は佐野線で行いましたが、小泉線や伊勢崎線もそのうち走るのでしょうか。私としては近鉄名古屋線の急行のように気が付いたら増結車で浅草に…という上京物語を期待したいところです。 (取材・撮影 東武佐野線・館林〜葛生) |
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車内全景です。基本的には2015年に受けたリニューアル工事の時のものをそのまま踏襲している格好で、乗り慣れている方にはある部分を除いてすっかりお馴染みの車内に映っていることかと思います。4ドアロングシートもそのままですが、化粧板の驚きの白さは館林ワンマン車業界にとっても乗客に「あ、新しい」と思わずつぶやいてもらえるくらい新鮮に映っていました。都市型ワンマンのため、整理券発行機や運賃表示機はありません。それでも発車前の頼りなさげなブザーが新たな出発を聴覚で示してくれています。 乗務員室との仕切りです。ちょうど仕切り扉の上の部分に広い出っ張りがありますが、これはリニューアル時から変わりありません。いつもの東武名物のあのシールも少し手前に見えて説得力アップの予感です。元々助手席側の窓と仕切り扉から前面展望を愉しむことができます。 館林ローカルの大きな特徴が時刻表です。新たに設置された大きなフレームに細かい字で1列車1列車紡いでいます。8000系からとうとうバトンを渡されたような心境ですが、未改造はあと2編成…。非常通報機はリニューアル時の時点で同じ場所についています。 車端部です。車椅子スペースは館林方車両についています。位置は8000系2両編成と同じです。どちらも優先席に指定されていて、黄色い吊革とスタンションポール、そして床で優先席であることを伝えています。貫通扉は車椅子スペースがある車両側1か所のみの設置になります。貫通扉の窓がぐぐっと下まで伸びていますが、取っ手は小さい物がリニューアル前からついています。都市型ワンマンなのであまり車内の通り抜けはありませんでしたが、朝のラッシュ時はどうでしょうか…。 両側との座席の車端部は優先席が片側4人、もう片側3人分設けられています。 車椅子スペースです。シンプルな構成で握り棒が側窓の上下、妻窓の下に設置されています。非常通報機もスタンバイです。優先席の扱いにはなっていますが、以前取材した10000系の6両編成固定編成の更新車や8000系ワンマン車では優先席扱いにはなっていません。このあたりの考え方は時代の流れでいかようにも変化するので、取材後比べるのが楽しみな部分になります。 冬はちょっと寒いと思いますが、そばのドアは半自動や締め切り扱いができません。空っ風に耐えるスペースです。 天井です。LED照明になっており、明るい白はより明るくなっています。灯具が大変お洒落で、リニューアルのお手本になった50000系列にも見て欲しいくらいおしとやかで主張しない素敵なLEDです。 吊革は20000系ワンマン車でも見かけるタイプのもので、優先席の黄色と黒の組み合わせが「お、ちょっと良い感じ」と思えるような仕上がりになっています。 床です。画像よりも少し暗めのグレーの柄で、優先席にはベージュを投じています。ドア周りは黄色に塗られて注意喚起も果たしています。 ドア周りです。千鳥配置で液晶ディスプレイが備わっていますが、これはワンマン化前から搭載されています。ワンマン列車や佐野線の表記は新鮮ですが、東武としてフォーマットが決まっているため、佐野線独自の表示は特にありません。 ドア周りは種車の座席周りを活かしているため、袖仕切りとドアの間に若干の余裕があります。そのドアも家電製品のような美しい白で覆われています。この画像だけ見たらリニューアル車だとなかなか気が付かないまま新造車だと思ってしまうくらい見惚れてしまいそうです。 前のリニューアルでは握り棒を黄色く塗っていましたが、今回ワンマン車ではそのような施工はありませんでした。 液晶ディスプレイの有無で鴨居部の表情もだいぶ変わりますが、「締切中」を示すランプもちょこまか動いていることが伺えます。液晶ディスプレイはやはり画面が少し小さいです。文字の大きさやバックライトの明るさ、文字と背景のメリハリで与えられた環境をただただ最大限に活かそうと頑張っています。次はただです。運賃は払ってください(^^;; ちなみに、この液晶ディスプレイも2015年のリニューアル時に設置されたものになります。 窓周りです。1段下降窓はそのままです。バタツキが気になっていた記憶がありますが、佐野線にいる限りは大した影響は受けないと思われます。隣の窓との一体感がないのが10000系ならではですが、間に7人掛けの定員着席を促すメッセージを入れているのは流石です。カーテンには木々を表す模様が施されています。 座席です。ドア〜ドア間は基本的に7人掛けです。間に3人・4人を分けるスタンションポールが設けられています。 座席幅を従来からあまり変えずに座面だけバケットシート化したのは2015年の更新工事のこと。背もたれは適度なバウンドで心地いいものの、座面は跳ね返りを極力抑えました…という底つき感のあるもので、この言葉を失うチグハグな状態からあっという間に5年が経ちました。それでもモケットの汚れをちっとも感じさせないのは手入れが良いからでしょうか。モケットは50000系列で採用されたもので、これからのスタンダードを虎視眈々と狙っていそうな節があります。正直、飽きはなかなか来ないと思います。 優先席はツルッとした単色モケットで、色合いは良いのですがなんか寂しい印象を抱きます。編成中1か所だけ4人掛けで、後の2区画は3人掛けが入ります。どちらも微妙なポジションにスタンションポールが入ります。 8000系列では達成できなかった車端部のゆとりをこの系列ではいとも簡単にできています。その分着席人数が1人減りますが…。ワンマン化された車内ではゆとりの3人掛け・きつきつ4人掛けのどちらが喜ばれるでしょうか? 袖仕切りにズームインしました。大型の袖仕切り板で、こちらも割と1世代前に流行したような板状のものに適宜窪みをつけています。立客との分離には一定の成果を挙げていますが、冬の冷たい風おなんとかシャットアウトできないものかと思うところですが、足手まといの私にはシャウトしたままアウトというオチ…。せめて座面下が塞がっている点に感謝したいところです。 |
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