樽見鉄道  ハイモ330−700形[ねおがわ号]
 
  2010年、樽見鉄道に導入されたディーゼルカーです。塗装こそ樽見鉄道の登場時からの…と思いきや、この車両に限っては帯が銀色になっています。今回はハイモ330-700形観光列車「ねおがわ号」仕様の車内を取り上げます。
外観はこれまでの樽見鉄道の車両同様、どこかで見たことがあるなぁ…と思わせる新潟トランシス第三セクターの表情そのものです。その前面扉の下にはヘッドマークもしっかり備えていますが、運用上観光列車に専従ということはなく、通勤・通学時間帯にも活躍しています。
そのヘッドマークのデザインがなかなか秀逸で、地元の中学生がデザインしたとのこと。ローマ字で「NEO RIVER」と書かれたロゴも車内に紛れていますが…なんか、すっごいサイバーな感じがするのは私だけ…?
(取材・撮影 樽見鉄道樽見線・大垣〜本巣)

 

 

 


車内全景です。ロングシートの車内で観光列車に充当というと怒りだしそうな方が出てきそうですが(^^;; 新しい車両、かつ混雑時間帯もスムーズに乗り降りができる意味ではハイシーズンの観光にうってつけ…車体ラッピングも担っていなかったし…食事をいただく企画列車ではテーブルを通路に出す分ロングシート車が重宝…ということで抜擢されたことかと思います。
観光列車になる前からこのモケット、この雰囲気の車内が形成されていました。紺のモケットに懐かしさを覚える方もいらっしゃることでしょう。落ち着いて綺麗な車内に仕上げてきた印象で、これはこれで新鮮な車内です。

 
乗務員室との仕切りです。左の画像が樽見方、右の画像が大垣方になり、乗務員室隣には車椅子スペースが、画像手前には優先席も備わっています。
半室構造の乗務員室、仕切りの上には液晶ディスプレイが設けられています。観光列車の運用時に用いるようで、ここにいそうな運賃表示器は奥の方へ…といいたいところですが、同時期に導入された明知鉄道やわたらせ渓谷鉄道の車両もその位置に運賃表示器が設置されているので、何も驚くことはありません(^^;;
いざという時は戸袋部分の広告枠に運賃の早見表があります。

 
樽見方のフリースペースと大垣方の車椅子スペースです。手すりや車椅子固定器具、非常通報機が車椅子スペースに備わっていることが伺えます。特段表記はありませんが、床付近の出っ張りはスロープが格納されているものかと思われます。反面、フリースペースの方には手すりがなく、観光列車にいがちな「休日に前面展望を愉しみたい人」に向けた設備は特段ありません。
基本的には白い化粧板ですが、前面窓の近くに黒く塗りつぶしたような台形がちらり…運転上白だと差し障りがあるのでしょうか。ちょっと珍しいので触れてみました(^^;


天井です。ラインフローファンを備え、かなりスッキリしています。同じ岐阜県の明知鉄道のディーゼルカーではこの部分を焦げ茶色に塗装していましたが、こちらは素材の銀色を活かしています。まばらな間隔で配置された蛍光灯をラインフローの両脇に、その下は観光列車化に伴い特注(!)した鮎をモチーフにした吊革が泳いでいます。ベルトが短いので鬱陶しくなく、可愛い吊革が愛されている様子はtwitterでの反応からも伺えます。


床です。ベージュ一色ですが、これが蹴込み台の白や座席の紺との組み合わせが非常にいい感じです。
ドア周りには凹凸を大きくつけた黄色い滑り止めシートを設置しています。

 
ドア周りです。片開きドアはゆっくり開け閉めされる感じです。ステップつきの片開き扉です。無塗装のドアは特段装飾などはなく、手すりも必要最低限…と言った感じで、思った以上にシンプルです。鴨居部には色とりどりの魚が泳いでいるのですが…こちらは遊泳禁止のようです(^^;; 半自動ドアのボタンも備えていますが、夏場に乗車した際、折り返し駅では乗車ドアのみ開け放ち、降車ドアは締め切りにしていました。外のボタンはロングセラースタイルですが、中のボタンはJR西日本の車両でも見るようなデザインです。


鮎が気持ちよく泳ぐ窓周りです。大きな固定窓が印象的で、なるほど眺望にも期待が持てます。フリーストップのロールカーテンも備えています。

その下、長〜いロングシートです。紺のモケットに着席区分が縫い付けられているので、はじから数えると25人掛け…これ、肘掛けとまでは言いません、スタンションポールが欲しくなりませんか…?特に樽見鉄道は時間によっては座席が埋まることも珍しくないだけに…私みたいに発想が貧相だと、朝の上り列車では徐々に座席が埋まっていく様を「アタック25」と呼びそうですが(^^;; 23人目でウエストミンスターの鐘が鳴らないことを願うばかりです。
 
樽見行き進行方向左手のロングシートは配管の関係で樽見方の5人掛けと大垣方の20人掛け…配管が挟まっても着席定員が左右で変わらないところが素敵です。大垣方に優先席を3席設置していますが、このロングシートの間に優先席が展開される様が路面電車の車内を見ているようです。モケットの選択…よくわかっておられます。偉い。
バケットシートとは違う硬さで、じわーっと沈み込む座面に対して垂直気味の背もたれは窓側に振り向きやすい特性や、車内でテーブルを広げて食べる時にはうってつけですが…1時間の乗車時間を考えると、もう少し腰をしっかり支えて欲しいなぁ…。


この吊革、なかなか素敵なデザインだと思います。
正直、欲しい…(^^;;
 
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