静岡鉄道  A3000形
 
  2両編成がキビキビ走る静岡鉄道。その新車が平成28年から少しずつ導入されているA3000形です。
全部で7色が出揃う他、無塗装の車両も今後登場するとのことですが、まずは第1編成の富士山を思い起こさせる塗装で外観のご紹介です。
2両編成、3ドアのスタイルはそのままで、前面部分の傾斜も引き継いでいます。側面がスッキリしている反面、前面の造形に曲線が取り入れられているので、見た目可愛い印象です。そう、真正面から見るよりも斜め45度くらいから見ると良い感じです(^^;;
また、平成29年12月現在公式ホームページで運用が示されているのもポイントで、終日運用に入っていれば1時間待てば確実に乗れるのも嬉しいところです。「あ、赤い新車だ!」など沿線での注目も高く、これからの展開にも目が離せません。
(取材・撮影 静岡鉄道静岡清水線・新静岡〜新清水)

 

 

 


車内全景です。画像は編成中央からの撮影で、両車両とも同じ構成になっています。乗務員室からドアを挟んですぐ車椅子スペース、車端部は両側とも座席の構成で全席優先席の考えで配色を行っています。3ドアロングシートの車内です。
先代の1000形と比較するまでもなく明るい車内になりました。すれ違うとオッ!と気が付くような明るさです。また、かなり見た目がスッキリしていますが、広告が大小電照式様々なスタイルがあった1000形から整理されたからかもしれません。
そして、18m3ドア通勤車を抱える地方私鉄には、この明るさは希望に見えるかもしれません。


車端部です。2両固定編成の強みでしょうか、先代に続いて安定の幅広貫通路がどどんと鎮座しています。左右の妻窓は狭めで、近年の新型車両ではあまり見ないスタイルになっています。あ、オーダーすればこのような妻面も作ってもらえるんだ…と感心した次第。通り抜けはもとより、都市型ワンマン運転なので車内の見通しを確保したかった事もあったのかもしれません。
妻窓は少し奥まった位置にありますが、ひじ掛けを確保するような奥行までは確保できていません。静岡鉄道の乗車時間であればそこまで要らないようにも感じますが、定員着席の武器にもなるので、ないがしろにはできないと思うのですが…いかがですか?


乗務員室との仕切りです。ここは向かって右側に仕切り扉をずらして運転台の広さを確保しています。Rainbow trainsのロゴステッカーやローレル賞のプレート、消火器の蓋など様々な物がある中で、堂々富士山の中吊りが見られるのはきっとこの車両だけだと思います。銭湯の壁画と同じ理屈で、富士山の堂々としたたたずまいを見ると気持ちが和むものです。
消火器の位置も1000形と同じですが、吊革が先頭部分まで設置されているのは朝ラッシュ時には強い味方です。


車椅子スペースです。横2段の握り棒のうち下の握り棒はゴムが巻かれていて、立客でも寄りかかれるようになっています。
ヒーターや車椅子の固定器具などは特段無いですが、乗車時間から考えるとあまり必要無いと思います。また、この部分の壁面に携帯電話やスマホはご遠慮いただくようなピクトグラムが設置されていますが、これは通話をご遠慮くださいというもので他の部分にも貼られています。どちらの車両にもあるのが嬉しい配慮です。
思えば新清水から新静岡まで通しで乗る分には階段を使わずに移動する事も可能で、まさに究極のバリアフリーを実現する待望の設備だったのではないでしょうか。

 
天井です。LED照明を採用した分スマートですが、座った状態で気にするとLEDの明かりが粒で見えてきます。右の画像はこの形式独特の吊革です。アストラムラインの吊革も最初は凝った物でしたが増設時には普通のデザイン…という例があるとおり、今後の増備でこの吊革がどの世代で途切れるかがある意味関心事になっています(^^;; ドア周りは通常の三角形の取っ手を用いています。
ラインデリアを中央に配した天井は明るい色の素材を積極的に用いています。網棚が無い区画が多いこともあり、LEDの明かりが隅々まで照らしてくれる印象です。


アイボリーの床です。またキレイにするのが意外と維持しにくい色を持ってきました。周りとの相性は良いですが、ちょっとしたゴミや靴で擦った跡はどうしても目立ってしまいます。静岡鉄道の乗車率では今後も無いかなぁと思いますが、床の事を思えば自転車をそのまま載せられるサイクリングトレインだけは避けた方が賢明です。
フットラインがあると車内の乗り降りの際に役立つのでは?と思うのですが、今後の増備の際に如何ですか?

 
ドア周りです。千鳥配置で液晶ディスプレイが設置されています。黄色の警戒線が入った無塗装のドアで、開け閉めの「ガー」という音が若干気になりますが、基本静かなドアです。
現状では特にドアステッカーなどはなく、点字でドア位置を示しているくらいですが、今後1000形のようにドアの下にも広告が入るのかなぁ…と思うとちょっと勿体ない、キレイなドアです。
 
鴨居部分です。吊革に続いて液晶ディスプレイも鴨居部に合わせた横長の物を配置していますが、これも今後部品の供給が増備完了まで十分賄えるのかどうかがちょっぴり不安です。尤も私が不安がっても仕方が無いのですが…(^^;;;

液晶ディスプレイは上手く活用していると思います。季節のイラストを交えた次駅案内や構内図の他、全画面で展開する路線図、沿線案内等を手際よく提供しています。驚いたのが富士山が見えるビュースポットやJR草薙駅との乗り換えの地図。これらは乗らないとなかなかゲットできない情報だと思います。
左側は広告を流しています。今は自社のものが中心ですが、夕方ワイドの激戦区でもある静岡だけに、テレビ局が面白そうなコマーシャルを作らないかなぁとワクワクしています。


窓周りです。1000形で3連だったドア〜ドア間の窓は2連に改まりました。網棚は9人掛けの座席の中央部分にしかないので、乗車時に荷物が多い方は要注意です。また、ロールカーテンがついているのは良心的です。

 
座席はドア〜ドア間が9人掛けでスタンバイしています。短い網棚も必見です。
縦を意識した面白い背もたれのモケットですが、また少し使ったあとのメンテナンスが大変そうだなぁ…と思わせる色の使い方です。着席区分から見れば大胆なデザインで見ていて爽快なのですが、バケットシートなのでそこまでしなくても定員着席の区分がしっかり示されています。
 
車椅子スペースの区画は6人掛け、車端部は3人掛けとして、3の倍数で区切っている点はお見事です。3人ずつの区切りでスタンションポールをいれていますが、この車椅子スペースの脇の座席にも網棚は備わっています。
セッティングが短距離向けかな?といった具合で、膝裏の「いかにも」的な圧迫感がちょい乗りな感じです。座面と背もたれの間にスペーサーのようなものが見受けられますが、腰もそんなに支えてくれるわけではないので、背もたれ、座面ともに見た目よりも包まれない感じです。
 
さらに、一部の座席の下には避難梯子セットを収めた区画もあります。大事なのはわかりますが、よりによってこの位置…暖房が効くかどうかとか、暖房に当たると熱くなるのでは…といった心配もありますが、足元の狭さ、特にラッシュ時の乗り降りのスペースを作るときに足を引かなければいけない時にかなり邪魔になります。小さい子はきっとこの部分めがけてかかとで蹴りを入れるのではないでしょうか。車椅子スペースを活用した収納、そして網棚が無い部分に網棚を作って梯子を…という作戦には至らなかったのでしょうか?これを見た時にはさすがにちょっと驚きました。あと、右の画像の一番左側の座席、かなり寒そう…。


袖仕切りです。この手のデザインの大型袖仕切りは良く見かけますが、そこから吊革を通じて側面の壁(!)に至るまでの緩やかなカーブを描いた握り棒はこの車両ならではのデザインです。えぇ、見慣れる頃には新清水に着くくらい、ちょっと時間がかかりました。
 
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