神戸電鉄  6500系
 
  神鉄の全く新しい車両として6000系がデビューしたのが2008年のことでした。このまま6000系の増備が進むのかと思いきやわずか2本でストップ、2016年からは3両編成の6500系がデビュー。こちらは順調に増備を進めています。見た目はそれこそ6000系に似ているようですが…車内は細部に変化があるようで…
今回取材は公園都市線のウッディタウン中央駅で行っていますが、公園都市線で取材した時、運用に就いていた3本のうち2本が6500系、1本が2000系で…すっかり同線でも定着していることかと思います。
定着…といえば助手席に乗っている「しんちゃん」。この系列は特にパノラミックウィンドウでドッキリハッキリご尊顔を拝見することができます。「しんちゃん、こんな夜更けまで乗務していたら目が真っ赤…になるぞ…あ、ウサギか!」というノリツッコミを用意していたら、犬でした。
…えぇ、今日も三打数無安打です。三田だけに…。
(取材・撮影 神戸電鉄公園都市線・ウッディタウン中央 他)

 

 

 


車内全景です。3ドアロングシートの車内です。
基本的な構成は6000系から踏襲していますが、袖仕切りの大型化、鴨居部の液晶ディスプレイの変化だけで相当見た目の変化があったのではと思います。木目柄の色の濃さが増備するたびに濃くなる現象を6000系のコンテンツで触れましたが、6500系では変化はありませんでした。
握れる場所が6000系に比べて増えている様子が早くも全景から伺えます。通勤電車でこの機能が強化されることほど、頼もしいことはありません。


乗務員室との仕切りです。大きな窓、細長い仕切り扉、そしてこれまた細長い仕切り窓のパッケージは6000系から引き継がれています。その細長い窓は開閉ができる2段窓になっています。
6000系の違いというと線路と垂直方向に吊革が設けられていること、そして6000系にあった国旗受けがなくなっていることでしょうか。後者は関西の私鉄では祝日お馴染みの光景だっただけに、ちょっと寂しさを覚えます…。

 
3両編成で各車両に車椅子スペースを設けている関係で、両側とも通常の3人掛けがスタンバイしている車端部は中間車の新開地方のみになります。妻面にも窓が設けられていますが、ロールカーテンはついていません。そしてかなり大きな貫通扉の窓の傍らには「自動ドア」のご案内が。ハンドルを軽く握ると赤外線が察知してドアが開く仕組みになっています。6000系で既に自動ドアが設置されていたとはいえ…まだまだ珍しさが勝るのではないかと思います。そして、これからは非接触の世の中を生きることになるから、これもきっと…と夢が膨らみます。

 
車椅子スペースつきの車端部です。6000系同様6500系も三田方先頭車とそれ以外の2両で微妙に仕様が異なります。
画像はどちらもデフォルトの状態で、中間車の三田より車端部と新開地方先頭車の車端部は座席が2席使える状態でスペースを確保し、三田方先頭車の車端部はさらに座席らしい物がドアぎりぎりまで備わっている状況です。この座席らしい物について、インターネットのニュースなどで流れていた「3両で117席」という座席定員には入っていないこともあり…展開すると座席か?!と思わせておいて、実は違うものかもしれません。

 
車端部と同じ区画で車椅子スペースを比較します。どちらも手すりが備わっているのみですが、手すりの形状は両者で異なります。欲を言えば折り畳まれた座席らしい物の手前に一本手すりを設けてもらうと、もっと握りやすいと思うのですが…(^^;;
車椅子の使用を念頭においてか、折り畳み座席の頭上にも荷棚が特段設けられていませんが、吊革は座席が備わっている部分と同じ長さを確保したものがぶら下がっています。


コントラストが激しい天井周りです。LED照明を設置しているのは6000系と見た目の変化が感じられる部分の一つになります。一方、中央のラインデリア、塗装された吹出し口は6000系でも見られる意匠です。
吊革は本数だけでなく、高さもドア〜ドア間で2種類設置されています。手掛けが○だったり、優先座席部分の吊革も色を変えていないあたりはそろそろ神戸電鉄の「こだわり」と言っても過言ではないだろうと思います。


床です。グレーを基本とした柄で、中央部分の模様を変えてさりげなくフットラインを形成しています。この模様も中央部分は行き来があるから!というのを暗示するような、なかなか素敵なデザインです。素敵なデザイン故に他社でもどですか?!と書いた記憶がありますが…一向に増える気配がありません(^^;;

 
ドア周りです。左の画像は鴨居部に液晶ディスプレイに、右の画像は路線図、広告枠を設置しているドアで、千鳥配置になります。画像では写っていませんが、袖仕切りの大型化により広告枠が上にあがり、割を食ったのは実は非常用ドアコックの案内表記になります。上下2か所で漏れなくカバーしているから気づいてもらえるとは思いますが…
そしてドア脇の手すりが握りやすくなったのは、かつて握りにくかった手すりを導入した会社のほぼ全てに当てはまる怪奇…ならぬ回帰現象です。
ドア自体は木目柄の化粧板が美しく、開閉は静かに展開されます。そうそう、ドアステッカーが6000系を取材した時点から1種類減っているのは…気のせいではありません。

 
液晶ディスプレイと路線図の千鳥配置になります。右の画像、路線図の下で光っているのはドア開閉時に点滅するランプで、停車してからドアが開くまでの時間を活用して構えた結果、なんとか撮影できました。
液晶ディスプレイは画面構成を時折変えながら路線、次駅、ドアが開く向きなどをフレキシブルに案内してくれます。ただ、ウッディタウン中央駅停車中の列車は本来広告が流れそうな画面にずっと「神戸電鉄」とともに社章が映し出されたままで…ワンマン運転故に「車掌の代わりに映しています」ということでしょうか。


側窓です。6000系同様の3連窓で、ロールカーテンが備わります。このロールカーテン、優先座席の部分を引くとしっかり優先座席の案内がプリントされています。隠れてしまうステッカーの代わりを十分果たしています。

 
座席です。ドア〜ドア間は8人掛け、車端部は3人掛けの片持ち座席です。ドア〜ドア間の8人掛けは間に仕切りが入っていますが、6500系ではそこにスタンションポールが接続しています。これは6000系でもぜひ採り入れてもらいたいものです。
バケット化されていない座席は程良く沈み込みます。また、モケットの触り心地もなかなか素敵ですが…この触り心地、どこかで…(^^;; 背もたれが少しストンと落ちていておとなしい感じがするので、もう少し角度をつけて張り出しても良いのかな…とは思います。

 
車椅子スペース脇の折り畳み座席と折り畳み座席+座席らしい物の組み合わせです。折り畳み座席として用意されているのはどちらも2人分で、ヒーターも備わっています。「らしい物」にはヒーターがなく、左右の支持パーツがやや細めなのが気になっています。また、勝手に展開できないようになっている点もポイントです。
折り畳み座席も優先座席に指定されていますが、ここに座り心地を求めるのは少々厳しいものがあります。


袖仕切りです。両側ともモケットを貼っています。ガラス面との境目は実際に座っていてあまり気になりませんでした。
神戸電鉄では初めての大型袖仕切りになりますが、若干既視感があるように感じるのはなぜでしょうか…(^^;;
特段窪みなどは無いことから、モケットに接した跡もクッキリハッキリ残っています。この形状では無理がありますが、少しでも窪みが欲しかったところです。
 
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