神戸電鉄  6000系
 
  湘南顔…と言ってしまう私は関東の人間なのでお許し頂きたいのですが、非常扉をつけたり1枚ガラスにしたりする事が多い昨今、正統派の湘南顔のニューフェイスはこの車両ではないかと思います。神戸電鉄6000系です。一面に覆われたブラックフェイスに見えなくもないですが、陽が当たると2枚窓がくっきり…(^^;;
新開地からの助走、そして鈴蘭台に至るまでグイグイ登る劇場路線も軽やかに進む神鉄の新車で、平成22年にデビューしました。4両固定編成で、基本的には公園都市線以外のどの路線にも入るようです。
今後の増備ペースが気になりますが、神戸電鉄といえば3000系のように長い年月にもわたって増備する印象があり、この系列も…と思いきや、6500系にマイナーチェンジをするそうで(^^;; 2編成だけの形式に留まるには勿体ない完成度だと思うのですが…
(取材・撮影 神戸高速鉄道線・新開地 他)

 

 

 


車内全景です。3ドアロングシート…なんだかどこかで見たことがありそうな雰囲気ですが、5000系や3000系と同じカラーコードだと思えば納得の車内です。系列を経るごとにだんだん色が濃くなっていくのが面白いです(^^;;
既存の系列よりも天井が高いように感じます。外の見た目はポップなのに、中は落ち着いた空間に仕上がっているのがいかにも神鉄らしいです。正直、中ももっと冒険しても良いと思うんですけどネ(^^;;


乗務員室との仕切りです。非常通報機を挟んで大きな窓と狭い扉、そして右側にも小窓を設けて前面展望はバッチリです。先頭部分まで吊革が伸びているのは新開地駅の配線を見れば納得で、仕切りにもしっかり握り棒が備わっています。
木目調の化粧板を見物するならこのスペースがオススメです。ドア付近の取っ手も兼ねたおさえの色と木目調化粧板の色がイマイチ合わないような気がするのですが、きっと阪急電車の見すぎだと思います…。


中間車にある車端部は片側が車椅子スペースつき、もう片側は通常の座席配置です。3人掛けといったところでしょう。
大きく伸びた窓が印象的な貫通扉、そして両側の妻窓も縦に大きく確保しています。このあたりの構成は神鉄に限らず関西私鉄の一つのトレンドといっても過言ではありません。また、貫通扉は自動扉になっており、レバーを握るだけで閉まるようになっています。近年貫通扉が重くなる傾向があるので、嬉しい設備ではないでしょうか。

 
車椅子スペースは各車両についています。しかしながら、三田方先頭車には補助座席がドアギリギリまで伸びているというある意味座席屋泣かせのトラップが…(^^;;折り畳み座席は通常2人掛けのものを座席状態で用意していて、車椅子の利用がある場合はその座席も跳ね上げができます。それこそベビーカーの利用などちょっとして空間の利用も配慮した構成になっています。
 
ということで、車椅子スペースの縦撮りです。三田方先頭車の車椅子スペースは握り棒が遠くなってしまうため、残念ながら使い心地は今一歩です…。また、非常通報機は貫通扉の左隣、高い位置にあります。目に見える位置ですが車椅子の方が操作するにはちょっと高さが厳しい感じで、せめてもう少し高さが下げられればなぁ…と思ってしまいます。


天井周りです。ちょっと天井が高く見えるのは僅かに蛍光灯の外側が高くなっているからかもしれません。その蛍光灯はカバーつきでスマートな印象です。中央にはラインデリア、こげ茶色でビシッと備わっていますがメリハリのある配色は見ていて新鮮です。至って実用的な通勤車としての印象が強いですし、神戸電鉄のオリジナリティが溢れている部分ではないかと思います。

神戸電鉄のオリジナリティはここにも。床の模様、かなりキレイです。中央のフットラインを兼ねた部分、矢印を思わせる模様はユニークながらしっかりした意匠で、動線をリードするような役割も持っていそうな感じです。躍動感といったら大袈裟かもしれませんが、各地のワンマンディーゼルカーにはうってつけのデザインだと思いますが…いかがですか?

 
ドア周りです。左の画像は液晶ディスプレイあり、右の画像は通常の広告枠の鴨居部で、鴨居部も含めて大変スッキリしたつくりになっています。握り棒の代わりの取っ手もそのスッキリさに一役買っています。周りの広告枠が少ないせいか、ドア周りがここまで落ち着いているのも滅多に見ません。そうそう、荷棚と座席の長さがぴったり一致しているのも好感が持てます。

 
液晶ディスプレイは2面あり、片側は乗車列車に関する情報、もう片側で広告などを流しています。ドア周りの画像の際には出っ張りを感じませんでしたが、実際はそれなりに出っ張っています。
液晶ディスプレイは丸ゴシック体を主体にした画面構成で、ちょっと線が細いかなぁ…という印象です。


窓周りです。縦の桟は色を変えて高級感を演出しています。固定窓と1段下降窓の組み合わせで、5000系から一転、上からのロールカーテンに変更となりました。思えばそちらの方が軽く使えるので利用客の使い勝手が良いように感じます。
荷棚はスリットを入れた形状を採用しています。

 
座席です。どこかで見たことがあるような感じのロングシートです(^^;;
ドア〜ドア間は肘掛けを真ん中に1か所入れて4人ずつ座れるように、車端部は3人掛けのロングシートが展開しています。触り心地の良い緑のモケットを採用し、袖仕切りもひじ掛けを重視した形になっています。バケットシート全盛期のご時世にこのロングシートを取り入れたのは良いと思います。まぁ、若干親会社の顔がチラチラ見えますが…(^^;;; 3人掛けのロングシートは妻面にもひじ掛けが欲しいですね。あれだけドア周りに余裕があって、あれだけ長い時間走るんですから…

 
車椅子スペースの補助座席です。2種類あってそれぞれ形態が違うのが最大の特徴です(^^;; それぞれ2人掛けですが…だいぶ窮屈な感じもします。ドアに近い側の座席はヒーターもひじ掛けもなく、本当に短距離乗車を念頭に置いたような座席になってしまっています。
座り心地はご想像のとおり、そこにいる事がウリになる座席故に期待できません。そして、背もたれと窓枠の間の隙間が気になる今日この頃です。
 
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