西武鉄道  9000系
 
  西武鉄道最後に製造された黄色い電車、そして所沢工場最後の製造車・・・西武鉄道9000系といえば、そんなフレーズが思い浮かぶかもしれません。パッと見ると新2000系、でも耳と「黒い手すり」がポイントになって「アッ!」と気がつく、そんな存在です。近年は101系譲りの抵抗制御からVVVFインバータ制御に足回りが替わって2000系よりもハイテクになってしまいました。ハイテクの証として正面のヘッドマークステッカーがペタッと貼られており、他の西武線の車両よりもちょっとだけ目立つ存在になっているかもしれません。
個人的には新宿線で活躍する姿の方が鮮明に覚えているのですが、現在は全車両とも池袋線で活躍しています。10両固定編成というビックなボリュームもそのまんまに、果たして「最後の黄色い電車」として見送られるのはこの車両か、はたまた・・・?!
(撮影・取材 西武鉄道池袋線・小手指〜飯能)

 

 

 

 
車内全景になります。左の黄色い吊革が手前に入っている画像が9000系、右の画像は新2000系になります。
どちらも4ドアロングシート、1段下降窓に戸袋窓・・・もうちょっと!ちょっとちょっと!的な勢いでほぼ瓜二つの車内構成です。新2000系の車体と同じ構成になるよう作ったわけで、これであまりに似ていなかったらそれはそれで・・・コ、コメントのしようがありません(^^;;;。瓜二つ・・・とは言えど100%完全コピーというわけではなく、ところどころ改良も加えられています。故に新2000系をベースに居住環境を当時絶賛増備中だった6000系並にレベルアップさせた車両と捉えるのが無難かもしれません。

・・・最初からそう言えばいいのに(^^;;;;

さてここでクエスチョン。この画像は9000系と新2000系、どちらの車内でしょうか(^^;;
9000系に限らず西武鉄道の4ドア通勤車に当てはまることですが、2005年頃から急速にドア付近の吊革増設が行われています。9000系もこのように天井周りが賑やかになっています。このコンテンツでは吊革増設後の9000系の車内の模様をお届けします。

 
車端部の様子です。左の画像は通常のモケット、右の画像は優先席のモケットを使用しています。
貫通扉、妻窓ともに備わっており、優先席の車端部では黄色い吊革と側窓の優先席ステッカーが、飯能方先頭車の車端部には貫通扉の窓に女性専用車のステッカーが貼られています。このあたりの作りは新2000系と同じですが・・・

妻面のプレートを見ると「冷」「暖」の表示と先頭のヘッドマークと同じ丸くて青いステッカーが貼られています。前者は冷暖房の稼働状況を表すための表示で、6000系や20000系などにも設置されています。そして後者は9000系の走行制御装置を交換した際に貼られました。どちらも新2000系には設置されていないもので、地味ながら9000系と見分けるポジションになっています。

・・・えっと、鉄道に興味の無いお客さんは果たしてここまでチェックしているかどうかは・・・・・・(^^;;


9000系には2号車と9号車に車椅子スペースがあり、その部分の車端部はこのように座席が片面のみの設置となります。この配置も6000系と同じで、新2000系には見られないものになります。但しこれは仮に・・・ですが、2000系の車内更新で車椅子スペースが登場したことを考えると、今後行われるかもしれない新2000系の車内更新の内容によっては車椅子スペースができるかもしれません。そうすると・・・見分けるポイントが一つなくなってしまうかもしれません(^^;;;

車椅子スペースを別角度から。もう本当に座席と網棚を撤去しました!という感覚で車端部の作りは新2000系そのもの、握り棒は全部で側面に3本が設置されており上下はほぼ端から端まで、真ん中は側窓のみの設置になっています。


乗務員室との仕切りです。狭い窓がかなり特徴的ですがこれは2000系シリーズからしっかり受け継いだサイズになります。最近になってその狭い窓のおかげで余っていた窓上部の化粧板に路線図を掲出するようになりました。また吊革の増設も行われており、居住性が少しずつ改善されてきています。次の一手は何がくるのか、はたまたもう手詰まりなのか、今後の展開に注目・・・しているのは自分だけです(^^;;


ちょっといつもより短めに天井です。ラインデリアを使用したフラットな天井で、基本的には新2000系からの変更点は無さそうです。6000系では緑色に塗られていた蛍光灯の内側にあるラインですが、9000系ではつや消しの銀を使用しています。そのためちょっぴり大人しい雰囲気に仕上がっています。

釣革の握る部分は増設部分も含めて全て丸形で統一されています。


床は茶色一色。新2000系に合わせた格好で、茶色の座席モケットにはピッタリの相棒です。


少々見難い画像ですがドア周りの模様です。増設されたドア上の一段高い吊革、4つのうち1つ黄色くなっているのは芸が細かいですね。
ドア自体は無塗装の銀で両開き、戸袋窓も備わっており新2000系と同じ仕様に見えますが、一部の9000系ではドアガラスが新2000系などと異なるものが使われています。また、ドアの上が少し出っ張っていますが、この出っ張りは・・・
 
LEDによる案内表示機になります。新2000系には今のところ無い設備で、ここも見分けポイントの一つになります。全てのドアについており、次駅案内から種別行先案内、西武関連の広告まで割とバラエティ豊かな内容を流しています。
右の画像は「つぎは元加治」ですが(^^;;;文字の大きさも手頃で、見やすい速度で流れてきます。その反面案内表示機の上についている広告枠が見難くなってしまいます。天井にペタッと貼りつくような勢いでセッティングされています。そこまでしなくても・・・なんて言ったら野球ボールがすごい勢いで飛んできそう(^^;;。

 
座席です。まずはドア〜ドア間の7人掛けから。新2000系には無く、定員着席を促すための背もたれの模様がうっすらと入った座席はバケット化がされていませんが、最近9000系のうち1編成がバケットシートに変更になったとのことで、今後この形態の座席は減る可能性が十分あります。
基本的に背もたれの模様以外は新2000系と同じ構成になっており、同じ時期に新たに作られていた6000系と比べると袖仕切りが寂しげです。「座り心地は任せろ、でも質素に行くぞ!」という黄色い電車の合言葉のような座席をアンカーまで貫き通した達成感をひしひしと感じます。


車端部は3人掛け。こちらもモケット以外は新2000系に合わせた形、車端部の余裕ある設計もそのまんまです。あ、東ではなく西武です。もともと101系という3ドア車の床下を利用して作られた9000系、3ドア車は車端部に余裕が無いつくりになっているため、この余裕の車端部は4ドア車だからこそ実現した恩恵といえるでしょう。その分3ドア車時代よりも座席定員そのものが減っているわけですが・・・床下も置き換わったことだしこの際気にしないことにしましょうか(^^;;;


ラストは優先席。ここの区画にはなぜか背もたれの定員着席を促すための模様が入っていません。だからと言って混んでいる電車の中で2人で占拠・・・するのは良くないわけで(^^; 当時のプリント技術がどうだったかはわかりませんが、下回りを更新するときに優先席のマークを1席ずつ入れていくのはいかがでしょうか・・・?

ここにきて様々な改良が加えられてきた9000系だからこそ次も…期待してしまうわけですが・・・余計なお節介かな(^^;;;
 
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