西武鉄道  8500系
 
  1985年、すなわち昭和60年に作られたから8500系。そんな第三セクターの車両のような形式の振り方ですが(^^;; 西武球場前から西武遊園地までをゆっくりまったり結ぶのがレオライナーという新交通システムになります。で、その主力が8500系です。
全部で3編成あり、通常は1〜2編成で山口線の運用をこなしています。野球の終了直後や西武園のプール開催時期など混雑するタイミングはいくつかありますが、おすすめは平日夕方の黄昏時に夕日に照らされた遊園地やドームを見ながらガラーンとした車内でまったり景色を眺めるひととき。新交通システムの雰囲気も合わせて見事な非日常の空気を作り上げています。
まさかの廃止危機を迎える昨今、この路線はどうか鉄道ではなくて遊戯の一環としてより多くの方に乗って頂きたいものです。
(取材・撮影 西武鉄道山口線・西武球場前)

 

 

 


車内全景です。確かに詰め込みがなかなか効き難いクロスシート、4両編成1ドアの構成です。車体断面が小さく、天井高が取りにくい車内なので吊革も難しいのでしょう。
大きい窓が印象的ですが、その上には空調の吹き出し口が緑色で縁取られ、さらにカバーつきの蛍光灯が並ぶ構成は緑色の選択をはじめ一時代前の意匠を思い浮かばせる部分ではありますが、妻面の吹き出し口などは最近の新交通システムでも採用している部分でもあり、機能的には全く色褪せていません。


乗務員室との仕切りです。壁は構成されていますが、ワンマンディーゼルカーのようにしっかり上から下まで覆われているのは運転席の背後だけで、防音上は壁の意味を全く成していません。行楽シーズンはお子様の歓声が乗務員室までしっかり届く反面、西武ライオンズが負けた時の溜息や怒号もつぶさに伝わる職場環境、いいのやら悪いのやら…(^^;;
地下鉄のように非常口が前面にあるのも特徴です。

 
対して妻面は仕切り壁がにょきっとそびえ立っています。冷房関係の配線や配電盤などが関係ありそうです。2〜3号車の妻面は画像左側のような通常モケットの座席が、1〜2号車・3〜4号車の妻面は優先席なので銀色のモケットの座席がスタンバイしています。狭い通路に扉は無く、時期や時間帯によっては編成を貫く風の存在が悩ましいこともあります。それにしても、広告も含めて飾り気のない車内なこと…(^^;; ライオンズの選手の広告を多数掲出している西武だからこそ、もっと迫力があってレアな広告を出しても良いと思うんですけどネ。


天井です。握り棒を真ん中に配置して両脇に蛍光灯。天井が低いこともあって蛍光灯にはカバーがかかっています。蛍光灯の間隔が長いようにも見えますが、節電の影響で消している蛍光灯が1両に2ヶ所あるだけで、消灯した蛍光灯も点ければ灯りとしては問題ないと思います。


赤い床です。緑の天井縁、青い座席ときたら赤じゃないと締まりません。逆に踏み絵になってしまっているという心配もあるとか、ないとか…(^^;;;


片開き扉です。車体長の関係からか西武では珍しい片開き扉の採用となりました。化粧板を貼りつけた扉から鴨居部まで周りに合わせたコーディネートは実用性を第一に考えたのでしょう、初めての新交通システムとは思えない、堅実そうな佇まいを今日まで保っています。
クロスシートの配置なので野球終了後の混雑などでドア周りに人がたまってしまいがちですが、そのあたりは更新工事で若干手を加えているようです。

 
ドア〜車端部にかけてのクロスシートは全て4人1組、わかりやすい構成です。車内空間上の制約もあって肘掛は設置されておらず、正直大人4人で座ると窮屈です。左の画像は優先席仕様で、モケットの色が異なっているのが遠くからでもわかります。


乗務員室の後ろは被りつきで前面展望ができるような固定クロスシートの配置です。この路線、新交通システムだけあった増発運転の時間帯に乗ると信号所で交換したり、車庫から西武球場前駅にかけての複雑な配線が体験できたりとなかなか面白いものがあります。お子様とアトラクション気分でいかがですか?
クロスシートの背面も化粧板の仕上げで整えています。座席上部の手すりが小さいのが気になるだけに、同じ位置に縦方向で握り棒を設置しても良さそうです。

 
そのドア脇のクロスシートを左側に、真ん中の4人掛けクロスシートを右側にそれぞれ貼ってみました。
西武としては珍しく青色のモケットの登場です。他に思い浮かぶ青色モケットの車両がレッドアロー各種と6000系くらいなので、もしかしたら試験的に導入したのかもしれません。
車内空間の制約上背もたれが薄くなっていますが、それでも座面と分離させてなんとか座り心地を確保しようとする姿勢が伺えます。尤も寛ぐ前にもう終点…ですが(^^;;


車端部の席は座席上部の手すりがなく、代わりに妻面に握り棒を設けています。画像では妻面の厚みがあまりよくわかりませんでしたが、この画像だとすごくよく伝わります(^^;;
座席幅や背もたれに対して座席下の覆いがやや短めにできているのがポイントと言えばポイントです。

 
優先席はモケットの色だけ違いますよといった具合で、特にフレームなどはいじっていません。普段の西武線の電車でも良く見かける色ですが、紺のモケットに囲まれるとなんだか国鉄の車両にいるような気分になります。
逆に山口線の車両は更新で優先席のモケットが変更になりましたが、個人的にはこちらの方が優先席っぽいオーラを感じますね。乗り換えた先の西武線も特に西武球場前駅の方はバラエティ豊かになってしまったので必ずこの色のモケット!とは言い難くなってしまいましたが。


最後にこの大きな窓。上部3分の1くらいが開閉可能な窓になっています。隅の丸みが独特で、このころ登場した山万にも言えることですが一種の流行りだったのでしょうか?
沿線を自転車で走ったり歩いたりするのも愉しいですが、このちょっぴりレトロな香りも漂い始めた「新」交通システムを愉しむ10分間もなかなか侮れません。
 
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