西武鉄道  6000系
 
  この車両が西武鉄道に登場したときは相当のインパクトがあったことでしょう。初の10両固定編成、初のステンレス車両、初の青帯などなど、初物づくしで1992年に登場した西武鉄道6000系です。
初物づくしの車両は営団地下鉄有楽町線への乗り入れという初任務も担うことになり、地下鉄乗り入れにも配慮した作りになっています。
青帯の車両が多くなり、細かい改良が加えられつつ2006年には新たに開業する東京メトロ副都心線への改造も始まります。新宿線や拝島線の運用が激減するなど常に慌ただしい変化を求めているような気がしますが、まだまだ西武を代表する通勤車に君臨しているような気もします。
今回は登場時とはちょっと異なる車内を見ていこうと思います。
(取材・撮影 西武鉄道池袋/拝島線・清瀬〜秋津/拝島)

 

 

 


2006年1月に撮影した車内です。元々西武らしい暖色系とは真逆の、寒色系の車内でデビューした6000系なので「これが西武?!」と思う方も多いと思います。そしてこの画像をご覧頂いて「これが6000系?!」と思う方・・・はいらっしゃらないかもしれません(^^;
また詳しくは後ほどご覧頂きますが、2005年頃から座面をバケットタイプにしてスタンディングポールを設置している車両が登場しました。2000系の更新車にもバケットシートがちらほら導入されていたこともあって、これまでバケットシートは滅多に見られなかった西武が、遂にバケットシートを本格的に!!と個人的に驚いた記憶があります。

4ドアロングシートはそのままです。


乗務員室との仕切りです。同じような大きさの窓が3つ並んでいます。この窓の大きさも西武鉄道らしさを感じますが、乗務員室の扉が右に寄っているあたりは普段の西武線と違う印象を与えてくれます。その扉が右に寄ったのは乗務員室の扉の奥には非常口があり、万が一の時を考慮したものかと思います。また、左の窓の上には路線図が貼られています。貼られた時期はそんなに古くなく、6000系に限らず多くの通勤車で見ることができます。


2号車と9号車には車椅子スペースがあります。その車端部の様子です。
6050系の最終増備グループは戸袋窓が埋められてしまいましたが、この時点では戸袋窓、妻窓共に廃止することなく設けられています。1992年の他社の状況を照らし合わせると、戸袋窓を残すところとそうでないところが入り乱れていることから、廃止されていなくても何ら不思議はないのですが、このあたりに2000系の流れ、すなわち西武鉄道の通勤車の流れを汲んでいるのかなぁと思ってしまいます。


車椅子スペースを別角度から。握り棒は充実していますが、車椅子を固定する器具は見当たりません。この系列から設けられたことだけはあり、まだ「車端部の座席を取り除いただけ」という雰囲気が漂っています。

 
車端部、左の画像は優先席、右の画像は通常モケットになります。かつては優先席は片一方だけ、すなわちもう片方は通常のモケットという組み合わせがありましたが、優先席の配置の見直しと共になくなっています。その優先席も吊革が黄色くなり、ステッカーも透明でなくなるなど、だんだん騒がしくなりつつあります。

貫通扉には化粧板が貼られています。扉そのものが省かれることはありません。


天井です。ラインデリアが一直線になっており、その周りを緑の帯、さらに外側を蛍光灯が並びます。吊革はドア付近には設けてありませんが、2000系更新車で続々とつけられている様子を見ると、ゆくゆくは設置されるのではないかと思います。

前々から思っているのですが、緑の帯にはどのような意図が込められているのでしょうか・・・?そのあたりをニシタケシくんのマナートークでやってくれると嬉しいのですが・・・マナー・・・ではないですね(^^;;


床は灰色一色。このあたりも2000系の雰囲気が・・・と言いたいところですが、周りの雰囲気があまりに変わりすぎているのでこれはこれで新鮮に見えます。

 
ドア周りです。全てのドアの上にLED表示器があり、気合いの入りようがここからも伺えます。右の画像はそのLED表示器になります。ドアそのものは白い化粧板に覆われており、この姿にもドアチャイムの「ピンポン♪」とともに最初は驚いたものです。
LED表示器は1段表示・3色ながら非常に多彩な表示を出すもので、中には広告表示もさらっとスクロールされてきます。あとは今日の西武ライオンズの結果が流れてくればパーフェクトなのですが(^^;; それは駅の案内板に委ねることにしましょう。


座席周りです。スタンディングポールが設置される前の姿が目に焼きついている方は、この画像を見て「まじっ?!」と思ってしまいそうな、妙な違和感を覚えることでしょう。自分もその一人です。3人と4人に分けており、座面のバケット化とともに定員着席に厳しくなっています。前までは着席区分だけだったのですが・・・効果は無かったのでしょうか。


7人掛け、ドア〜ドア間のロングシートです。内側にモケットが貼られた豪華な袖仕切りにコーポレートカラーの青とはいえあまりに西武っぽくないモケットです。かつてはゆるーいロングシートとして、低い位置の座面と共に成熟された西武のロングシート代表として幅広い人に勧めていたのですが、今度の座席は・・・ちょっと座席の収まり具合が慣れません。


横から3人掛けの座席です。着席区分は白いラインをグラデーションのように示した物で、後に9000系にも採用されています。線が6本で6000系・・・と言うわけではないようです(^^;;;
袖仕切りは化粧板の上のバーが扉側に膨らむように設けられており、妻面の座席と共にかなりゆとりがあります。このゆとりは地下鉄有楽町線、副都心線の乗り入れ車両の中では貴重になりそうです。


ちょっと斜め上から優先席です。銀色のモケットを使用しており、西武の通勤車では30000系の登場まで優先席はこの色で統一されていました。今後30000系と同じモケットに変更されるかどうかが気になりますが、この形式に限って言えば他の座席との色の相性は問題無さそうです。優先席は着席区分がなかったのですが、バケットシートを採用したことにより事実上定員着席を促しています。


ちょっとしたお得感は少しなくなってしまったものの、でもまだ内装の6000系らしさは失われていませんでした。外観のガンダムカラーや2000系の更新っぷりに比べれば・・・ねぇ(^^; 心からホッとしています。
 
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