山陽電鉄  3000系(鋼製車)
 
  アルミカーとして鮮烈デビューを果たした山陽電車の3000系。しかし当時はアルミの値段が高かったため、わずか2編成で製造打ち切り。その後の増備車両はその当時一般的だった鋼製が主体になってしまいます。今回はその鋼製の3000系、すなわち3000系の2次車・3次車を取り上げます。1967年から1971年に製造されたこのグループは華々しく登場した1次車と冷房が当初から設置されていた3050系との間にあたり、少々地味な印象に見えるかもしれません。が、神戸高速鉄道の開業による影響でかなりの数の車両が作られ、比較的良く見かける存在といっても過言では無いでしょう。
その後冷房化が行われ、現在も普通列車を中心に活躍しています。今回はその中から分散クーラーを搭載した3次車の先頭車を中心に見ていきます。
(取材・撮影 山陽電鉄本線/山陽姫路)

 

 

 


車内全景からお届けしています。先頭車の模様で、パンタグラフのついた中間車は集中クーラーを載せている関係で多少見栄えが異なります。こちらは分散クーラーです。3050系とは違って丸みを帯びた天井が実に印象的です。3ドアロングシート、18mの車体長になっています。
色遣いは3050系と同じで、暖色系をメインに車体の帯でもある赤色系統をうまく活かしています。

 
車端部は2種類掲載しました。左の画像が姫路寄り先頭車、右の画像が新開地寄り先頭車の車端部になります。山陽電車では各車両の姫路寄りに優先座席を設定しているため、両先頭車ではモケットの扱いが若干異なってきます。
化粧板の色合いのバラつきが妙に気になるところですが、丸みを帯びた天井に助けられたのかもしれません、「ちょっと古い雰囲気」がそのバラつきを強引に納得させているかのようです。

さらに、貫通扉も上半分と下半分で色が異なります。上半分のクリームは素材から直接色を塗ったのかもしれません。3050系では無塗装でアルミの落ち着いた銀になっていて、このあたりのバリエーションも細かいながら気になるところです。

 

乗務員室との仕切りも切り貼りが目立ってしまっています。化粧板の模様が布地を再現したような物なので、さながらアイボリーのガーゼでパッチワーク状態になっています。更新工事が始まったらしい3000系、ここの整形が更新の鍵を握っているような気がしてなりません。
左が姫路寄り先頭車の仕切り、見事に正面には壁が見えます。右が新開地寄りの先頭車の仕切りになります。いずれも運転席の背後は立席スペースになっています。握り棒も充実しており、立って前面展望には適した空間かもしれません。

その立席スペースです。3000系の後に増備された3050系と殆ど変わらないスペース。3000系1次車はここに座席があったようで、それを考えるとちょいと製造費を浮かしたかったのかな・・・という山陽の思惑もちらっちらっと読めそうです。
3050系は吊り広告が左右2つ枠が設置できますが、3000系は分散クーラーの関係で1つしか枠が設置出来ない箇所があります。ここもその1つで、なるほどこの画像だけ見ればさほど広告はうるさくないかな?という気がします。

ただ、車内全体を見ると枠が2つ、1つ、2つ・・・と数にバラつきが生じているので、若干煩いかなと感じる人もいらっしゃるかもしれません。うーん、五十歩百歩ですね。


温度計も必須アイテムといった様相で細長いスペースにポコッとくっついています。
社章などは入っておらず、かなりシンプルな姿に好感。禁煙プレートのように山陽百貨店の広告を入れればそれはそれで面白いですが(^^;;彼はあくまでも本務を貫き通します。


天井です。1直線に並んだ吊革、その上には緩いカーブを描いた天井。ポコポコッと分散クーラーの姿もあります。蛍光灯の列がクーラーによって若干外側に設けられる箇所もありますが、フラットな天井と同じくらい美しい天井だと思います。

不思議なのは京成の分散クーラー搭載車でも見られますが、クーラーに吊り広告を設置できるようになっている点です。ただでさえ大いに目立つクーラーなのに、その下に広告ぶら下げたらなおさら目立つのではないでしょうか?とばかりにトドメの一撃という側面もあるかもしれません。が、それよりも心配なのが冷風への影響。壁の役割と吊り広告の真下に冷風を集める、このどちらかが作用しそうな気がしてなりません。


床も3050系と共通。茶系の柄物は木目調のような趣きがあります。


ドア周りです。1次車は上半分が無塗装だったようですが、2次車以降では全面無塗装が基本になりました。
但しリニューアルや3050系後の製造面での変化などから、必ずしも3000系列=無塗装のドア!というわけでは無いようです。
色を塗るよりも無塗装の方が案外スマートかもしれません。
関東に住んでいる自分にとっては戸袋部分の正方形の広告枠がちょっと珍しく、気になる存在でもあります。横長と比べてさほどうるさくないかな、と思うのは気のせいでしょうか?


窓です。戸袋窓は無く、側面はこの3連窓がしっかり登場。山陽電車名物の一つでもあります。
下段は固定されており、上段のみ開閉ができるようになっています。


座席です。まずはドア〜ドア間の9人掛けから。座席に関しても3050系に引き継がれるほど「決定版」と判子を押したくなるようなもので、座面の位置の低さや直線的ながら少々膨らみのある袖仕切りも山陽電車ならでは、といった感じでしょう。
座り心地も柔らかめ。奥行きがあってソファーさながらの掛け具合です。

 
乗務員室背後は3人掛けの座席。左の画像は新開地寄り、右の画像は姫路寄りの乗務員室背後の座席となります。モケットの色が優先座席にあわせた青色とピンク色になっていること、新開地方先頭車には点検蓋があることが主な相違点になります。
しかしながら・・・何度見てもこのモケットは車内にうまく馴染んでいるなぁと感じます。

 
逆サイド、車端部の座席になります。左の画像は新開地寄りの6人掛け、右の画像は姫路寄りの6人掛けになります。姫路寄りに優先座席が2人分用意されている事から、一番奥には青のモケットがスタンバイしています。
3050系のところで山陽電車における優先座席の設置のちぐはぐさを言いましたが、この車両では端の2席分が充てられています。普段空いていて、優先座席を用いた携帯電話の電源オフについて訴えるのであればなるほど納得の配置ですが、優先座席を必要とする人がドアから席まで歩く事を想定すると、ちょっと遠いかな…なんて気がします。
そう考えると6席分まるまる優先座席指定!が優先座席にピッタリなのかもしれません。

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