埼玉新都市交通(ニューシャトル)  1050系
 
  1990年、念願の延伸を祝福したように登場したのがこの1050系です。6両編成4本が在籍し、多数派の1010系に隠れて・・・というわけでもないですが、見かけにくい存在であることは確かです。
外観上は1010系を彷彿とさせる部分はあるものの、前面はキリリとブラックフェイスに角ライト。JR東海の事業車を連想するのは自分だけですが、切妻からちょっと丸みがつけられたこともあって、時代相応の顔に進化を遂げたなぁとつくづく思います。
車体カラーは黄色と緑のツートンが基本ですが、それ以外の塗装に変更されている編成もあり、なぜかなかなか固有の色が定着しない気がします・・・(^^;;
現在も伊奈線を他の系列と共通運用で活躍中です。
(取材・撮影 埼玉新都市交通伊奈線・丸山〜内宿)

 

 

 


例によって車内全景からです。小ささが溢れていますが、その中に「電車っぽさ」を感じるのは座席と化粧板のおかげかな、と思います。逆に言えば、自分が子供の頃感じていた「近未来感」漂う新交通システムが思ったよりも「フツー」の車内に落ち着いてしまった印象です。あ、木目調の化粧板がちょっぴり新鮮に見えるのはきっと関東在住の人間だからです。これがちょっぴり高級そうに見えるのは「高級飾り台つき縁日プラモデル」の「高級」に似る所があると思います。
中央に扉があり、ロングシートが端々に展開する車内です。


乗務員室との仕切りです。実質半室構造に見える開放的な仕切りです。無人運転で最前列まで座席が伸びるイメージとは程遠いですが、呆気ないくらい簡素な仕切りからは鉄道博物館帰りのお子様にはもってこい?!の一挙手一動作が間近で生々しく観察できます。

その頭上には吹き出し口、これは後述する車端部にもあります。


先ほどの全景画像とどう違うか不明ですが、一応車端部の画像です。
冷房などの機器があるところと、この画像のように物置台が設けられているところに大別できます。網棚が無い分荷物が置ける数少ない場所で、ちょっとした仕切り棒も設けられているあたりが出来すぎです。

こちらは片側が機器スペースで完全に立ち上がってしまっている部分の車端部です。このような構造になっているということもあり、車端部には一切窓や扉がありません。いわば風が通り抜ける弱点を抱えているようなものですが、車体が小さいのでポイント通過時やカーブ通過時の車内を見渡す感覚が新鮮です。
冷房の吹き出し口は車端部から。これは地下鉄の車内でもお馴染みの薄いクーラーで、ニューシャトルでは全面的に採用されています。


ドア付近の握り棒がちょっぴり時代がかった天井の様子です。緩やかなカーブを描いた白い天井は吊り広告が無い分スッキリとしています。天井までの高さが低いこと、掴まる場所や冷房の吹き出しなど、吊り広告が無い原因は様々なモノがあてはまりそうですが、天井の高さが低い割には蛍光灯は剥き出しで設けられています。さては割ってしまうまで大袈裟な低さでは無いという証でしょうか。思えば後継の2000系も剥き出しの状態になっています。


床です。ベージュ一色、シンプルにまとめています。


側ドアです。鴨居部分の天井にへばりつく感覚が車体断面の小ささを物語っていますが、スッキリとした見た目、そして扉にも化粧板を貼っている点が好印象に感じます。ターミナル駅でもある大宮は停車時間を多く取っているので(どうも個人的には「折り返し運転」という発想に結びつかないんです・・・ニューシャトルの大宮駅(^^;;;)ドア周りの余裕が少なくても問題はあまり無さそうです。

ドアの窓は大きさを側窓に合わせており、区間によっては片一方壁が続きますが立っていても眺めを堪能することは可能です。その窓がドアと段差の少ない工法を採用しているのはさすが「未来の乗り物」です。


側窓です。カーテンが無いのが当時どれだけ珍しかったかはわかりませんが、エッジが丸い窓というのも関東ではなかなか見かけません。基本的には1010系と同じスタイルの窓になりますが、乗務員室仕切り背後の側窓も開くようになっています。


座席です。この蘇芳色の座席が標準的なモケットになり、設置場所に応じて3種類あります。画像は車端部が機器スペースとして切り立ってしまっている長い6人掛けのロングシートで、全体的に小ぶりなスタイルも乗車時間的には問題無く、バケット形状で無い分データイムの末端区間などではゆったりとできそうです。


ちょっと見難いですが、機器スペースが切り立っていない部分のロングシート。こちらも同じ6人掛けですが、先ほどのロングシートとは車端部のゆとりが断然違うように見えます。ただ、機器スペースの幅はこちらの方が若干広いので、その分一人あたりの座席幅が若干狭くなっています。見た目的に反対側と同じように座れる事を考えればさほど気にならない部分ではありますが、その分ドア座席の幅をちょっと狭めて・・・といったようなことはやっていません。


乗務員室背後は3人掛けでセッティング。こちらは通常のモケットです。反対側には優先席がスタンバイしており、編成中2箇所しか3人掛け、通常モケットの座席が無いので競争率が高くなってしまうのはどの編成も同じです。

そしてこちらが優先席のオレンジ色のモケット。この暖かみ、個人的にはかなりお気に入りですが・・・この画像だけ見ると新交通システムの「新」がかなり霞んで見えます(^^;;;
編成中先頭車の2箇所のみの設置になっていることから、あまり優先席としての知名度は無いような気がします。大宮から休日の昼下がりに乗った時点では各車両に設けるとか思い切った施策を行う必要があるように感じたのですが、乗車時間が短いのでそこまでこだわるお客さんも少ないのかもしれません。


ということで…色とりどりのプレートや広告に隠れてちょっと窮屈そうな「優先座席」ステッカー。2種類作り分けていますが、果たして効果のほどは…?

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