京福電気鉄道  モボ611形
 
  京都から嵐山へ向かう京福電気鉄道。その主力車両が紫色のモボ611形になります。主要機器を旧型車から流用している関係で同じスタイルの車両がモボ621型、モボ631型とあります。すなわちモボ600形グループを型成している感じで、実際乗ってみると結構同じスタイルのモボ611形、モボ621型、モボ631型とすれ違います。すれ違いの時にはさすがにモボ6○○型だ!!と瞬時にわかることはありません(^^;;
前後扉のワンマン運転で路面電車のような出で立ちで、実際道路脇をコトコトと走る区間もありますが、車両の大きさとしては路面電車ほど小さくはありません。
現在は紫色ですが、かつてはもっと渋い茶色と緑色のツートンカラーでした。JR西日本で流行りの「単色化」を先にやっています。
(取材・撮影 京福電鉄嵐山本線・嵐山)

 

 

 


車内全景です。薄緑色の車内は阪神の普通車や叡山電鉄を連想させてくれます。薄緑というと昭和50年代から年を追うごとに少なくなっていっている感じがするので、こうしてフラットな天井やハイテクなワンマン機器と同じ環境にいる事がちょっと信じられません(^^; ロングシートの前後2ドアの車内です。

モボ21型ほどではないですが、夜間はそれなりに暗さを感じます。尤も普段乗っている10両の通勤電車が明るいだけかもしれませんが…。

 
ワンマン運転を前提にした乗務員室との仕切りです。左の画像は嵐山方、右の画像は四条大宮方の仕切りです。どちらも全く同じ作りで、運転席の背後に運賃箱を置くことでワンマン運転に適した作りになっています。レトロな内装でお馴染みのモボ21型も同じ構成で、カーテンが自動で閉まる様子も全く同じです。違いは化粧板がこちらの方が味気無いという点くらいです。

液晶ディスプレイは2面あり、次駅案内などを行っています。

蛍光灯の色が黄色がかっていますが、これはデジカメのせいです…。
画面が小さいように感じますが、運賃は均一で、自動放送の声はそれなりに大きいのでこのモニターの大きさで十分です。欲を言えば、「嵐電」のロゴのように荒々しい毛筆のフォントを多用して欲しかったです。ゴシック体だと味気ないですね。


天井です。フラットな天井には堂々とラインデリアが設けられています。ただ、蛍光灯は数の少なさに加えて剥き出しのままの設置となってしまっており、実用本位な格好になってしまっています。

床も灰色と青色を足して2で割ったような、単色塗りに留まっています。モケットの紫色が一人鮮やかに映っていますが、周りの色がロングセラーな様相を呈してきている組み合わせなので、よっぽど妙な色でなければそれとなく受け入れられそうな気がします。

ドアの周りには滑り止めがついています。ドアの周り…というよりも運賃箱のそば、つまり一度立ち止まって運賃を入れてね♪なんて役割も担っていそうなポジションです。降り口にかけて若干傾斜がついている点も要注目です。


そのドア周りです。ここも薄緑の化粧板が鴨居部、ドアと大活躍。整理券発行機があった頃の台座がそのまま残されている点が不格好ですが、薄緑の中に押しボタンを示す紫色のプレートがいかに目立つかが伺えます。
縦方向に伸びる握り棒が少ない点が気になります。ワンマン運転上あまりこのポジションに乗客が溜まって欲しくない…という予想が立つ一方、繁忙期の日中、四条大宮を出る列車は最後尾の乗務員室背後を中心に立客が多いのも事実です。吊革…とまではいかなくても、整理券発行機や袖仕切りと天井を結ぶ握り棒があっても良いかもしれません。


立客救済という意味ではこの車椅子スペースがドアのすぐ後ろにあるのは有利です。しかも四条大宮方、嵐山方両側とも設置しています。手すりが設けられているだけの実にシンプルな空間ですが、車椅子スペースに合わせて降車ボタンが低く設置されている点は好感が持てます。
吊革の長さも車椅子スペースに合わせてちょっと短くしてくれると、頭にぶつける回数が減ります。(^^;;;


側窓は2段窓です。で、優先座席の表示はかなり中途半端な位置になってしまっています。
モケットでの区別もなく、かつての阪急のように「全席優先座席ですよ〜」と呼びかけているわけではなさそうです。

 
座席はドア〜ドア間のロングシート1種類だけです。長いロングシート部門にノミネートできそうな勢いです(^^;; ちょっと位置がズレますが、両側とも同じ長さです。
紫色のモケットが良い味出しています。他の車両ではなかなか見ないチョイスかと思いきや、京都では他にも京都市営地下鉄東西線でも用いています。そちらよりも若干落ち着いた風味になっています。そうそう、紅芋が頭の中に思い浮かんだまま口をポカーンと開けているのは私だけです(^^;;

背もたれ薄め、座面奥行き短めのセッティングは乗車時間的に仕方がありません。

ひとつ前に戻る
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送