京福電気鉄道  モボ501形[リニューアル車]
 
  路線バスのような前中扉の車両として増結時にしか見られなかったモボ501形、いつの間にか大規模なリニューアルを施していたとは知りませんでした。2両ともリニューアルして、単行運転でもよく見かける存在になりました。正面はつぶらな瞳はそのままに、LED表示器で他系列との差別化を図っています。画像では大変見にくいですが、4か国語での案内になっているのがインバウンドな世の中を反映しています。紫に金色の帯というモダンなスタイルも…いや、こちらはまだ見慣れません(^^;; それにしても前後扉に切り替えたり、進行方向左側に乗務員扉を設けたり、どれだけお金がかかっていることやら…あ、真っ青ではありません、紫一色の出で立ちです。
リニューアル前の車内には立ち入ったことがありませんが、今回平成28年度に施工されたリニューアル後の車内を取材できましたので、はんなりとご覧ください。
(取材・撮影 京福電気鉄道嵐山本線・西院〜嵐山)

 

 

 


車内全景です。2ドアは変わらないものの、前後扉に変わったため車内も大きな変化を遂げています。見た目一番の変化は木目調化粧板の導入でしょう。レトロ車両で有名なモボ21形のような落ち着いた雰囲気を出そうとしたのかもしれません。ロングシートで左右対称の構成は車椅子スペースも前後2か所に設けられています。他車と同じ構成で使い勝手が向上していますが、動線という意味ではお客さん的にも嬉しいと思います。はて、前中扉時代の名残を…と探したものの、正直残ってなさそう…という結論に至りました。徹底したリニューアル、ハウマッチ?!


乗務員室との仕切りです。運賃箱が斜めではなく横方向になっていて壁を作っている点はリニューアル前からの変更点になりますが、他車と同じということを考えるとより使いやすい形になったのではないでしょうか。一方、運賃表示器の脇の化粧板の出っ張りが大変気になります。また、その仕切り壁を見ていくと下の握り棒を境に上下で切り欠きの幅が異なっております。この仕切り壁自体はリニューアル前のものをベースに化粧板を張り替えた格好ですが、乗務員室の奥行きが広がったので、仕切り壁も移設していることが考えられます。もはや匠もビックリ、きれいすぎて違和感が無いリフォーム術です。ビフォーが撮れなかったのが悔やまれます。


車椅子スペースは前後2か所に設置されました。ただ、偶然なのか従来車では進行方向前が左側、後ろが右側に設置されていた車椅子スペースが左右逆になっています。装備自体は握り棒と低い位置の降車ボタンのみで、これは他車と同じです。横方向の握り棒がドアに近い位置から始まっているのは嬉しいですね。
ドアコックの説明がその握り棒が切れたあたりにペタッと貼られています。ちょっと珍しい位置ですが、ドアコックの蓋は座席1人分離れたところにいます。


天井周りです。ラインフローファンを中心に吹き出し口、そしてやけに多いなぁ…と感じた吊革へと続いていきます。優先座席までは確認できませんでしたが、白い吊革はリニューアル前に続いて三角形の取っ手です。JR西日本の123系はこの吊革の配置にガッチリかつて扉があった跡を確認することができますが、この形式はそのような形跡もなく、ひたすら吊革がスタンバっています。


床も張り替えたのでしょう、新しめのグレーの床は細かい模様が入っています。シンプルです。


片開き扉です。こちらもしっかり木目調の化粧板が貼られています。また、巻き込み防止の黄色いテープも確認できます。若干傾斜がついているのが京福スタイルですが、この車両に関しては傾斜部分の床の色を変えています。
鴨居部まで木目調でまとめたのは良いとして、少々頭でっかちに見えるようになったのはご愛敬。


窓周りです。降車ボタンが新しくなりました。2段窓は6連、他に縦長の固定窓が加わりました。2段窓は上下とも開くようになっています。ここはリニューアル前のものをそのまま使っていそうです。

 
座席です。長いロングシートは優先座席の位置も車椅子スペースの隣で左右両側に備わっています。長さも左右同じです。
窓枠の関係もあってあまり新しさを感じないロングシートで、座面や背もたれはあまり形状を変えていません。故に姿勢がしっかり立つ感じのロングシートです。乗車時間と駅の間隔を察するに奥行浅めのロングシートで十分といった具合かもしれません。バケット化は特にされていません。
ひじ掛けの下には化粧板も貼られていますが、かえって目新しいのはその部分くらいです。優先座席のモケットが近年貼り替わっていますが、せっかくのピクトグラムが単なる模様にしか見えない点は残念です。
 
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