Osaka Metro 200系
 
  南港ポートタウン線、いわゆるニュートラムの主力車両です。これで3代目になりますが、ここまで可愛くなるとは…ホント、なんか小動物を見ているような可愛さと親しみを感じる外観です。それを狙ってか、最後の数編成は動物をモチーフにした塗装にしたようです。
4両編成で20編成が投入されました。動物の他にも様々な塗装が施され、来るたびに「次はどの色が…」という愉しみ方も。画像の編成は「レモン」ですが、似たところで「キンモクセイ」や「稲穂」「ひまわり」をモチーフにした色も…いっそ200系で使用している色をまとめた色鉛筆とか出ないかなぁ…なんて思うのはきっと私だけです。
正面には編成番号とOsaka Metroのロゴが掲げられていますが、私的にはニュートラムのロゴがお気に入りです。
(取材・撮影 Osaka metro南港ポートタウン線・コスモスクエア 他)

 

 

 

 
車内全景です。左の画像がコスモスクエア方の中間車で桜色、右の画像が住之江公園方の中間車で草木をイメージした緑色で、各2両ずつまとめてイメージカラーをまとめています。なかなか1編成でイメージカラーを使い分けるケースは珍しく、貫通路から見ると隣の車両の色がかなり気になるシチュエーションです(^^;;
後述する先頭車の先頭部分を除き、中間のドアを中心に立って、左前方と右後方が固定クロスシート、右前方と左後方が5人掛けのロングシートになります。優先座席は中間車のコスモスクエア方車端部ロングシートが指定されています。
 
車端部をそれぞれ全景とは逆サイドから見てみます。妻面のうち、クロスシートの後ろは機器スペースに充てられています。その機器スペースの内壁の色や床の色も気になるところですが、袖仕切りから握り棒にかけての淡い桜色や緑色の軽快感が特にお気に入りで、可愛さにリズミカルを足したような景色…なかなか見られないと思います。
平天井は妻面から冷房が吹くことを想定し、中吊り広告はついていません。

 
先頭車、ドア〜先頭部分までは3人掛けクロスシートと車椅子スペースが展開しています。左の画像がコスモスクエア方、右の画像が住之江公園方の先頭車です。
冷房部分には元々照明が入っていない事から若干薄暗くなってしまっています。そして正面の色遣いも徹底しています…この逆台形の窓ガラス、緑色の方はさながらカマキリのようなシャープさです(^^;; その後ろの側窓は乗務員のみ開閉可能になっています。
座席の下、窓の方に若干灯りが見えると思います。いわゆる足元灯を座席の下に設置しています。これもこの手の車両では大変珍しいですが、まさにおしとやかな灯りで、立席部分まで足元をガッツリ照らすようなものではありません。
なかなか、良い雰囲気です。

 
車椅子スペースです。握り棒と車椅子固定器具、そして非常通報機がスタンバイ。ドア脇のSOSマークの左下、矢印が非常通報機に向かって示されています。車椅子スペースがない中間車はちょうどステッカーのあたりに非常通報機がスタンバイしています。そのこともあって握り棒が低めに設定されていますが、それ以外に2本握り棒をセットして、車椅子の方にも、立客の方にも優しい構成です。
前面展望が愉しめる位置に設けられた車椅子スペースは100系の左側に対して右側にセットされています。

 
天井です。LEDの間接照明を採用していることもあり、スッキリした見た目がウリです。これだけ凝った車内なのに吊革が今までどおりの三角形の灰色というギャップ…(^^;; このあたりも複数色をつけると華やかになりそうですが、あくまでも優先座席との区別に徹しています。
冷房は車端部から。吸い込みは天井のすぐ下の吸い込み口から。荷棚がないのは100系からそのままです。

 
床です。どちらもイメージカラーに合わせた柄で、こちらも華やかな雰囲気です。床の柄に加えてここであの足元の照明が効果的になります。電球色も良いのですが、緑色の車内の方はあえて昼白色や、青みがかった色の照明でも面白かったのかなぁ…なんて思います。
裏テーマでこの照明に「片持ち式座席の足元の荷物忘れ防止」や「ゴミを入れられないようにわかりやすくする」などの意味があるのかなぁ…と思って乗ったのですが、そこまでの効果は感じられませんでした。つまり…。

 
ドア周りです。ここも差し色にテーマカラーを用いていますが、ドア周りの立客スペースに余裕があり、その仕切りがなかなかお洒落な点はこの形式の特徴の一つではないでしょうか。反面、寄りかかった時に汚れがついてしまうのがちょっと心配です。
ドア窓大きめの両開き扉で、ここも少しあか抜けた感じがします。白い化粧板には戸袋窓へのゆびづめ注意などのステッカーが貼られていますが、100系の頃から変化はありません。

そそ、車椅子スペースの項目でやけに位置が高く感じた戸袋部分の広告枠も、この画像で解決です。

 
鴨居部分は一体感のある意匠になっています。その真ん中に液晶ディスプレイで次駅や行先、路線図等をかわるがわるご案内。中にはキャラクターがご挨拶する部分もありますが、そこは真面目に制服を来た乗務員さんです。
次駅案内くらいであれば文字も見やすく、多国語も表示してなかなか良い感じです。
そして「このでんしゃは こすもすくえあ [P09] ゆき」の脱力感…こすもすくえあ、なんか平仮名にしただけでカワイイっす(^^;;

 
ロングシートは5人掛けのみの設置です。座席幅を広げたとのことですが…1席ずつ区分されていることの方に気が取られ、なかなか座席幅が広がった実感をつかむまでにちょっと時間がかかった記憶があります。背もたれと座面が分かれたタイプの座席で、背もたれの遊びの無い垂直っぷりがなかなか泣けてきます(^^;; 柔らかそうに見えてちょっと硬めのセッティング、見た目も色合いもコミュニティバスの座席っぽく見えてしまうこともあり、完全に短距離、定員着席にこだわったと思われる意匠に仕上がっています。

 
優先座席は黄色いモケットを用いたツートンカラーです。座席下の照明は優先座席と通常仕様で共通、座席以外の違いはステッカーと吊革くらいです。
面白いのが座席下のヒーターが独立した形状でついていますが、妻面の座席にはついていないように見えます。このヒーターがあまりにも「見たまま」すぎて、せっかく照明を入れるのであればもうちょっと凝って欲しかったところです。

 
固定クロスシートです。先頭車の先頭部向かって左側には3席、それ以外の座席には2席備わっています。こちらもロングシート同様小ぶりな座席です。背面には一応取っ手も備わっていますが、この背もたれの高さにしてこの取っ手だとちょっと握るのに躊躇するシーンに出くわしそうで、形状から見直した方が…と思った次第。その一方肘掛けがパッと見て邪魔なような感じもしますが、出入りの時はそこまで気にならなかった記憶があります。なお、折り畳みではありません。

 
2人掛けクロスシートです。妻面のクロスシートも背もたれと壁の間に空間ができているのが面白く、壁に寄りかからせない、壁と一体的なデザインにしていない点などは見ていてなかなか面白いところです。
ロングシートの向きを変えたような格好ですが、肘掛けや手すりが充実している点がポイントです。欲を言えば窓側にも肘掛が欲しいところです…と打ったところで、それをやると足元灯の意匠ぶち壊しという大問題に直面しそうなので、撤回したいと思います(^^;;

 
非常扉の前の座席も基本的に他のクロスシートとの違いはありません。他の席よりもほんの少し足が伸ばせそうなくらいで、窓にピタッとくっついていることもあり、前面展望は隣の2人掛けの座席の方が良いかと思います。
そして、避難はしごのカバーの色まで変える徹底ぶりに…拍手!
なお、窓下のプレートは「乗務員が乗車の際はこの席をお譲りください。」…とのことです。

 
運転台の座席は2人掛けのクロスシートです。こちらも1人ずつ区分がされていますが、運転時にそのあたりがストレスにならないかが心配です。
こちらもロングシートと同じスタイルで、フレームを台の上に置いている格好です。背もたれの角度はもちろんしっかり人間工学の見地から最適解を見つける努力を重ねた事とは思いますが、台の形状で自ら直角です。と言ってしまっているようなもので…(^^;

それにしてもこの運転台のカバー。なんだかピアノを見ているような気がしてつい音色を待ってしまっているのは私だけでしょうか(^^;;; モケットの色ともうまくマッチしています。

 
カーテンがなくなった関係で窓ガラスは着色ガラスになりました。高架区間が多い南港ポートタウン線ではカーテンがちょっと恋しくなってしまいます。そして、各車両1台ずつ設置された車端部の液晶ディスプレイです。ドア上の液晶ディスプレイとは連動していないことや、画面構成上ちょっと見難い場面もちらちら…。

可愛い車内をいつもの感覚でレビューしましたが、違和感もなければ物足りなさもない、ちょうど良い塩梅の「かわいい」を展開しています。テーマカラーで表現に差をつけた部分はいつまでもこの車内が愛される最大の要素になると思います。
 
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