岡山電気軌道  3000形[東武日光線復元塗装]
 
  岡山電気軌道の3000形といえば水戸岡鋭冶さんプロデュースの「KURO」が有名ですが、もう一両、東武日光線の復元塗装を施した車両も在籍しています。鮮やかな車体が多い岡電の中でKUROとともに地味な塗装になってしまっていますが、岡電ではKUROとともにイベントカーとしての位置づけで、土日の運転時刻をwebサイトで掲載するなど力を入れている節が伺えます。
現在は夏は全面的に運休し、春と秋から冬にかけて土日休日の日中に数往復する程度ですが、個人的にはビール電車や夜の運転を期待したいところです。MOMOもムードがあると思いますが、この車両のムードも想像するだけでワクワクしてきます。え、想像力がはらKUROいって?お粗末様でした(^^;;
(取材・撮影 岡山電気軌道東山線・岡山駅前〜東山)

 

 

 


車内全景です。KUROとは違って昔ながらの路面電車の色、香り、感触がそのまま残っています。レトロな雰囲気で楽しむには全く不足はありません。2ドアで前後扉、ロングシートの車内です。
天井が高いこともあって中吊り広告をそのまま設置できるようになっていますが、この大きさの吊り広告だと明らかに頭にぶつけてしまいます(^^;; 長くぶら下がっている吊革が電車の動きに合わせて揺れている様子を見るだけで十分楽しい車内ですが、反面車内中ほどまで詰めにくいのでしょうか、混雑で前の車両から後れをとってしまう場面が何度か見られました。岡電の車両はだいたい前後扉なんですけど、ね…。


車内は薄緑色を中心にまとめられています。木目調、もとい木の化粧板の次に流行った色です。シンプルな乗務員室との仕切りも薄緑色の板で構成されています。KUROでは焦げ茶色に塗られていた運賃箱はオレンジ色に塗られています。いつも通りの色遣いでわかりやすい仕様だけに、冬などはもう少し走って欲しいところです。視覚的には運賃箱からドアまでの動線が少し短く、段差が急な印象を抱きます。確かに今の車両と比べると段差が急な面は否めませんが、それをも愉しむための車両故に仕方が無い部分でもあります。

 
天井周りです。非冷房ですが、扇風機さえもありません。白熱灯と中吊り広告が真ん中に鎮座し、両側には1列で吊革が並びます。その吊革の設置方法もまたノスタルジックです。中吊り広告が設置されると白熱灯がスッポリ覆われてしまいますが、実際に灯すとほのかな暗さの演出になりそうな気がしてなりません。KUROでは天井の押さえを茶色に塗っていますが、こちらは天井本体の色に同化するような白色でまとめられています。


木の床。艶が無い、素材の感触を足の裏でゴツゴツ味わえるこの手の床が好きです。


ドアは2枚揃って引き戸式です。こちらも薄緑色で塗られています。戸袋部分の戸ばさみ防止ということでしょうか、戸袋部分に簡単な柵が設置されているのが特徴です。従ってドア周辺の一挙手一動作を眺めるのであればKUROの方が見やすそうです。
ちょっと画像では見難そうですが、鴨居部分の化粧板に凹凸が入っています。鴨居部上の桟も含めてですが、さりげない凸凹が光や影で視界に表れると一際美しく見えます。

 
窓周りです。さすがにサッシは上下2段で…と思って桟に目を転じると降車ボタンが可愛い状態でついています。この大きさ、ついプッシュしてみたくなる大きさですね〜。その上下に展開するプレートもノスタルジック満載なフォントですが、個人的にはそれよりも露わになっている配線を結束バンドで止めているハイセンスな姿勢に脱帽、です…。


車内にはこのようなものも。掲げられたものは実に面白いですが、もう少し真ん中の継ぎ目が目立たなければ良かったです…。


座席はこちら、ロングシートが左右1ヶ所ずつ、それでおしまいです。端の仕切りはパイプ形状で、その下、座面を抑える形状が上に板が出ている独特の形状になっています。昨今のバケット形状の座席を思い起こさせますが、座り心地は至って柔らか、路面の凸凹を良く拾ってくれます(^^;;
座面の奥行きが短いのは仕方が無いとして、背もたれがやや垂直気味なので、KUROとはまた違った座り心地になります。空いてくると着座位置を前にずらして足を投げ出したくなってくるような気がしますが、そんなことをする前に終点に着いてしまうと思います。


そそ、期間限定でこんな方も乗っていました、否、出現していました。よーし、願いを叶えてやろう(殴
 
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