小田急電鉄  9000形[4両編成・9004F]
 
    さて、ここからは厄介な話になっていきます。
小田急の通勤車はやたら細かい部分で違う仕様になっている編成が多く、特に5000形と8000形、1000形のバリエーションの多さにはもう誰かサポートについてもらっても混乱するばかり。そうこうしているうちに多くのバリエーションを取材し損ねている自分がいるわけですが、この9000形にも1編成、4両だけ「あら、ちょっとこれ内装が…」なんて車両がいました。それが9004F、すなわち小田原方から9304-9204-9104-9004の4両編成になります。晩年は9003Fと手を組んで各停や区間準急など8連の運用に就いて活躍していましたが、2005年に引退しています。
どこが違うか、じっくりご覧下さい。

ちなみに、この9000形って小田急初のローレル賞受賞車だということをついさっき知りました(汗 プレートが貼ってある車両もいるそうですが、んなもん3年間小田急乗っていて一度も見た事ありません(^^;;; 昭和64年の1000形とどっちの方がレアなのかなぁ…
(取材・撮影 小田急小田原線/新宿)

 

 

 


車内全景からご覧下さい。新宿は地下駅で取材したので、地上区間で取材した車両の車内よりもよりはっきりと化粧板の色がわかります。4ドアロングシート、端から端まで見渡せるすっきり構成は他の車両と同じです。
まだこの時点では違いがはっきりとは出ていません。縮小したら見えなくなった、と言った方が正しいかもです。


先ほどは中間の撤去された運転台の背後にある仕切りをご覧いただきましたが、今度はきちんと運転台がある側の仕切りになります。地下駅なので先ほどとあまり違いが出ていなさそうですが、仕切り扉の向こうにもう1枚扉が見えるのがおわかり頂けますか?これが窓ガラスの透明度の差で、こちらは透明の物を使っている分、見通しやすくなっています。
また、ちょっと中心から左にずれて仕切り扉が設けられている所にも要注目です。

で、色褪せた箱根の広告はこの車両にも入っています・・・orz


逆サイドの車端部です。今回は普通の座席の部分になります。優先席も車端部に設けられているのですが、吊革が黄色になったり、モケットが異なったりするなどの違いが出てきています。
貫通路の上には配電盤があり、ちょっと周りよりも出っ張っています。この配電盤が通勤電車における隠れた構成上のネックらしく、小田急に限らず、古い新しい問わずわりと妻面から出っ張ってしまっている車両を見かけるのですが、この車両の出っ張りは周りと調和した出っ張りでは無いかと思います。うまい空間の使い方です。

 
貫通路にはこのようなプレートも。丸ゴシック体はあまり時代がかっておらず、最近取り替えたのでしょうか?
この形態のフォントは小田急というよりもうぃんどーずって雰囲気がしますよね。


さて、天井や床は先ほどのページでご紹介したので、ドアの様子でも・・・

・・・・・・ドアちょっとだけしめま〜す(殴

余談ですが、新宿の地下駅や地上の急行発着ホームではドアは両側に開きます。そして、降車専用ホームに開いたドアを先に閉めるのですが、必ず閉まりかけたドアをもう一回開いて、閉めるようにしているようです。こういうさりげない動作確認と戸挟み防止が安全につながっているんだなぁ…と思う反面、取材中にそのシーンに遭遇すると「自分、何か悪い事したかなぁ?」なんて冷や汗かきます(^^;;; ただでさえ汗っかきでビビリなのに(^^;;;;;


はい、ということで閉まりました。先ほどは車端部、仕切りの前のドアでしたが今度は編成中間付近のドアです。
一見ドア窓の色がちぐはぐに見えますが、これはホームの照明の関係です。短いドア脇の握り棒や座席との間隔が詰まっているのは場所を問わず共通しているようです。
鴨居部にも薄緑の化粧板が貼られているのでドアの銀が余計に目立っていますが、まだ9004F独特の特徴はでてきていません(^^;;

 
さて、いきなり座席です。なんと細かい差はここでした。背もたれにご注目下さい。
左の画像は9004Fの座席ですが、なんと背もたれに1人用の区分が真ん中に示されているのです。右が9003Fを含めた他の4両の座席。些細・・・な違いでも、気になる人は気になりますよ・・・ね?
この区分は後に5000形にも使われているのですが、少数勢力のまま終焉を迎えそうです。なぜ9004Fだけ取り付けられたかは不明ですが、6連にも白線のプリント柄で区分があることから、区分普及に向けての方法の模索だったのかもしれませんね。或いは、普及させていこうとしていた矢先にバケットシートが潜んでいて、そちらに取り替えていったために従来の座席にはこのような改造が施されずに置き去りになったのでしょうか。ともかく、9004F最大の特徴かつ、他の9000系4両編成との違いはこれだけ、です。

まさに、日本●大ガッカリorz


これだけ終わらせるのはせつなくなるので、別角度から。
細いなりにも結構目立った水色の線が2本引かれていて、どうやらきちんとその中に座ってくれているみたいです。


ホワイトバランス崩壊気味ですが、更に別角度でどうぞ。
この区分、実はプリントではなくて、実際に太目の糸を縫い付けているものになります。プリントだとこすれて消えかかってしまうのですが、この方法なら確実に残ります。で、凸凹が区分を表すのですごくわかりやすく、実は意外にも良い仕事されています。グッジョブさんです。ちょっと作る側の手間と、素材がモケットとは違うので汚れやヘタれ具合が心配です。

なんか、一昔前の学校指定ジャージを見ているような気分ですよね(^^; ジャージのラインってこれくらい凸凹がはっきりしていたと思うんだけどなぁ…。

 
ということで、これらの座席は全く変化なし(^^; ということでこれといった気の利くコメントも無く、陳列してみます。(^^;;
ちなみに画像では化粧板が白っぽく見えますが、薄緑です。

そう、消火器も薄緑。カバーつきの重厚なものですが、座っている人にとっては足元がほんの少し狭くなる分、あまりカバーつきだぁ!と素直には喜べないですよね(^^;;; 小田急のこだわりが垣間見られるサービスなのかも知れませんが、乗り入れ車両だけでもいいから各社間で消火器や非常用ドアコックの位置を揃えてくれる事もサービス。そろそろ期待してもいいかな、と勝手に思ってます(^^; そして・・・最初っから最後まで9000形の話をしていない気がするなぁ、このページ(^^;;;
 
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