西日本鉄道  8000形
 
  平成元年に登場した西鉄のフラッグシップといえば8000形です。西鉄特急として全線に渡って飛ばす姿、特に久留米から先の単線複線入り乱れる区間を豪快に走る姿は衝撃的でした。残念ながら私が乗った時はもう無かったのですが、かつては駅到着前の放送に有名楽曲のオルゴールを流していて、福岡出身の友人に西鉄特急の特徴として自慢されて聞いてみたい♪なんて思ったこともありました。…で、そこまで書いて画像はなぜか普通列車の福岡天神行きなのですが…(^^;;
登場から27年が経過し、そろそろ後継車の話もチラチラ聞こえてきているようですが、果たして今の西鉄電車にここまでの重厚感、ここまで憧れを抱かせるデザインが作れるかどうか… そして8000形の今後の展開も気になります。
(取材・撮影 西鉄天神大牟田線他・筑紫〜大宰府)

 

 

 


車内全景です。ドア〜ドア間は転換クロスシート、車端部は先頭を除いてロングシートで混雑にも耐えられる構成です。カバーつきの蛍光灯に白いヘッドレストカバーがこの車両の格を示します。一方普通列車だから手を抜いたのかどうかは定かではありませんが、取材時、朝一番の運用において座席の向きやカーテンの収納などを徹底しないまま出庫する姿勢については疑問を抱かざるを得ませんでした。もしかしたらこの車両を使いこなせるだけの余裕が人的に無いのかもしれません。


先頭部分は大きな1枚窓がお出迎え。実質展望席となっており、クロスシートが計12席備わっています。そのためドア〜ドア間の長さが中間車より短めになっていますが、ドアの位置をずらしてまでこの空間を作ったのは実に素晴らしいです。現にこの空間、名鉄パノラマカーほど…では無いですが、閑散区間でも結構埋まっていることが多いと思います。
後継車でもこのような空間をぜひ!と言いたいところですが…あれ、あれー?!

 
車端部は中間車の一方が通常のモケット、それ以外は先頭車も含めて優先席になっており、モケットの色で区別をつけています。優先席の振り方が西武と同じ法則なのは「偶然の一致」ということなのでしょうか?
貫通扉は後述の1ヶ所のみで、天神での改札位置を考慮したと思われる通り抜けしやすい車端部になっています。平成元年生まれの車両としては珍しい構成です。
吊革がぶら下がっているロングシート仕様ですが、横引きカーテンは車端部でも抜かりなく備わっています。

そして、大牟田方から3両目の車端部にはかつて公衆電話が設置されていた区画があります。電話が撤去された現在もブース自体は残っています。ここの車端部のみ貫通扉がついていますが、ブース設置上貫通路の幅が取れなかったこと、通話中の声などを考慮してつけたものかと思われます。故に、空気の通り抜けなどは考慮していないように思いますが…いかがでしょうか?

その電話ブースです。今でもちょっとした荷物置き場程度であれば使えそうな区画で、設置当初から遮音性は二の次、側面の窓割りも全く考慮していなかった様子が伺えます。「旅人」のようにお金をかければ撤去することも難なくできそうですが、ここまで年月が過ぎてしまうとその必要性もなくなってしまうのでしょう。なお、現在この周りは優先席、すなわち通話どころか携帯電話はオフ…ブースの中で通話自体遠慮しなければならない時代になってしまいました…。


各車両の車端部にはLED表示機が備わっています。高い位置に設置されていることもあり、遠くからでは中吊り広告が邪魔で読みにくい一面もあります。転換クロスシート主体の車内では設置位置自体は間違っていないんですけどネ。


天井はフラットに。出入り口付近にはラインデリアも設置していますが、ドア〜ドア間は吹き出し口を中心に見た目重視のデザイン。中吊り広告が目障りな人もいるかもしれませんが、数としては普通列車よりも抑えているような印象です。


ベージュの床です。実用第一、隅々に補修の手が加えられているのがわかります。


両開きドアです。ドア周りの空間が広くとられていることも伺えます。この部分に折り畳みの補助席を置きたくなってしまいますが、あくまでも立席としてのスペース確保を行っています。
ドア自体は化粧板を貼ったタイプで、静かかつ緩やかに開きます。また、近年は点字シールも追加されています。


側窓です。横引きカーテンが原則ですが、窓の開閉ができる部分に関してはロールカーテンも装備しています。これはちょっとやりすぎです(^^;; クロスシート車ですが特に座席番号は振られていません。日頃の特急運用を考えた最低限の本数の製造だったため、団体用、臨時用としての運用は考えていなかったのでしょう。


ロングシートです。ワインレッドのモケットは触り心地が秀逸で、横幅が若干タイトな点を除けばまずまずの座り心地です。車端部に余裕があると妻面のカーテンの鬱陶しさも軽減されそうです。袖仕切りの内側…だけでなく外側にもモケットが貼られているのが珍しく、ついつい寄りかかりたい気分になりますが…袖仕切り自体は小さいものでした。

 
優先席は紫色のモケットです。通常モケットと区別したいところですが、モケットの触り心地まで違うケースになってしまいました。こちらの方がツルンとした物で、見た目もちょっと残念な感じです。2人掛けは先ほどの電話ブースの脇のみのもので、ドア側に寄った優先席ステッカーで外からも見分けられます。カーテンを引くにも面倒、よっかかるとガラスに跡がつきそうな、他よりも少〜しずつ残念な仕様になっています。


転換クロスシートですが、端の席は転換ができません。故にFRPで覆われた背面が登場します。製造年からするとこの背面に補助席やクッションを設置することはできたと思います。が、一面壁のみ。当時としては最新の素材による新進気鋭のデザインだったのかもしれませんが、年月が経ってしまうとどうもロングシートの袖仕切りの重厚感とは違う雰囲気を奏でている気がしてなりません。うーん、惜しい。


転換クロスシートです。背もたれの厚みと他ではあまり見かけない独特な肘掛の形状がポイントです。背面にはなかったモケット張りも肘掛で復活、しかも独特のデザインに仕上がっています。
バケットタイプの背もたれに呼応するように座面もさりげなく区分ができています。そのせいか座面の底つき感がやや気になりましたが、近年の転換クロスシート車に多いまっ平らな座面よりも若干沈み込んだ分座りやすく、快適なひとときを過ごせました。


端の席と見比べています。背もたれの厚みがだいぶ異なるスタイルですが、それよりも座面の形状が若干盛り上がっている点がポイントです。固定クロスシート故にできる技で、転換クロスシートよりもフィットします。この固定クロスシートでも眺めを楽しむことはできるし、ドアの開閉で視界が妨げられることも無いのでオススメ席でもあります。


前面展望はこちらの座席で。画像ではそっぽ向いてしまっていますが(^^;; 名鉄5700系列ほどわかりやすくは無いですが、背もたれの高さが僅かながら低めにセットされています。また、乗務員室との仕切りに蹴込み用のスペースが設けられています。シートピッチに対して背もたれが厚めなので見た目的に狭く感じる事が多い8000形ですが、細かい配慮が出来ている点は素敵です♪
さて、西鉄特急の後継車はここまでときめく車両になるのか否か、楽しみです。
 
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