南海電鉄  2230系
 
  南海電鉄に限らず、どこの大手私鉄も抱えることが多いのが本線から僅か数駅だけ枝分かれした、いわば「枝線」です。そこを任される車両はワンマン化を施されたり、車両数を減らされたりするわけですが、今回紹介する車両も枝線の運用にはもってこい!の逸材です。南海電鉄の2230系です。
2200系グループに属するこの形式は当初から2両固定編成として1969年から72年にかけて製造、高野線を中心に活躍します。その間には冷房化を行い、難波〜極楽橋の「大運転」にも就いています。
後継の2000系が登場したことにより、前面の幌の撤去、ワンマン化などの工事を踏まえ、現在は同じ高野線は高野線でも汐見橋支線で行ったり来たりの活躍をしています。このグループは「天空」で再び極楽橋へと向かう車両も登場するようですが、この系列ではそれがあるのでしょうか?
(取材・撮影 南海電鉄高野線・汐見橋〜岸里玉出)

 

 

 


車内全景です。見た目どおり2ドアロングシート、17mの車体長です。
登場時にどのような車内だったか、ワンマン化改造時はどのような状況だったかはわかりませんが、他の南海の通勤車と同じように灰色と白を基本とした落ち着きのある車内に仕上がっています。袖仕切りと化粧板が余計そう感じさせます。
なお、都市型ワンマン車のため、車内に整理券発行機や運賃箱などの設備はありません。

 
乗務員室との仕切りです。左の画像が岸里玉出方の車両の仕切り、右の車両が汐見橋方の仕切りになります。2両とも岸里玉出方に車椅子スペースを設けているため、自然とバリエーションが増えてしまいます(^^;;
仕切り扉が引き戸になっており、その左隣は少々黒い着色ガラスが用いられています。せっかく乗務員室のそばまで座席が伸びているのに、かぶりつきにくくなってしまっているのはややガッカリです。他の車両も同様に着色ガラスになっているため、開き直りは簡単そうですが・・・(^^;;
先頭部分の仕切りには温度計が設けてある車両もあります。縦長の物でもデジタルに比べれば味があります。ちょっとだけレトロな雰囲気を楽しめそうです。

 
車端部の様子です。左の画像がやはり車椅子スペースつきの車両になっており、こちらも2両編成にして2種類の車端部を擁していることになります。こうして南海電車を乗ると意外と見た目の古さによらず車椅子スペースを備えた車両が多い印象を抱きますが、それは単に巡り合わせの関係だけでしょうか?
戸袋窓は無いですが、妻窓はしっかり装備。乗務員室の仕切りと見栄えが変わらない点に要注目です。


車椅子スペースは車端部の物をご覧頂きます。乗務員室背後の物も大差はありません。
もう機能はほとんど充実していません。非常通報機もなければ床の滑り止めもなく、あるのは握り棒とマークだけ。質素と呼ばずしてなんと呼べばいいのでしょうか。しかし、これが各車両についているというのであれば全く別の話。ちょっと古くなりつつある車両に対してよく整備した!と喜んでしまいそうです。


天井です。冷房化の改造が行われたと言うことで、登場時はほぼ全ての車両が非冷房だったようです。ただ、冷房自体も分散型ということもあって程よく違和感ない姿ではまっています。銀の枠がかえってオシャレに見えるくらい、無骨ながらほど良い存在感を出しています。
その両隣は蛍光灯があります。本数少なめに加えて剥き出しということで、関西の土壌だとちょっぴり違和感のある出で立ちでしょうか?関東の車両を多く製造する東急車輌だからこその見栄えなのかもしれません。


床です。南海の他系列では床のカラーコードのみ焦げ茶色、後は同じという内装色の車両がいますが、この車両の床はすこぶるマイルドなアイボリー。明るめに攻めています。


ドア周り、画像は片面車椅子スペースの部分になります。片側2箇所という控えめさがさらに前面に出た格好になっています。それでも吊革や広告枠はドア周りに集中しています。
ドアそのものは白い化粧板で覆われており、ドア窓も縦長に大きくとられています。その上の鴨居部は天井に合わせて僅かに湾曲しています。ここまであまり天井の低さは感じなかっただけに、元の広告サイズが鴨居部に若干収まらないだけかもしれませんが、一度気にし出すと気になって仕方がない、どうでも良さそうな部分ではあります(^^;;


座席です。ドア〜ドア間は長い座席、片側10人掛けになりそうな勢いでしょうか。灰色のモケットがイマドキの車両っぽさを演じていますが、質素なホームを窓越しに見るとこの座席のシンプルさ、素朴さを痛感します。
間に仕切りの入らない座席で、着席区分が無いのが「イマドキ」に慣れた視線からはかえって新鮮に見えますが、この路線に関してはそのような物は余計なお節介、思い思いにくつろぎながらショートトリップが楽しめそうです。

 
窓越しをご覧頂いて察して頂けたかもしれません。車端部の座席も2通りあります。左の画像は短め3人掛け、右の画像は倍の6人掛けになります。袖仕切りが元々低いタイプだったこともあり、車椅子スペースが出来た後も従来の座席、従来の袖仕切りを用いています。
 
この座席の長さの組み合わせは乗務員室の仕切り背後にある座席も全く同じで、車椅子脇は3人掛け、ドア〜乗務員室間は6人掛けになっています。また、これはどちらの車両にも言えることですが優先座席は原則としてステッカー表記による対応、特にモケットは分けていません。
この座席、柔らかすぎる性質はあるものの、座面の奥行きが深く、床に足がつけばゆったりとくつろげるのではないかと思います。正直足の短い私でも十数分ゆったり過ごすことが出来ました。混雑や定員着席とは無縁の世界だからこそ提供されるゆとりが、この車両にはあります。




縦長気味に並んだ窓。桟の邪魔は一切ありません。それに沿うように支えが入った網棚。この整然と並んだ姿は正面の顔からはちょっと想像つかない、この車両の特徴として映りそうです。

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