名鉄美濃町線  モ590形(旧市内線塗装車)
 
  名鉄といえば「真っ赤な・・・」というイメージがあったので、この車輌が来た時には思わず「あれ、なんで一休さん(注:都電6000形です)が・・・」と唖然としたのですが、なるほどかつての岐阜市内線の塗装を再現した・・・とのことです。
そのモ590形は1957年、その岐阜市内線用に登場します。しばらくすると美濃町線用になり、冷房化改造やワンマン機器の更新などを経て、現在も3両が残存しています。ただ、今回取り上げる593号だけは冷房改造などを受けていない、昔ながらの佇まいで今に至るだけに、「このままでは真っ先に・・・」なんていう声もあったそうですが、しばらくは美濃町線の一番人気としての活躍が期待できそうですね。
(撮影・取材:04/09/05 名鉄美濃町線・日野橋〜徹明町駅)

 

 

 


と、いうことで非冷房車の車内、まずは全景をご覧頂きます。
路面電車ながら扉配置は左右対称なので、「3ドアロングシート」といった呼び方ができそうです。
車体自体縦長なのは外観からも判断できるのですが、それにしても思った以上に広く感じさせられる車内になっています。
ちなみに、画像左上の半月の青い板はワンマン運転用の鏡です。決してデジカメの故障ではありません(^^;;


車端部の仕切りへと突入します。乗務員室との仕切りは縦長の板がベロンと1枚。路面電車ならではの簡素なつくりです。
画像左側、中央あたりに見える銀の箱が運賃箱になるのですが…どことなく心細いつくりになっているのは気のせいでしょうか?
ちなみに…正面の3枚窓のうち、左右2枚は開いた状態で運転していました(^^;; この開放感、気持ち良いですよね。

縦長の板には禁煙プレートや運賃が書かれたプリントなどが貼られています。


天井ですが、丸みを帯びつつも非常にシンプルなつくりになっています。
ただ、その一方で天井から吊革への独特の支持方法や、金網でまとめられた網棚などなどノスタルジーを感じるシステムが満載です。特に縦に留まらずナナメの金棒までくっつけてしまった、天井から吊革への支持方法には驚き!でした。自分もこの方法に支持したいと思います(寒。

蛍光灯はカバーつきのものが、一列に並んでいます。夜になるとちょっと暗めの、艶やかな車内になるのかなぁ・・・。


一方床もこれまたシンプルなつくり。灰色一色になっています。
このあたりの造作がこの車輌の歩んだ月日の長さを物語っています。


扉です。車輌前後の扉は左右とも両開きとなり、中央の扉のみ片開きとなります。
クリーム色でまとめられたドアは周りよりも一寸小さな窓が使われています。
それにしてもドアエンジンのカバーが目立っていますね。これの存在だけで「ここはドアなんだ!」なんて言っているようで・・・


こちらは片開き扉。車内中央の扉です。
この列車、ワンマン化改造を受けていないせいか、整理券発行機がつけられていません。
なので、その分ドア周りのスペースに若干の余裕が見られます。

こちらの方はドアエンジンのカバーは目立っていません。ドア上ではなくて、ドア下に置かれているのかもしれません。


さて、昔ながらの路面電車と言うと・・・ドア付近の段差「ステップ」がつきものなのですが…
この車輌も御多分に漏れずステップが2段、設けられています。
ホームが低すぎる(ほぼ線路と同じ高さ)というのもあるのですが、1段目、2段目ともにかなり高さがあります。

ちなみに・・・画像手前に緑色のステップが設けられていますが・・・走っている最中は折りたたまれた状態になっていたりします。停留所に着いてドアが開くと「バタッ」と倒れて、発車とともにたたまれる、そのようなしくみになっています。うーんその構造、不思議です。


車内からもステップを覗いて見ましょう。
豆電球もさることながら、床についた、滑り止めも兼ねた金具には要注目です・・・。
長年の年月を経て、いつのまにか磨り減ってしまった滑り止め。クリーム色も塗られていたのかもしれませんが、それもいまではすっかりはげてしまい、金色の地肌が出ています。
木には「樹齢」を示すための「年輪」があり、それは中を切らないとわからないようですが・・・外観はいくらお化粧直しをして、若返っても、このように車内のちょっとした所に、この車輌が歩んだ年月を忠実に語る物があるようです。
この金具、まさにこの列車の「年輪」と言えるのかもしれません。


ここからは座席の方にも目を向けましょう。
座席は全部で4箇所。全て8人掛けのロングシートで構成されています。
画像は優先席も含まれた部分の座席です。
手前5人掛けの普通の席、そして奥は3人掛けの優先席、このような構成になっています。
モケットは基本的には紫色のドットパターンのものを、優先席では背もたれのみ紺色のものを使用しています。


別の角度から見てみます。袖仕切りの様子です。ちょこんと設けられた肘掛けの可愛さと、その下の仕切りの美しさにただただ魅せられました。

座り心地ですが、ちょっとクッションがきついのかもしれません、若干硬く、思った以上に沈みこみませんでした。路面電車という大きさの制約上、普通列車よりも若干奥行きが短いと思われる所も影響しているのかもしれません。


座席の画像、最後に優先席のドアップです。
本当に優先席と普通の席とのモケットにおける差はごくごくわずかなもの。
この流れ、「全ての席≒優先席」と捉えるべきなのでしょうか・・・

で、自分のような昭和生まれ(無理矢理使ってみました(^^; )にとって、座席下のヒーターの網目はまさに「美」の眼差しを注いでしまうわけで・・・ 可愛くないですか?丸に近い形で等間隔に並んでいる姿・・・いつしかこれでテトリスをやりたいものです(^^;


最後に・・・市内電車の名残でしょうか?降車ボタンも備え付けられていました。
ただ、他の名鉄600V電車同様、乗降いるいない関係無しに、各停留場毎にドアを開け閉めしています。
従ってこのボタンの出番は・・・あまり無いようです。残念ながら・・・


自分から、この車輌への願いはただ一つ。
いつまでも岐阜の街で走り回って、輝いていろよっ!!
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