名古屋鉄道  100系
 
  思いっきり暗い画像で申し訳ないです…
名鉄100系。名鉄犬山線・豊田線と名古屋市営地下鉄鶴舞線の直通運転用に登場した20m車です。増備が何回か重ねられており、最新版は200系と形式が変わっているほか、足回りを最新のVVVFインバータ制御に更新する工事も少しずつ行われています。
20年ほど前に読んだ私鉄列車大集合!みたいな本で「高級通勤車」というフレーズで紹介されていたのが印象的です。でもどのあたりが高級なのかはさっぱりわかりません…(^^;; 外観も名鉄の中でも貫通扉がついているなどちょっと見慣れない表情ですが、取り立てて高級そうな雰囲気は感じません。強いて言うなら他の車両では見ない社紋が正面に入っていることくらいでしょうか…(^^;;
(取材・撮影 名古屋鉄道犬山線・犬山〜布袋)

 

 

 


車内全景からご覧頂きます。20m車の余裕が早速感じられるかと思います。4ドアロングシートです。
床の塗り方と座席モケットに種類があるようで、取材は「143F」の犬山方2両を中心に行っています。床は登場時から変わらない赤いフットラインが印象的なもので、他の名鉄車ではなかなか見かけないような塗り分けパターンです。座席モケットは登場時の真っ赤(!)から紫を基本にした物に変更されていますが、それも若干くたびれ始めている様子が伺えます。そのくたびれ加減に対して横引きのカーテンと1枚窓の組み合わせが実に新鮮!名鉄の良心と言い切ってしまわざるを得ない近年のカーテン衰退現象が残念です。


車端部です。ちょっとわかり難いですが向かって右側が優先席、左側は通常モケットになります。
基本的に名古屋市交通局のルールに合わせて、車内両側の車端部とも優先席の設定があります。ただし、先頭車の車端部は名古屋市交通局が左右両側に優先席を設けているのに対し、名鉄は片側のみになっています。
妻窓が無く、代わりに広告枠があるのは当時の他の名鉄車でも見られました。ただ、片開きの貫通扉は当時の名鉄での採用例はあまりなかったようで、100系登場後、主力通勤形として増備が続いた6000系も100系に倣って片開き扉に設計変更しています。


乗務員室との仕切りです。20m4ドア車なので仕切りと側ドアの間に座席はありません。
地下鉄乗り入れようだからでしょうか、運転席の背後には窓がありません。近年では他の車両でも見られるのでそんなに珍しいことでもないですが、登場時はパノラマカー全盛期、右側の窓の塞がり具合も含めてブーイングの嵐だったのではないでしょうか。
吊革の他に握り棒の姿もチラリ見えますが、他のドア付近もそのコンビで立客をサポートしています。


天井です。一寸下がったところに冷房の吹き出し口が設置され、その両脇には吊革が一つ一つぶら下がっています。さらにその脇に剥き出しの蛍光灯がお出迎えと言った様子です。後年の増備車はそれなりに冷房の吹き出し口がスッキリした形状になっており、ここでも製造年の差を感じることができます。
また、中吊り広告枠の外側には黒い突起があります。かつて広告枠の受け口として使っていたような推測が成り立つポジションですが、その真相やいかに…?!


床は冒頭でご案内の赤いフットラインにアイボリーで両脇を固めた構成です。


ドア周りです。鴨居部分にこの車両の天井の低さを見ることができますが、それ以上に化粧板のくたびれ具合が際立っています。ドア付近はやや狭く、4ドア車故に名鉄では他に類を見ないほどドアの数が多いのですが、中間車の車端部に近い一部のドアには車掌が操作するドア開閉装置が設置されています。使用しているところを見てみたいものです。


登場時は衝撃的だった固定窓。まだ国鉄でも2段窓が主流の時代に固定窓、そして横引きカーテン。丸みの美しさとカーテンの止め具がさりげない枠は今のFRP全盛期には出せない艶やかな味わいではないでしょうか。
…んむ、地下鉄運用だけでは勿体ないです!


ドア〜ドア間の座席です。7人掛けです。長さの短い名鉄電車にとって7人掛けと聞くだけでワクワクしてきますが、さらにモケットが茶色と画像の紫色の2パターンがあるとなればドキドキも倍増するはずです(^^;; 紫色をベースに黒いラインで彩ったモケットは定員着席のことも考慮に入れ、縦に縫い付けを入れています。
登場時は赤いモケットだったようで、それはそれで見たいものがありました。復刻して欲しいです。

 
車端部は3人掛けのみの構成です。右の画像は優先席のモケットで、背もたれのラインが青色になっています。名鉄の優先席モケットはどことなく地味で、名古屋市交通局の車両と比べると特に目立ちません(^^;;; カーテンやモケットをもう少し派手にしてもいいくらいです。
座り心地は柔らかめなセッティングです。


最後に袖仕切りでもどですか?
肘掛として十分機能する位置です。その上には横に握り棒が走っています。余所ではごくごく見慣れた袖仕切りにすぎませんが、名鉄では実に珍しい存在です。

…名鉄らしくない車内を目指したのか?はたまた試作的要素をふんだんに取り入れたのか?どっちがより正解に近いのかが気になるところです。
 
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