京都市営地下鉄  烏丸線10系
 
  1981年、京都にも南北を貫く地下鉄が登場しました。「烏丸線」と名付けられたこの地下鉄は通勤・通学のみならず観光客にも幅広く利用され、さらに近鉄にも乗り入れたことによって、奈良とも直結するようになります。その京都市営地下鉄烏丸線の車両が10系になります。
登場時は4両だった10系も幾多の増備を重ね、現在は6両編成20本の布陣で活躍しています。
正面の「くの字」は製造時に地下鉄車両を中心に流行っていたデザインでしたが、その「くの字」にエメラルドグリーンの縦帯を流すデザインは更に斬新に映りました。晩年の増備車はこの縦帯の部分に窓が設けられ、若干縦帯の存在感が失われてしまいますが、現在もデザインを変えることなく国際会館と竹田、さらには奈良まで活躍しています。
(取材・撮影 京都市営地下鉄烏丸線・国際会館)

 

 

 


車内全景をご覧頂きます。今回撮影した車両は天井にラインデリアが設けられていない初期車になります。20m車4ドアの車内はオールロングシート。外観同様車内も「緑」を用いており、赤を多用していた近鉄車との違いも垣間見られます。
非常に見難いですが、袖仕切りと網棚の間に縦の握り棒が入っています。通勤に徹したスタイルは奈良までの観光にはちょっと厳しいかもしれません。


さすが地下鉄車両!と言わんばかりの乗務員室との仕切りです。
仕切り窓はほとんどなく、仕切り壁の中央部分には大きな広告枠まで入っています。この広告枠に限っては広告が無い時は花の大きな写真が入っており、それはそれでなかなかの迫力です(^^;;
その下にはルーバーが見えますが、そのルーバーが機器スペースの印象をより強めています。

 
車端部です。左の画像が通常のモケット、右の画像が優先席のモケットになります。
乗務員室との仕切りと比べるとちょっと大人しい印象を受ける車端部、後期増備車では貫通扉の窓を下に拡大するなど見た目上変化が表れますが、初期車は貫通扉の窓も通常サイズで収まっています。うーん、80年代を感じさせます(^^;;
妻窓は開閉可能な2段窓になっています。その右上、非常通報機は茶色に塗られており、床と同色ながら遠くからでも判別することができます。


車椅子スペースのある車端部になります。向かって左側のロングシートが若干短くなっていますが、網棚がドア付近まで伸びていたり、車椅子スペース付近の吊革もロングシート部分と同じバンドの長い物を用いていたりするなど、遠くから見るとあまり他の車端部との差を感じさせません。

その車椅子スペースです。網棚や吊革に特徴があるものの、それ以外についてはシンプルにまとめています。握り棒も横に1つあるのみで、非常通報機も車椅子スペースのそばには特に設けられていません。
壁のみならず側窓にも車椅子シールが貼られており、外からもその存在が目立っています。


天井周りです。初期車はこのようにところどころ凸凹した天井が特徴で、両脇にカバーつきの蛍光灯が並びます。
冷房の関係でやむを得ず出っ張っている部分の吹き出し口と単なる通気孔として天井と同一レベルで設けられている吹き出し口が同一線上にあり、あたかもつながっているように見える点は正面の「縦帯」にも通ずる美しさがあるのではないでしょうか。


床は1980年代に流行った茶色の床です。
ただ、京都市交通局のこの系列に関しては比較的先駆的な導入だったのではないでしょうか。


ドア周りです。こちらも無理なくまとめた感じの両開き扉で、扉部分も含めて化粧板が貼られています。側扉窓も大きくとられており、地上走行にも配慮している様子がうかがえます。勢いよく開くことはなく、おしとやかに開くのもポイントです。
戸袋の部分には広告枠が設けられていますが、その広告枠とドアの間には「扉に注意」と赤字で書かれたプレートが貼られています。いわゆる「ゆびづめ」に気をつけてという配慮かと思われますが、関東の大手私鉄ではなかなか見ないプレートだけに、関東出身の自分にはあまり馴染まない部分があるのと、妙に赤い指がリアルな気がします…(>..<)


側窓です。連続窓ではなく、1段下降窓が独立しています。地下鉄線内であまり大きなバタツキ音は聞かれませんでしたが、近鉄線に乗り入れた時はいかがなのでしょうか?


ここからは怒濤の座席Haaan!!!まずはドア〜ドア間の7人掛けからご覧頂きます。
阪急電車でも拝見できそうな、しかし阪急電車とは触り心地や見た目がやや異なる緑のモケット1色でまとめており、特にスタンディングポールなどは設けていません。相互乗り入れの近鉄車が近年新車をバケットシートで入れているのとは対照的に、定員着席へのこだわりはあまり無いようです。
背もたれがやや上下方向に長く、少し切り立っているような印象でした。

 
車端部です。左の画像は国際会館方車端部で用いられる3人掛けの緑座席、右の画像は車椅子スペース脇の座席になります。後者の着席定員が長さから察するのがなかなか難しく、一人で座っていても「ちょっと隣座らせてょ!」と言いづらい面があります。背もたれのモケットを東西線と同じようなプリント柄にしても悪くは無いと思うのですが…(^^;;
3人掛けはキッチリ3人座れそうです。ドア付近の立席スペースも確保しており、混雑激しい烏丸線ではまずまずの設備と言えるでしょう。

 
優先席です。竹田方先頭車のみ片側7人掛けが優先席の指定を受けています。他の車両は車端部の3人掛けを両側優先席としています。7人掛けも3人掛けも単色銀色のモケットを使用しています。緑一辺倒のこの車両の中ではなかなか目立つ色をチョイスした印象です。また、この優先席の色は乗り入れ先の近鉄と同じ色を使用しています。このあたりの心遣いは流石です。

モケットや優先席シール以外に「緑の座席」との変更点はありません。


最後にクローズアップ袖仕切り。化粧板で座席を覆っているように見えますが、着席者の観点からも、立席者の観点からもあまり利用客には関係ない化粧板になってしまっています。デザイン性…だけです(^^;;
尤もパイプ形状の袖仕切りがまだまだ幅を利かせていた時代に生まれているだけに、当時としては画期的なデザインとして歓迎されたのでしょう。デザイン性…だけですが(^^;;;
 
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