高松琴平電鉄  琴平線1080形
 
  1989年から1991年にかけて、京浜急行から高松琴平電鉄へ移籍したのが1080形になります。
京急から「ことでん」への流れは京急時代で言うところの1000形の後、700形にも続いていくわけですが、東急とは異なり他私鉄への譲渡例が少ないため、両者を楽しみ、懐かしむ京急ファンも多いのではないでしょうか。今も昔も変わらずローカル輸送に徹しているわけですが、京急時代よりもまったり走っているように見受けられます。

700形改め1200形が琴平線・長尾線の2線に導入されている傍ら、1080形は専ら琴平線のみの運用を担っており、ラッシュ時などには往年の京急12両編成…には及ばないものの、1200形との混結も行われています。
(取材・撮影 高松琴平電鉄琴平線・高松築港〜琴電琴平)

 

 

 


車内は京急時代とその趣を変えていません。大きな窓をチャームポイントに寒色系でまとめており、ワンマン化改造などは受けていません。3ドアロングシートです。
後年導入された1200形では車椅子スペースが設けられていましたが、この系列にはありません。バリアフリーが重視される前の譲渡だったことから設置されていない模様です。
分散クーラーが設置されていただけに、天井の凹凸が気になるところですが…見事にスッキリした天井も見物です。京急時代の改造の成果がそのまま受け継がれています。


先に乗務員室との仕切りになります。一窓分座席が展開されており、仕切り窓は側窓よりもやや小さく作られています。これはことでんの仕様ではなく京急の仕様になります。
よーく見てもドアステッカーと広告類でしか「ことでん」だとわかるヒントがありません(^^;; ひっかけ問題そのものですが(^^;;; 裏を返せば京急の寒色系デザインが完成された域に元々達していたのでしょう。


車端部の様子です。ご覧の通り優先席エリアのみの設定となります。
車端部は先ほどの乗務員室の仕切りとは違い、わかりやすくアレンジを加えています。とは言ってもアレンジを加えたのはモケットだけで、若干斜めになっている妻面や幅広の貫通路、こちらは側窓と同じ大きさの妻窓などは種車そのままの仕様です。

 
天井の様子です。右の画像は扇風機で、車掌が一括操作を行います。
先述の通りフラットな天井になっており、吹き出し口と扇風機が涼風を客室全体に行き届かせています。その脇には蛍光灯がありますが、寒色系の車内故に夜間少々暗くなってしまう点は否めません。
扇風機は「KHK」と「三菱」のダブルネーム。「KHK」は京浜急行の事をさします。京王3000系に残る「KTR」のスピーカーと同じような、隠れた履歴書です。


床です。青みがかったグレー一色です。
ところどころ床に設置された蓋が金色に縁取りされていますが、経年云々を除いて単に豪華そうに見えて仕方ありません(^^;


ドア周りです。片開き扉で、スムーズかつスピーディに開け閉めされる姿は京急時代と何ら変わりありません。
無塗装のドアは側窓に負けず劣らず存在感があります。半自動ドアなどはありませんが、冬の琴電琴平駅では一番改札に近いドアのみ開けて保温状態を持続させる取り組みを行っています。
また、京急時代もそうでしたが、吊革の多さはラッシュの強い味方になっているのではないでしょうか。


側窓です。非常にスッキリした出で立ちの2段窓で、戸袋窓にも握り棒を設けて2段窓っぽく魅せています。
京急の初代600形もことでんに譲渡されているので免疫は有る程度ついた上での1080形だとは思いますが、側窓下、独特のRは国鉄、JRの車両ではまずお目にかかれないデザインだけに、見慣れるまでは新鮮だったのかなぁ…なんてついつい思ってしまいます。

 
座席は大きく分けて3種類。まずはドア〜ドア間のロングシート、そして乗務員室背後のロングシートになります。
紺色一色のモケットが寒色系の車内に映えます。また、袖仕切りも網棚と一体になっておらず、実にシンプルな形態です。座り心地も座面の柔らかさがたまらない、程よく熟れた状態になっています。

うどん帰りに乗った日曜朝の高松築港行きで見た限りでは4ドア車よりも定員着席がしづらい雰囲気でした。詰めれば座れそうなのになぁ…なんて思ってしまうわけですが、逆に土曜日夜の高松築港行きに揺られていると、この長い座席の「ゆったりくつろげる」魅力にうっとりしそうで…そのあたりのさじ加減がなかなか難しそうです。

 
車端部は「ちゃんちゃんこ」をストレートに連想させる真っ赤なロングシートです。
優先座席のステッカーはJR西日本やJR四国で使用しているものと同じで、香川県の公共交通機関として統一が図られているのは素直に拍手を送りたいです。…モケットの色はJR四国でさえ統一できていないので何とも言えませんが(^^;;
優先座席なので混雑時には味わえないのが惜しいですが、車端部の座席から貫通路に向かって斜めに膨らむ妻面は切妻だらけのJRにはない魅力です。
 
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