京浜急行電鉄  600形[ロングシート車]
 
  登場直後から常に何かしら変化しているような気がしますが、とうとう前面に「600」と入って一定の目途が立ったような気もします。
京急の3ドアクロスシート車としてツイングルシートなど画期的な機能を盛り込んで登場した600形。しかしながら画期的な機能はあまり受け入れられませんでした。後年登場した新1000形が主力に躍り出ると600形も合わせるかのようにロングシート化が始まり、現在8両編成の600形はすべてロングシートに切り替わっています。
ロングシートになってもロングランは依然として続けており、都営浅草線や京成押上線にも頻繁に乗り入れます。KEIKYU BLUE SLY TRAIN塗装も一編成ありますが、運用範囲が長すぎて、一度見かけると次に見かけるのは…日が暮れそうです(^^;;
(取材・撮影 京急久里浜線・京急久里浜〜三崎口)

 

 

 


車内全景です。改造車とは思えないくらい真新しい車内に映ります。撮影したのは中間車の様子ですが、基本的にドア〜ドア間はロングシート、車端部はクロスシートで構成しています。3ドア車に改造された2000形や新1000形でもお馴染みの光景ですが、ロングシート部分とクロスシート部分でデザインの差を感じてしまいます。これが歳の差なのか、はたまたかつての姿を知っている弊害なのかはわかりませんが、銀の握り棒の質感や薄いピンク色の使い方を見ただけでもその差が伝わってくるものです。
それでも近年の「銀色1000形」の車内と見比べるとまだ華やかな、ちょっと手間をかけている様子が伺えます。

 
車端部の様子です。左の画像は通常モケット、右の画像は優先席のモケットで、どちらもクロスシートに補助椅子を備えています。補助椅子が出ている様子を1回しか見たことが無いのですが、クロスシートでこれだけ立席スペースが確保できているのはさすがです。握り棒も充実していますが、吊革はしっかり端まで用意されています。小田急も同じことを感じましたが、京急も吊革の本数がかなり多いように感じます。正直どこで区切りをつけて撮影すればいいかわからなくなってしまいます(^^;;

そして、優先席の床の色に注目です。


先頭車はいわゆる「かぶりつきシート」が設置され、ドアの後ろには車椅子スペースがセットされています。快速特急の痛快な走りっぷりも2100形と同じように運転席の後ろで眺められます。
補助座席が無い関係でだいぶモケットの赤い部分が広がりましたが、それでも袖仕切りのピンクが浮いているのは妻面が白すぎるからだと思います。小田急3000形のような淡いピンクにしていたらもう一味違っていたかもしれません。尤も元々の座席モケットが青色だったので無難な化粧板の選択と言ってしまえばそれまでですが(^^;;


車椅子スペースはドア〜ドア間の設置で、脇は5人掛けのロングシートです。
吊革、握り棒、そして固定用のベルトと一通り揃えた格好です。非常通報機も壁に備わっています。
床も一通り張り替えているので、クロスシートが並んでいた姿はあまり想像できません。


天井です。とにかく数が多い吊革の上にはラインデリア、そして蛍光灯が剥き出しの状態で並びます。クロスシート云々関係なく同じ長さの蛍光灯が並んでおり、他車と蛍光灯の融通ができるメリットがあります。
近年は優先席周りの吊革を黄色にしていますが、吊革の形状には変更ありません。

 
床です。ちょっと斜めですが、優先席と通常の色の違いも載せてみました。ドア付近の黄色といい、なかなか賑やかな床仕上げになりました。それでも基本はグレーです。

 
ドア周りは新たに液晶ディスプレイがつきました。初期の更新車では受信装置?が車端部にありましたが、量産車ではなくなってスッキリしています。これだけ見ると見た目は今風に感じますが、窓ガラスの支持方法が一寸古いように感じます。
液晶のディスプレイは左側を広告に、右側に旅客案内を流します。京急らしい爽やかな色づかいです。液晶ディスプレイはどうしても撮りたかった「わいあーるぴーのび」です。のびてますね〜。


側窓です。スッキリした窓枠は中間の縦桟にも装飾が入っています。網棚もスッキリしていますが、ここはロングシート化と同時に交換したものになります。この手の改造だと窓枠と座席の間に不必要な隙間ができたり、背もたれが窓枠より高い位置に飛び出そうなものですが、この形式に関してはピッタリ窓枠の中に背もたれが収まっています。こうなることを想定して設計したのでしょうか?

 
座席はロングシートから。ドア〜ドア間のみの設定なので、画像に写っている2種類のみということになります。
車椅子スペースのある区画は5人掛け、それ以外の座席は8人掛けです。片持ち式でバケットシートになっています。新1000形と異なり座席間の肘掛けがありませんが、構造上つけられなかったのでしょうか?
座面に厚みを持たせたロングシートの座り心地はふんわりした感じで、底つき感はあまりありません。欲を言えば背もたれの高さが一寸足りないかなぁ…という具合です。


袖仕切りにクローズアップです。握り棒が多いのは傘をかける意味でもいいのですが、端の席に座ると横にかかった握り棒が視界に入ってしまいます。

 
車端部の固定クロスシートです。右の画像が優先席で、左の画像が通常のモケットです。どちらも600形製造当初からモケットの変更を受けています。
今回の取材では補助席が出せませんでしたが、補助席のモケットも濃い赤色で勝手に復帰するタイプです。ランプがついているとロックされて引き出せなくなります。かつて京成線で成田まで乗り入れていた時に使えるシーンに遭遇したことはありますが、京急線内では見たことがありません。私の乗り方が悪いだけでしょうか?

 
妻面の消火器の存在がさりげないですが、通常モケットのクロスシートを斜め撮りするとシャープな様子がよりはっきりとうかがえます。ロングシートの座面や背もたれとは全く異なるスタイルで、座り心地も沈み込み方や背中への当たり具合が全く異なります。横幅に関してはクロスシートの方がタイトです。

 
優先席の鮮やかな青いモケットです。ヘッドレストの存在がモケットに飲み込まれていますが、遠目からモケットで優先席だとわかるのであまりヘッドレストで差別化しなくても良さそうです。
このクロスシート、肘掛が窓側についている点は大変評価できますが、ちょっと肘掛周りのネジ頭が多く、特に窓側の肘掛周りにポツポツある点に関してはもう少しスッキリならなかったでしょうか。


乗務員室背後にある「あたり席」のクロスシートです。こちらは窓側の肘掛周りにネジ頭は多くなく、ちょっと大きさは足りないとはいえ足元を伸ばせるような窪みを設置しているのは素敵な配慮です。大人が座ると前面展望が難なく楽しめますが、お子様にはちょっと低い着座位置なのは仕方が無い部分です。それでもなおこのクロスシートをクロスシートのまま残してくれる心意気に、乾杯。
 
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