京阪電鉄  1000系
 
  何が悲しくて正面が真っ暗な画像を出すのやら…(^^;;
7両編成6本で普通列車や準急を中心に活躍している1000系。車内のプレートを見ると昭和52年〜53年生まれと書いてはありますが、色々元をたどると昇圧前の京阪700系、さらに元をたどると…と経歴を追いかけるだけでドキドキしてきてしまいます。さすがに近江ほどではありませんが…(^^;;
現在は更新修繕工事も完了し、前面も中央の窓が縦長の特徴的な、なんだか人の顔のような雰囲気に落ち着きました(^^;; 塗装も全ての編成がこの画像のように新塗装になりました。外観がキリッとしたのは良い反面、運転席窓下に取り付けられていた矢のようなエンブレムが取り外されたのは残念です。
地味な役回りに徹している反面、「天満橋止まり」の最終列車に抜擢された経歴もあるそうです。
(取材・撮影 京阪中之島線/本線・中之島〜萱島)

 

 

 


車内全景です。アイボリーの化粧板が占める3ドアロングシートの車内は同年代に新製された2600系よりも新しそうに見えるかもしれません。人のような顔になった(^^;;更新工事の際に車内もリニューアルしており、右側にチラッと写った車椅子スペースもその時に設置されています。
外観の変更に比べてモケットの変更のスピードは緩やかなようで、取材した平成24年〜平成25年で遭遇した1000系の中にモケット変更車はいませんでした。当分の間この雰囲気が愉しめそうです。

 
中間車の車端部です。先頭車の車端部は側窓が1連になり、若干ショートショートな空間になります。右の画像が優先座席と車椅子スペースが備わった区画で、各車両の淀屋橋・中之島方が指定されています。モケットやつり革の違いがこの距離からでも伺えます。
なお、右の画像で側窓に貼られた青いステッカーは「弱冷房車」になります。
2600系とは異なり直線的な断面が車内からも伺えます。取っ手がとっても大きくなった貫通扉もそうですが、細かい所まで手が加えられている様子に好感が持てます。


先頭車の車端部です。優先座席バージョンでお届けしています。私としてはこの画像にも1000系の魅力が備わっていると思うのですが、通勤客からしてみたらこの車両だけ座席数が少ないことにもなり、どことなく損した気分になってしまいます。

ここで紹介するのは中間車の車椅子スペースです。ヒーターは特にありませんが、握り棒を備えています。
で、車椅子シールを窓ガラスにまで貼るのは過剰だと思います…。

 
乗務員室との仕切りがこちら。左の画像が出町柳方、右の画像が淀屋橋方になり、優先座席に指定されています。車椅子スペースは一部編成のみの設置ですが、車椅子スペースがある編成は先頭車・中間車問わず全ての車両についているのが関西の私鉄らしくて良いですね。
仕切りの先は乗務員室ですが、車端部と同じ雰囲気に仕上げています。違いは仕切り扉の取っ手くらいでしょうか。御守も先頭車だけでなく中間車にもあります。

 
天井周りです。冷房改造時に現在のスタイルがほぼ構築されました。吹き出し口と回転グリルを中央に堂々と設置し、カバーつきの蛍光灯が両脇を固めます。関東圏では見なくなった回転グリルも京阪では健在なのが嬉しく、アイボリーで若く魅せた車内もここはレトロな風が吹いてきます。跳ね上げ式吊革とのコラボは5000系に譲るとして、ここでは深緑のモケットとの共演を愉しみたいところです。


床はベージュ。化粧板に同じく車内をより若く魅せています。


ドア周りです。鴨居部の広告枠が独特の配置とも言えますが、枠としては2600系の方が美しいです。広告の差し替えとしてはこちらの方がやりやすそうですが…
ドア窓をギリギリまで広げたドアが印象的です。ただ、近年このドア周りにもステッカーが増えてしまい、ちょっと表示がうるさいかなーと感じることもしばしばあります。


側窓は2連窓が2つ。この窓配置が独特で、1000系ならではの雰囲気でもあります。
優先座席はロールカーテンを引くと「優先座席」と書かれたカーテンが出てきます。それ以外のカーテンはちょっと暗めの緑色を採用しています。いかにも京阪らしい色で、夏は涼しさの演出さえ感じさせます。

 
座席です。ドア〜ドア間のロングシートです。今回はちょっとオーバーに弧を描く袖仕切りもご覧いただきます。深緑のモケットに対し、直線的でメカニックな雰囲気漂うスタイルが素敵です。ドア〜ドア間で8人掛けといったところでしょうか。ドア周りには立客用のスペースも用意されていますが、その仕切りを兼ねて袖仕切りがオーバー気味の弧を描いているとすればなんとなく納得できます。
 
端の席も基本的に同じ構成です。あの窓下に肘掛を設けた3000系を世に出した会社だからこそ、妻面には余裕が欲しかったところです。左の画像は中間車の車端部、右の画像は先頭車に設置された座席です。
座面の位置がやや高く、座面の奥行きも京阪の車両としてはやや浅めといったところですが、この形状だからこそ腰回りにフィットしてなかなか良い座り心地です。

 
優先座席です。背もたれのモケットを黄色をベースにピクトグラムを散りばめたものに変更しています。このデザインも派手すぎず、周りからも浮きすぎずで秀逸なデザインです。座面は他の部分と同じモケットで、もともと背もたれも緑色のモケットだったものを変更した経緯があります。
座席の画像ついでにもう一つ、戸袋窓が曇りガラスになっています。貫通扉の機構が見えないための小さくてもとっても嬉しい配慮です。

さて、ここからが1000系の、それも車椅子スペースがある車両の真骨頂です。
 
先頭車、車椅子スペース脇の座席。なんと1人掛けロングシートです。元々あった座席を加工して作ったもので、車椅子スペース側にもヒーターの吹き出し口が備わっているだけに、余計メカニックに、そして格好良く見えます☆

ただ、なんというか鉄道車両で「ぼっち席」というのは、…リクライニングシートならまだしもロングシートで「ぼっち席」というのは…なかなか寂しいものがあります。

車椅子スペースも含めて一枚。JR北海道の「ぼっち席」代表のキハ150形ではあまり感じなかった孤独感、この車両ではかなり出てます。いつかこの座席に座って淀屋橋から普通列車で出町柳まで行ってみたいものです。出町柳を降りる頃には人恋しくなっているかなぁ?舞妓さんとの出会いが待っているのであれば我慢して乗り通しますが、鞍馬天狗との出会いが待っているのであれば色々な意味で勘弁です。
 
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