JR西日本  キハ47[広島地区・体質改善車]
 
  左の画像は山陽本線の徳山駅での画像なのですが…ホン昼前のほんわかムードに響く「体質改善」のコトバ…ぐさっと来てます自分がここに・・・(^^;;
広島・山口地区では山陽本線や山陰本線、山口線などで走っているキハ47。黄色と白の目玉焼きカラーが実に似合っていますが、そのキハにも押し寄せてきたのが体質改善の波。103系から始まったこの改造工事もここまで来ると若干鈍ってしまったようで、正面の顔は今までと同じような雰囲気ですが、するっと側面を見てみると… 今まで見たことがない世界が待っている、はずです。
最近は逆に体質改善車が目立つようになり、原形を保つ車両は少なくなりつつあります。
(取材・撮影  JR山陽本線/岩徳線・徳山)

 

 

 


早速車内をどうぞ。ドアが開いて、入った瞬間「キレイな車内だなぁ」と思ったのはやっぱり体質改善の成果、ということでしょうか。アイボリーでまとめられた2ドアセミクロスシート、ドア〜ドア間は4人1組のクロスシート左右各5組ずつ、そして両端にはロングシートという格好になってます。細かい部分はおいおい追っていきますが、これで座席のフレームが今風だったら完全に新車と間違えていた所でした。やれやれ・・・。


車端部は先ほどの画像とは逆サイドになります。妻窓は元々埋まっていましたが、それに加えて戸袋窓も埋められました。また、水タンクの関係で天井が幾分低くなっている所がありますが、その部分も車体新製時からそのままです。
ちょっとこの画像からは見難いですが、トイレ使用中のランプ下にある「便所」マークが文字から図になり、よりわかりやすくなりました。なんといってもピクトグラム化はJR西日本の体質改善車の隠れた目玉であります。


ということで、トイレ周りを別の角度からもう1枚。ドアに関しては貫通扉共々、元々あったものをリユースしています。ゴミ箱もそのような感じですが・・・白という色、よく覚えておいてください。
尚、妻面には一切広告枠がありません。より一層化粧板が際立っています。


キハ47形のうち、トイレのない車両についてはこのように両側ともセミクロスシートの配置となっています。座席配置はトイレのある車両の片一方、すなわちトイレが無い側の左右対称となっており、座席配置バリエーションをあまり増やさないよう心がけているようです。なお、新山口方に乗務員室があるトイレ無し車両の場合は画像のようにクロスシート部分が優先座席に指定されています。


乗務員室の仕切りになります。見事に座席や吊革、網棚を撤去し、代わりに置かれたのが運賃箱です。この構成・・・シュール過ぎです。設計した当時、まさかこのような事になるとは誰もが想像していなかったでしょう。運賃収受の関係でしょうか、運転士が乗っていた乗務員室隣の扉はワンマン時でも開きっぱなしでした。
ワンマン化に伴い、いままでノッペラボウだった乗務員室の背後の仕切りに窓がつきました。運賃収受や車内の様子をチェックのが目的で、前面展望には不向きです。


その運賃箱。両替ができたり、赤い部分に整理券を入れることができるなど標準的な装備をしているようですが…頑丈に周りを囲われています。いったいこの子はどこまで破格の待遇なのでしょうか(^^;;


天井です。この複雑な形状をご覧頂ければもう「改造車だ!」という雰囲気を共有できるのでは、と思います。
ポツンポツンとついた蛍光灯の間には扇風機が、さらに両脇には吊革や冷房が備わっています。画像中央に写っている梁みたいなものは室外機と直結しているダクトだと思われます。
吊革は体質改善に伴い新品に交換されています。とはいえ、新品の吊革も持つ部分は「○」ですが・・・


扇風機と冷房装置を併せてどん。冷房はこのように大きい吹き出し口が車内数箇所にあり、左右交互に設置されています。この大きさ故に冷房装置がある部分の網棚は荷物がおけません。大きい荷物があって座る時には冷房の位置にも気をつけた方がいいかもです。
扇風機は羽が白く、周りとマッチしています。が・・・・・・

車両によっては青い羽の時もあります(^^;;; カバー中央にあった「JNR」を取ってしまった代わりに「これでもか!」とばかりにコーポレートカラーをぐるぐる回します。あ、残像でJRのマークとかはでませんのでご安心を(^^;;;


そしてお約束のスイッチ。昔ながらの「赤と白」は体質改善後も継承。あれ、化粧板に変な野郎が(ry


床です。画像では少し青みがかっていますが、コルク色の床になっています。また、ドアのステップの前には黄色のラインがあり、注意を喚起しています。座席や化粧板と雰囲気がマッチしています。


ドアだす。戸袋窓が埋められた事によってドアの銀色が目立っていますが、それ以上目立つのは整理券発行機、そしてドアの上の「整理券をお取りください」とデカデカと書かれたステッカーの存在でしょう(^^;;;; そこまでマジになって訴えられるとビビります。Hゴムは黒になりました。どうやら灰色のものよりも耐久性があるようです。


ドア周り2景、左の画像はドアの開閉ボタン、そして右の画像は整理券発行機です。ここにも「整理券をおとりください」というステッカーが貼られています(^^;; インターホンが備わっているのがバス用との大きな違いですね。
一方ドア開閉ボタンは今回の体質改善で取り付けられました。今まで重たいドアを手動で開け閉めしていたので、大幅に利便性が向上しました。黄色バックが外でアイボリーバックが中のボタンですが、後者はちょっと目立たない分、初めての方とか「あれ、ボタンは?」とばかりに探してしまうかもしれませんね。


側窓も大きく変わりました。真ん中に桟が入っているのはこれまでどおりなのですが、下段が固定窓になり、上段は上のフックに引っ掛けて開閉する方法になりました。これによって開放面積の微調整ができなくなってしまいましたが、冷房があるのでこれでOK!なのかもしれません。 尚、真ん中の桟は黒くなりました。
テーブルはこの車両にはついていませんが、ケータイくらいなら窓の桟に置く事ができます。

 
座席はロングシートの種類の多さにびっくりです。まずはドアとクロスシートの間にある3人掛け、そしてドアとトイレの間の5人掛けになります。モケットはシックな焦げ茶一色になったものの、バケット化されていない座面、そして背もたれには「ゆとり」が感じられます。座り心地も悪くありません。通勤電車よりも若干奥行きがあるように感じました。

 
そしてドア〜クロスシートの間の座席には2人掛けもあります。3人掛けと2人掛け…なぜ作り分けたのかは恐らく設計上の都合だと思うのですが、乗務員室の向きによってドア際の座席数が変わってしまうという仕掛けはある意味厄介ですね(^^; 左の画像は優先座席の様子で、ロングシートにはヘッドレストカバーが設置できないからでしょうか、焦げ茶をベースにピクトグラムを散りばめたモケットに交換しています。右の画像は通常のモケットですが、茶色の濃さで判別が出来るようになっています(^^;;;


さてクロスシートは4人1組のボックスシートが左右5組ずつ、そして車端部には1組あります。
細い足の上には国鉄っぽい堅さを思い浮かべるスタイルのクロスシートが。113系や115系の体質改善車は座席を転換クロスシートに換えていますが、こちらはモケットを張り替えたくらいの「改良」に留まっています。また、端の化粧板も替わって灰皿の跡が無くなりました・・・。今なお使えるから・・・と言われればそれまでですが、でもできれば転換クロス並みのサプライズ的な要素を盛り込んで欲しかったです。せっかく周りがきれいになったんですし。

 
座席をもう少しだけ詳しく。左の画像は4人1組、右の画像は端の2人掛けになります。
排気口につながるパイプの脇にある座席は他の席よりも気持ち幅が短くなっています。ちょっとした詰め物も座面の脇にあります。座り心地はやはり国鉄型の強みでしょうか、座面がなかなか良好です。ただ、足元が狭いです。特に4人1組の区画が満席の時や、窓側に座ったときはそう感じます。原因はシートピッチ・・・だけではありません。窓側の座席の下にパイプが通っていて、足を置くスペースが少なくなっているからです。冬は熱を帯びるので足が載せ難くなり、ある種の我慢大会状態になる事もしばしば…。次の体質改善では・・・って次もやるかどうかは知りませんが(^^;そこのスリム化もお願いしたいところであります。

 
車端部のクロスシートです。左の画像はトイレ脇のクロスシート、右の画像はトイレの無い車端部のクロスシートになります。しばしコトバを失ってしまいましたが、トイレの有無で妻面に面したクロスシートの幅が僅かに異なるようです。これ、画像で比較するまではまず気がつきません(^^;;

 
優先座席に指定されているクロスシートを細かく見てみます。この区画は座席下にパイプが通っていないため、足元が広くなっています。妻面の座席も若干幅が狭いものの、足元が広い点はポイント高いのではないでしょうか。ただ、冬場の寒さは未知数です。
優先座席はクロスシートでは緑のヘッドレストカバーを取り付けただけで、お手軽加工の割には視認度の高いアピール方法を採用しています。

〜おまけ〜
・・・ゴミ箱もバリエーション豊富なようで…

・・・・・・広島のディーゼルカーもゆくゆくはオレンジ色に統一されるそうですが、塗装の一色統合はこのあたりも進めるとわかりやすくなるかもしれません(^^;;
 
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