JR西日本  キハ120形[ロングシート車]
 
  4両編成のキハ120形…まさか本数が少ない木次線の列車で4両編成が走っているとは… 0番台はロングシート車のステンレス車体、後ろの2両はセミクロスシート車の鋼製車体。どちらが来るかは運次第で、運の無い私は2回中2回ロングシート車にあたっているという状態…トホホ…
ちなみにこの取材列車は備後落合行の「奥出雲のろち号」に接続しているため、結構この4両編成の画像はネット上に転がっています。
ロングシート車の0番台は木次線の他に関西線、美祢線、芸備線などで走っており、18きっぷで全国を旅行している方にとってはある程度お馴染みになっています。おろちループ橋のように片一方に絶景が展開すると皆一様に片方に寄って写真を撮る展開が繰り広げられたところを見たことがありますが、そういう時はロングシートの方が寄りやすいですね。
(取材・撮影 JR木次線・宍道)

 

 

 


ガランとした車内全景です。かつてはトイレも無かったのももっともっとガランとしていたことでしょう。2ドアで画像は宍道側の車端部を見ている格好です。
車外の塗装は地区によって変幻自在なので様々なバリエーションがありますが、車内は基本的にこのモケットで統一されています。手堅く焦げ茶色を用いているあたりは当時大量に増備されていた221系や223系のカラーコーディネートに通じる部分がありますが、座席の形状や大きさから考えてもこちらの方が安っぽく見えてしまいます。


貫通扉を閉じた状態の車端部です。ドアが妻面ギリギリまで迫っている様は第三セクターの車両でも見られますが、その隣に開閉窓があり、「業務用」とアナウンスされているケースまではなかなか無いと思います。車内全景の落ち着きとは異なり、床から天井まで様々な色が氾濫しています。画像は運賃箱を収納した状態で、斜めに引き出すと運賃箱への動線が出来上がる仕組みになっています。半室構造の運転室は正直狭そうで、年代もののプッシュホン電話機が妙な場所についているのも要チェックです。

 
トイレがある側の車端部、そして増設されたトイレです。中は洋式便所になっていますが、一段床が高くなっている点は特にトイレから出るときに気を付けた方が良いです。この車両ではあまり見ない太めの取っ手が見た目上のポイントになります。
この部分は排気管などもあるため、排気管と乗務員室の間にある優先座席はちょっと孤立した空間のようにも感じます。ただ、真っ直ぐ見る先はトイレの窓なので、眺望を求める長距離客からは敬遠されがちのスペースです。


天井です。カバーつきの蛍光灯が1列に並んでいます。その周りを冷房の吹き出し口がきれいに並んでいますが、形状がきれいな丸みを帯びた天井ではなく、やや冷房のダクトが出っ張った、カクカクした格好になっています。このあたりはキハ120形の置き換え車ではキレイに仕上がっていると思いますが、はて、置き換えはいつになることやら…。


床はアイボリー一色。このあたりはJR西日本お馴染みのチョイスと言っても過言ではありません。

 
ドア周りです。バスのようにドアエンジンの一端が見える折り戸で、せっかくの長くて大きい窓を台無しにするようなステッカーをペタペタ貼っているのが何よりも残念です。それでも高山線よりは小さいのでまだ良いですが…(^^;;
ドアの開閉時のバタバタ音もそれなりにしますが、人の乗降時にピーピー音が鳴るのはちょっと耳障りで、乗客には関係ない音なら乗務員室に聞こえる範囲内に音量を留めるとか、バスのようにランプで知らせるとか、ピーピー音をファミリーマートの自動ドアのメロディにするとか、もうちょっとうるさくない音にしてもらいたいものです。


窓は嬉しい固定窓。で、部分的に網棚が無い仕様は登山客泣かせな一面でもあります。


優先座席から、つまり短いロングシートからご覧いただきます。モケットの仕業でバケット形状があまり感じられませんが、1席ずつしっかり区分けがなされており、この座席は4人掛けになります。区分けは縫い付けでやっているため、座ってもわかるかどうか…正直微妙なところです。

配管の隣のロングシートは20人掛けです。こちらはバケット形状がそれなりにはっきりとしている様子が伺えます。この手の座席はところどころ肘掛があるとラクなのですが、袖仕切りもご覧のとおり簡易的な金属棒で構成されています。尤もこの座席にぎっしり座っている姿を見たことがないこともあり、バケット形状を採用してまで定員着席にこだわる理由があまり見つからないような気もしますが…乗車マナー向上でも狙っているのでしょうか?

こちらは19人掛けと1人少ない構成。トイレ脇のロングシートです。見た目はこちらの方が長そうに見えますが…(^^;;
この座席で気になるのが冬場の暖房の確保。座席下にヒーターを入れているはずですが、ヒーターの温風の出口があまり見当たりません。冬は厳しい地域だとは思うだけに、いずれ確認はしてみようと思います。
座面、背もたれともに沈み込みはあまり深くはありません。座面が平ら気味で奥行きが長いので自然に姿勢が崩れていくのも無理はないと思います。


ゴミ箱の他にも、木次線の車両には新聞の切りぬきが車内に掲出されています。
「陰陽連絡のいしずえ」 …これからもそう呼ばれて欲しいものです。
 
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