JR西日本  北陸本線455系
 
  455系・・・なんだか磐越西線の赤ベコ色した可愛い455が印象的ですが、ここ北陸線にもちゃんといます。455。急行形電車としてデビューした経緯は磐越西線のそれと全く一緒で、北陸線の「立山」などで活躍していました。その活躍の後、ローカル転用したのも磐越西線と全く同じ運命。こちらの455系はワインレッドの塗装を経て現在の白に青という、シンプルながら風景に映える塗装になって、現在も北陸の大動脈の輸送に従事しています。特に富山から福井にかけての北陸線で見かける機会が多いようですが、画像のように新潟の糸魚川、そして直江津まで走る光景もしばしば見かけます。ロングランはまだまだ得意げなのに…磐越西線における「ばんだい」のような、455系などを使用した目玉快速列車がこちらに無いのが非常に残念です。
(取材・撮影:JR北陸本線・青海〜糸魚川)

 

 

 


中間車の車内全景です。今回の取材は中間車をメインに行っています。
デッキも残り、往年のシートも健在なのが嬉しい2ドアセミクロスシートの配置。「セミ」が入ってしまうのは夏に取材したから・・・ではなく、車端部の一部のクロスシート席をロングシートに改造したからで、この画像を見てもクロスシートの波が仕切りまで届いていないことがおわかり頂けると思います。


車端部の様子です。先ほどの全景とは逆サイドになります。まずペチャンコな天井によっていささか圧迫感を覚えますが、これはこの上の部分にパンタグラフが載っているからで、いわゆる「低屋根化改造」を行い、中央線などのトンネルの中でもスムーズに走れるように配慮した結果になります。従って圧迫感を覚えるのはココだけです(^^; 583系の「車端部のB寝台2段!」よりもハズレムードが漂うのは・・・気のせいではないです(^^;;
そしてくもの巣のようにパイプがあちこちに伸びている吊革。これまた目立つ存在で、思わず「もっとシンプルにできんかい!」と叫んでしまいそう。
さらに戸袋窓の上にはドアエンジンカバー。これがまた良い音を・・・って早くも喋りすぎですね(><)


その傍らには温度計もスタンバイ。画像では蛍光灯が反射してみにくくなってしまいましたが、JNRマークではなく青いJRマークが20℃の目盛りの下に書いてあります。ちょうど扇風機のJNRを封印するようにJRマークのシールを貼っていった事と同じ事を温度計でやっているわけで、時々JR西日本以外の会社でも見かけます。「時々」…つまりあまりはやらなかったんですね、ハイ。


天井です。全景と同じ方向に向けてダクト一直線!の姿をどうぞ。先頭車ではまぁるい天井が拝めるのですが、中間車はパンタグラフの関係で集中型冷房を積んでおり(先頭車は分散型冷房)、このように大きくダクトが車内に張り出している格好になります。扇風機は無いのですが、そのせいでしょうか、ダクトが天井部分と一体的に見えてなかなか美しいと思います。
天井に下の光景が反射しているのもこれまたいとをかし。物を大事にする姿勢が現れています。


床にいきましょう。通路部分は赤とも茶色とも言い難い色、座席部分がクリーム色とも灰色とも言い難い色、いずれも色褪せたような色彩で、座席の茶色の濃さに追いつけていません。多分地味路線でいくのでしょう。


ドアです。ドアにはステップがあり、それをよっこいせと一段上り下りしてから、さらに画像向かって左手にある扉を開けて、やっとこさ客室へと入れます。かつてはこの一挙一動が、急行という価値観を確かめながら旅への高揚を高めていったのかなぁと、想像で終わってしまう自分はこの電車を「急行」として乗った事が無い人間です。
配電盤や消火器もこのデッキに。ドアカバーは先ほど車内にあったドアエンジンカバーよりも大きいものになっています。


同じくデッキ部分になります。貫通扉の上に蛍光灯の明かりが反射していますが、これは客室ドア付近の天井にある蛍光灯のもので、レールと垂直方向に設置されています。
夜になるとほのかに暗くなるのは蛍光灯の数が少ないから、そして便所と洗面所が集まるので両側とも壁になってしまうという原因があるようです。あ、右側の「業務用」という扉の向こうには・・・撤去されていなかったらきっと便器が踏ん張っていることでしょう。左側のスペースは洗面所のページをどぞー。


さて客室に戻ると目につくのがロングシート。車端部に設けられているのですが・・・クロスシートや仕切りが邪魔になってなかなか全部収まってくれません(><) 一部欠けてしまっていますが、まずは5人掛けを。
座り心地はなかなかよく、気持ち通勤電車よりも奥行きがあるかなぁという印象。とはいえ、クロスシートの魅力にはなかなか勝てますまい。座席下のヒーターは仕切りと同じ色に塗装されています。


こちらは6人掛け。戸袋窓がこの区画にはないため、1人分多く座席を設けることができました。このカラクリはきっとクロスシート時代にこの車両を乗車している方ならおわかり頂ける・・・はずです。
2人掛けを3つ持ってきて並べたあたり、もしかしたら113系あたりの廃車流用品かもしれませんね。
一番奥の2人掛けは優先座席。優先座席には103系などで見かける青ベースのモケットと、茶色ベースのモケットのものがありますが、この455系では茶色ベースを選んだ模様。JR東日本とは違って内装にあわせて2種類選択できるのは良いですね。


クロスシートに参ります。なんだか窓の外が騒がしいですが(^^;
このような4人1組のボックスが各車両十数組設けられています。テーブルも完備し、まさに汽車旅の必須アイテムを全て揃えたような雰囲気で出迎えてくれます。
471系のクロスシートとの大きな違いは、座面が壁際までしっかりくっついているか否かという事が挙げられます。471系は壁と座面の間にスペーサーのようなものを入れてあり、こちらにはありません。


さて、窓の下には六角形のテーブルがありました。最近は撤去される車両もあるのですが、この455系ではまだ健在の車両も多く、中には画像のようにセンヌキが残っている所も。いやぁペットボトルが主流の昨今、さすがに自分もコレを使って開けたことはありませんが、これがあるとなんだかホッとしてしまいます。「ひっかけて」「こじる」作業、今度やってみようかなぁ。ワクワクしているのはなんでだろう(殴
にしてもこの画像、自分が幽霊のようにサッシなどの銀に写っているのがちょっとひきます……orz


そしてクロスシート単体にもタッチ&ゴー。窓側にもきちんと肘掛があるのは嬉しい配慮。また、大形の取っ手がついているのも特徴になります。窓側に肘掛がある関係で、背もたれは壁とちょっぴり離れています。そのスキマが気になる・・・人も中にはいるかもしれませんが、キニシナイ気にしない・・・。座り心地はやはりしっかりしたものです。定員通りボックスが埋まってもあまり窮屈さは無く、ベストセラー商品だけあって座面と背もたれの相性もなかなか。
上には帽子掛け、そして荷棚もスタンバイ。

これが普通乗車券だけで乗れるんだから、いいなぁ〜と思ったことは何度もあります。トホホ・・・


最後に背面。灰皿の跡が残っているのはこの車両に限らず結構見かけます。シンプルな1枚板で、さしずめ無印○品の雰囲気さえ漂います。今度商品ステッカー探してみます(ぇ
一つ欲を言うと、仕切りの上からでている吊革保持用のパイプ。つかめるという利点があるにはあるのですが、ちょっとうっとうしい感じがしない訳ではないです。かといって切ってしまったら吊革が落下!する可能性もでてきてしまうかもしれないわけで・・・なんだかムズムズしてきますね・・・。

<おまけ>
この列車の取材は青海始発の下り列車で行いました。(時刻等は変動の可能性がありますので割愛します。青海始発は1本しか無かったと思います。確か・・・) かつてはこの列車に「しらさぎ」「加越」などに充当される485系が充当されていたらしぃのですが、これらが681系などに置き換わった今、この列車の充当車両が681系に・・・なるはずがなく、このような結果が待っていました。ハズレくじを引いたような気分に一瞬なりましたが、ハズレくじでもこのようなグレードなのですから・・・世の中まだまだ捨てた物ではありません。いやぁ朝からおいしい思いをしてしまいました。あっぱれ。
あ、富山方面から回送でやってくるというシナリオは特急電車時代と同じようなのですが、そこだけ忠実に再現しても…orz
 
ひとつ前に戻る関連リンク洗面所その後に・・・プシュー
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