JR西日本  413系
 
  昭和61年、これまででの急行形電車から車体を更新し、近郊形に生まれ変わる車両が登場しました。東北地区、九州地区にも投入されましたが、北陸地区に関しては交流と直流との切り替えが必要なため、交直流電車バージョンの413系になりました。平成27年3月に北陸新幹線と並走する北陸本線は第三セクターに移行しますが、この形式は富山県の第三セクターへの譲渡が決まっています。現在はブルーマン状態の塗装がどう変化するのかワクワクしています。今後の活躍に期待ができる一方で、足回りや冷房機器などは改造前の車両から移した物が多く、老朽化が心配されるところで…そう、体験はお早めにといった具合です。
1両だけ455系を連結した編成もいますが、今回は3両すべて413系で揃った編成を取り上げます。
(取材・撮影 JR北陸本線・富山〜泊)

 

 

 

 
車内全景です。左の画像は先頭車、右の画像は中間車の画像です。2ドアでデッキなしのセミクロスシートです。急行形や扉幅が狭い419系が幅を利かせていた富山・金沢地区のラッシュ輸送には長年この構成の車内が切り札になっていました。
屋根機器や冷房機器の違いから、先頭車と中間車では天井の高さをはじめ見た目で違う部分があります。これは急行形でも見られた仕様ですが、この細かい差に気付きながら乗っていた方、いらっしゃるのでしょうか…?
 
乗務員室との仕切りです。左の画像が金沢方、右の画像が直江津方になります。優先座席は各車両の金沢方に設定されています。仕切りの奥行きがそれぞれで異なっている点、そして仕切り窓の枚数の違いに要注目です。
分散冷房と近郊形車両というミスマッチぶりにも注目したいところですが、乗務員室とドアの間の座席がそれなりの人数座れる部分にも注目で、製造当初はキハ37形のようなワンマン化を考えていなかったことが伺えます。

 
両先頭車の車端部です。金沢方先頭車にはトイレが設置されています。また、直江津方先頭車には優先座席がこの区画に設定されています。妻面の機器スペースの関係もあってベースはロングシートで、座席配置に倣って吊革も車端部まで設置されています。こちらも妻面から扉までの距離が長めです。
金沢方先頭車の車端部だけ扉に色がついていますが、デフォルトは色が無い艶なし銀色の扉になります。413系に限らず富山・新潟の旧国鉄車両では妻面や仕切り扉の仕様違いは割と多く見かけました。ある意味車内学泣かせな一面です。

トイレは和式です。位置としては種車から変化はありませんが、脇の壁から吊革が伸び、トイレ使用灯もつきました。また、この画像がわかりやすいので触れますが、観音開きの扉の開け閉めに邪魔になる部分の荷棚は元々設置されていません。大きな荷物を持って乗車される際は意外にも車端部は要注意です。
邪魔になりそうな荷棚は撤去している一方で、そこにいると蹴飛ばされそうなゴミ箱…頑丈なのか、避けているのか、痛々しい形状には至っていません。
 
中間車の車端部です。天井の高さがちょっと違うだけで見た目には大きな違いが見られるのではないでしょうか。
優先座席は金沢方に、観音開きの聞き扉はいずれも左側に設置されています。元々デッキに設けられていた機器扉だったので問題なかったのですが…仕方が無いことです。
窓配置が妻面から縦長の2段窓、やや縦長の2段窓、戸袋窓の順になっています。115系や415系などの近郊形を見慣れていると縦長の横幅細い2段窓が戸袋窓の隣に来るので、この配置はやや新鮮です。

 
天井です。先頭車は分散冷房で、中間車は集中冷房で吹き出し口が点々としています。こちらも種車の設備を活かしています。蛍光灯の本数も必要最低限です。周りが明るいので明るさをフォローしている感じですが、特にロングシート周りでは座席の構成と蛍光灯の配置が合っていない部分もあります。


床は茶色一択です。近年デッキ周りに注意喚起の表示ができましたが、521系でステップがなくなったことへの対応でしょうか。昔から乗っている人にはステップの存在くらいは知っているはずで、それよりもステップ部分も含めて雪が降った時に滑り止めになるようなマットが欲しいところです。


ドア周りです。急行形は片開き扉だったので両開き扉は珍しい存在です。にも関わらずこの閉鎖的な環境、鴨居部まで一体になっている袖仕切りの仕様にも影響されていますが、この仕様ではドア周りに立って移動するシチュエーションにはなかなか至らないと思います。ドア周りも注意喚起のステッカーが貼られました。ここまでJR西日本カラーが強くなってしまっていますが、富山の第三セクターはどこまでそのカラーを払しょくするのでしょうか?

 
半自動ドアですが、ボタンは無く重い扉をガラガラ引くスタイルです。取っ手は内側・外側とも凹んだものがついています。今後本気で何十年も使うのであればボタンをつけて欲しいところですが…そこまでは流石に使わないと思います。
窓を支えるゴムは寿命が長い黒い物を用いています。


窓枠とともに荷棚のレトロなデザインにもご注目ください。
窓は上下とも開きます。灰皿の設置跡も気になりますが、テーブルが無いのは駅弁街道の金沢・富山ではちょっとガッカリです。今に始まったことではないんですけどネ…。


ドア〜ドア間は2人掛けのロングシートを端に、4人掛けのクロスシートを左右4組ずつ設置しています。思いの外クロスシートが少なめで、長距離運用時は奪い合いにもなりそうな組数です。
端の化粧板にも灰皿の跡がくっきり。そしてつり革を支える縦棒がちょっと目障りです。実際に座ってみて縦棒が座り心地に影響することは無いのですが、チラチラと蛍光灯の光が反射してしまいます。

 
クロスシートです。種車のクロスシートから窓側の肘掛けを取り除いたものとのことで、座面の奥行きはそのままに、ゆったりとしたクロスシートの座り心地が堪能できます。ただ…なんで窓側の肘掛けを撤去したんだ!!と小一時間嘆きたくなってしまいます。
背もたれと座面の間にモケットを貼っていますが、北陸地区のJR西西日本ではお馴染みかつオリジナルの仕様になります。まさかとは思いますが、半円状の手すりはこの形式が最後の砦になる可能性もあります…。よくこの手すりでラッシュを乗り切ったなぁ…とつい感心してしまいます。

離れ小島のようにトイレ向かいにもクロスシートが設置されています。ドア〜ドア間のクロスシートと比較して、座面の奥行き・盛り上がり、手すりの有無、背もたれと座面の間のモケットの貼り方、座席下ヒーターカバーの貼り方、背もたれの下にネジ頭が見えるなど、違いが色々と見えています。恐らく、当時廃車された近郊形電車から移植したクロスシートだと思われます。一粒で二度おいしいと言いますか、ある意味ハズレ席と言いますか…少なくてもこの席で駅弁を食べるのはちょっと勘弁です(^^;;


ドア〜クロスシート間の2人掛けロングシートです。
廃車になった車両から持ってきたような記述を見たことがありますが、奥行きがあるタイプでシートヒーターカバーが斜めになっていて、正直リサイクルしたとは思えない座席です。うーん、出元はどこでしょうか?
壁と壁の間に挟まれた座席は空いていれば一人で過ごしてもそれなりに寛げるポジションです。

 
金沢方先頭車の乗務員室背後のロングシートです。片側は4人掛け、助手席側が5人掛けで長さが異なります。優先座席はどちらも2名分ずつ割り当てがされています。
 
金沢方車両の車端部です。こちらも5人掛けと6人掛けということでバリエーションが豊富です。袖仕切りもドア前とクロスシート前で形状が大きく異なっています。クロスシート前のパイプ形状の袖仕切り、ロングシートの奥行きがあるせいかちょっと間延びしている感じもします。
 
中間車のロングシートです。左の画像が金沢方、右の画像が直江津方です。中間車は左右どちらも同じ展開です。どちらも7人掛けです。ここまで2・4・5・6・7人掛けと着席区分アナウンスも一苦労するくらいのバリエーションを展開しています。そして優先座席は奥の奥に設定された格好で、ちょっとドアから離れている印象です。正直混んでいるとどこに優先座席があるのか、存在感があまり出ていません(^^;;
それにしても7人掛けの座席で座布団を2人・3人・2人に分けてくるあたりがこの形式の改造された年代を物語っています。

 
直江津方先頭車の車端部です。こちらも左右両側でそれぞれ7人掛け、6人掛けが用意されています。優先座席は片側2人掛け、もう片側が3人掛けでもはや座席の切れ目に沿って優先座席を設定したとしか思えません。
その気になればクロスシートも設定できる区画なのですが…うーん、ロングシートじゃなければダメですか?

 
直江津方先頭車の乗務員室後ろの座席です。どちらも4人掛けです。
この4人掛けで2人ずつ切れ目を入れている点が憎いですねー。バケットシートは入れないし、着席区分は意識しないけどちゃんと座ってねと暗に示しているようにも見えますし、それがリサイクルの観点で切れ目が入ってしまっているようにしか見えない点が何とも言えません(^^;;

ここまで怒涛のロングシート10連発でした。最後まで見飽きず読んでいただいた方に感謝です。


袖仕切りです。鴨居部まで一つになった化粧板に透明の板をはめ込んで寒冷地の冷風対策もバッチリ。
当時の国鉄車両設計陣の気配りには嬉しい物があります。今の521系のロングシート部分なんて…(涙
 
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