JR西日本 221系
 
  JR西日本のアーバンネットワークの切り札として平成1年に登場してから、間もなく30年を!迎えようとしています。
現在も大和路線を中心に、山陰本線の京都口、京都線、神戸線などで見ることができますが、平成23年ごろから座席モケットの変更を受けた車両が登場しました。このままモケットの変更が進む…かと思いきや、翌24年から体質改善工事が始まり、車内外とも大きくリフレッシュしていくことになります。故にモケット変更車は数が少ないのでは…と勝手に推測していますが、個人的にはなぜか大和路線で、それもJR難波でよく見かけるんですよね…(^^; この取材も千日前でたっぷり飲んだ後の遭遇…酔いが一気に覚めました。
原型のこの美しい外観、いつまでも残って欲しいものです。
(取材・撮影 JR関西本線・JR難波〜天王寺)

 

 

 


車内全景です。3ドア転換クロスシートで構成された車内、モケットの変更によって洗練されたスタイルがちょっと重くなったかな…という印象です。ヘッドレストカバーのビニールのテカリ具合もそのままですが、近年223系、225系のつやの無いヘッドレストカバーが台頭したこともあり、ちょっと安っぽく見えてしまいます。
黄色など目立つ色が溢れるうるさい車内が流行っていますが、私の中のJR西日本のイメージはこの落ち着いた車内です。

 
乗務員室との仕切りです。仕切り扉、そして助手席側の窓も大きく下に伸びています。側窓もそうですが、窓を大きく確保したつくりは実に開放的で、景色を見ていて気持ち良いものがあります。なお、JR難波方の乗務員室仕切りの後ろには優先座席が控えているので、見た目はちょっと異なります。
仕切りに設置されたLED表示機は立客としては吊革が邪魔して見えにくいものの、クロスシートに座る人からは見やすいポジションでした。時刻の表示は小さいのが気になりますが(^^; 更新後はドア上に移設されたようです。

 
車端部は固定クロスシートが左右1組ずつ備わっています。各車両ともJR難波方は優先座席に指定されており、緑色のヘッドレストカバーになっています。妻面のLED表示機もそのままですが、非常通報機はモケットの変更時期とは別に225系などで見られるわかりやすい表記に改まっています。広告枠もあり、スマートは貫通扉が埋没しそうな勢いの賑やかな車端部です。
この固定クロスシート、戸袋窓をついつい省略しそうですが、しっかりついている点が好感持てます。

 
加茂方先頭車に備わっているトイレつき車端部です。こちらも非常通報機がわかりやすく示されています。また、コンパクトにまとめられたLED表示機にはトイレの使用状況がわかるような表示もあります。
反対側には固定クロスシートが備わっており、他の車端部と同じ座席を使用しています。この先頭車ではトイレ脇の固定クロスシートが優先座席に指定されていますが、車両によって優先座席数が変わるのは仕方が無いことなのでしょうか。

トイレとの仕切りです。妻面の広告枠、トイレつきの車両は若干目立たない位置に移っています。ドア側のちょっとしたクッションは製造当初からあるもので、この位置に広告枠だと寄りかかるには不都合なのはわかるのですが、ちょっと暗くないですか…?
ドアとトイレの間に座席が無いのは異なりますが、大きさ自体はほぼ国鉄の近郊型電車で見慣れたものです。外観が洗練されても、変わらないところは変わりません。


天井です。中央のラインデリア、そして吊革とカバーつき蛍光灯というちょっとアンバランスなコンビが展開しています。新快速充当時、吊革が邪魔で車内の視界が…なんてJR東海の311系と比較しながら批評していた記事を読んだことがありますが、大阪環状線充当列車や京都嵯峨野線では特に吊革が重宝します。
そういえばエアコンがちょっと臭う…という話を良く耳にしますが、その後どうなったのでしょうか?体質改善工事も大事ですが、そのあたりの手入れもしっかりですネ。


床はツートン、フットラインが入っています。画像ではその差は淡く見えますが、実物はもうちょっとハッキリと見えます。

 
ドア周りと半自動ドアのスイッチです。ドア周りギリギリまで座席が置かれている様子、画像からも伝わってきます。ドアにも化粧板が貼られていますが、ドアによって白さがまちまちです(^^;; それでもぐいっと伸びたドア窓がなかなか素敵です。
室内側のドアスイッチはボタン、表示ともに変更されています。外観の「あける」もわかりやすくなっています。221系は製造当初から表示デザインを統一していましたが、時代とともによりわかりやすく…というのは非常通報機に限ったことでは無いようです。


大きな側窓です。こちらも開く窓にはステッカーで表示しています。戸袋窓の部分にはテーブルを備えていますが、側窓そのものには窓枠に物が置けるよう下辺部分が平らになっています。また、荷棚の座席番号表示に221系の表示デザインが残っていますが、更新工事では何らかの手が加えられているので、拝むのは今のうちといったところです…。


座席です。ドア〜ドア間の転換クロスシートは6組。補助席はありません。223系、225系と補助席兼立席スペースが定着してしまいましたが、ラッシュ時の混雑と快適さの両立を図るには確かにドア〜ドア間6列は詰め込みすぎかもしれません。

 
車端部は4人1組の固定クロスシートの出番です。優先座席は緑のカバーで区別していますが、茶色に対して緑色のセンス、しかも蛍光灯が当たってビニールの素材がそのまま表れている点は正直いただけません。モケットの貼り替えと一緒にそのあたりも223系の落ち着いたカバーになれば良かったのですが…
補助席は無いので寄りかかり用のクッションがついています。これはこれで立客が寄りかかった時に座っている人との緩衝になります。こちらもしっかりモケットが貼りかえられています。
 
車端部の固定クロスシートからです。右の画像が優先座席の仕様です。窓側にも肘掛けを設けた点、貫通扉に配慮して妻面の座席幅を短くした点など、国鉄時代の117系を彷彿とさせる構成はモケット変更後も健在です。また、同じ固定座席でもヘッドレストカバーを作り変えている点も注目です。
バケット形状はモケット変更前からのものですが、ほぼ単色柄になったことにより凹凸がよりわかりやすくなりました。座り心地はやや硬めの座り心地になったように感じます。


転換クロスシートもモケットの変更以外はそのままです。取っ手の微妙な蛍光色がさらに浮いています(^^;; 端の固定座席は車端部のものと同一です。
窓側の余裕、そして安定した着座感はモケット変更前からほとんど変わっていません。素材の違いもあまり感じませんが、見た目重めに見えてしまうのが勿体ないです。た、確かに背もたれの転換は重いので偽りなしですが、前の洗練されたデザインに見慣れていると、ちょっとねぇ…。

体質改善工事では座席ごと交換されているようですが、安定の着座感と窓際の余裕だけは奪ってほしくないものです。
 
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