JR西日本  213系[3両編成]
 
  213系3両編成バージョンです。1987年に登場してから専ら「マリンライナー」として活躍していた213系が、岡山ローカル輸送に転勤してからもう数年。3両編成は山陽本線を中心に普通列車で活躍しています。ワンマン化は行われていない編成になりますので、全車自由席のマリンライナーを彷彿とさせる一面も持っています。2ドア車の3両、もしくは6両編成なので岡山駅や倉敷駅など主要駅の電光掲示板で運用を探し当てることは可能です。ただし、3両編成のうち1編成だけ先頭車のみで構成された編成がいて、その編成は両端の先頭車のワンマン化が済んでいます。
JR西日本の公式サイトにもあるとおり、体質改善工事が2両編成を中心に行われており、3両編成もそのうち変化があるかと思います。
(取材・撮影 JR山陽本線・福山〜三原)

 

 

 


車内は先頭車、乗務員室のすぐ後ろから撮影した全景をご覧いただきます。2ドアで転換クロスシートを主体にした車内です。
117系よりも用いている色が明るめですが、濃淡を床や妻面で使い分けていてなかなかメリハリの効いた車内です。指定席車両として運用されていた過去がありますが、確かに下手な特急よりも背筋が伸びてしまいます(^^;;
通路部分にも吊革が伸びていますが、よく下手にロングシート化改造されなかったものです。今度の体質改善工事でも2013年2月の時点ではその気配はないようですが、果たして…??

 
車端部です。中間車、先頭車でトイレの無い車端部はすべてこのように転換クロスシートが3列ずつ並びます。この車端部では221系などにあるドアに近い位置や妻面にある「固定クロスシート」が見られないのが特徴で、床面積を座っている方に贅沢に割り振っている様子が伺えます。画像の差は優先座席の指定があるかどうかだけで、各車両姫路方の車端部が優先座席に指定されます。
貫通扉はかつて115系や113系で使われていた薄緑色で、あとは白い化粧板。この2色の使い分けがこの車両しかないのが不思議な感じですが、どちらも国鉄時代末期はポピュラーだった2色をうまく使って新鮮な感覚を与えています。


トイレは三原方先頭車の車端部に設置されています。こちらは向かって左側の座席のうち、トイレに面した側の座席が固定クロスシートになっています。今なら車椅子スペースにでもしそうな位置です。また、右側の座席は4席分優先座席になっていますが、他の車両よりも4席分優先座席が少ない状態になってしまっています。ここの優先座席はトイレの脇で隅においやられている格好で、ちょっと存在感が足りない気がします。

トイレ周りはさすがに従来の和式便所の佇まいですが、縦の握り棒が一本設置されているのが特徴でもあります。マリンライナーに用いていた頃の混雑状況を見れば納得の設備です。

 
乗務員室の仕切りです。右の画像は優先座席のヘッドレストカバーを用いた座席の区画で、別編成と連結した模様になります。ここもドア前の座席が固定クロスシートになっています。また、運転席背後の座席は転換クロスシートのまま転換できない座席になってしまっています。その理由が機器スペースの増大になりますが、確かに登場時から機器がやたら増えているようで、網棚があるはずの運転席背後の左上の天井にも機器箱がぶら下がっています。


天井周りはシンプルに。吊革は後から増設されたもので、バンドも223系などで用いているアイボリーのものを用いています。117系や115系3000番台よりも取り付け方が自然なのは211系などで設置例が既にあるからかと思われます。他社…ですけど、ね(^^;; 蛍光灯の数の少なさは通勤電車との違いを認識させられますが、周りも白い化粧板なのであまり影響はありません。


床はツートンです。この通路だけ色を分けた感じがなかなかお洒落です。


ドア周りです。画像は乗務員室背後のドアですが、なかなかドア周りに余裕がないことが伺えます。ドア自体は静かに開閉する化粧板が貼られたもので、大きな窓が立客にも嬉しい配慮です。
同時期に製造されていた211系と比較すると鴨居部の出っ張りが気になるところですが、これはドアコックの位置が関係しているのでしょうか?真っ先に経年による色の変化が出そうな部分ですが、周りとの違和感はありません。


1段下降窓を用いた側窓です。117系のような2段窓ではないので一見窮屈そうに見える窓も座ってみると縦桟もあまり気になりません。窓枠の上には座席番号を表示しており、これが荷棚の影になって見難いかなぁという印象。尤も指定席列車に充当される機会もなくなったのでこれでいいのかもしれませんが…。


座席です。この車両は座席配置がバラエティに富んでいますが、ドア〜ドア間は転換クロスシートが左右10列ずつ並んでいます。端の席も転換できるのが大きなポイントで、端の席の仕切りはパイプ構成になっています。私、乗るまで勘違いしていましたがパイプの間に挟まっている板はアルミのパンチシートではなくガラスに模様がついたものだったんですね。いやはや、感じの悪いお客さんに蹴飛ばされたら割れそうな気がしますが…よく使ったこと(^^;;

 
車端部は同じように転換クロスシートが左右3列ずつ並ぶ姿がデフォルトです。ヘッドレストカバーを緑色にすると優先座席になる簡単なシステムは221系などJR西日本の列車では何かとお馴染みの変身機能です。
こうやって見ると仕切りがパイプ構成なので開放感がありますが、ドアが開いている時は寒い風が直撃してしまいますね…

 
乗務員室背後は運転席の後ろは固定クロスシート、助手席側の後ろは転換クロスシートと固定クロスシートの組み合わせです。固定クロスシートの袖の茶色がちょっと違う色になっている点が気になりますが(^^;;ヘッドレストカバーが優先座席バージョンになったものと通常モードと2種類載せました。
確かに運転席のすぐ後ろの足元が機器スペースで埋まってしまっています。頭上に作れなかった経緯があるかどうかはわかりませんが、この状態で座るのは確かに窮屈です。


トイレ前もトイレに接した座席のみ固定クロスシートです。この系列の座席配置に関して、極力固定クロスシートをなくしていこうとする努力が伺えます。2ドアだから成せる業か、マリンライナーの指定席を念頭に入れて作った結果かは定かではありませんが、少なくても117系よりも居住性で一歩前に出ようとする姿勢が伺えます。3ドア車が重宝される岡山ローカルではなかなか目立たない存在になってしまっているのが残念です…。

 
転換クロスシートと元転換クロスシートを2枚並べてみました。紺をベースにしたバケット形状の座席で、ソデ体にモケットが貼られた物になります。全体的にシャープな作りで背もたれの薄さが気になるところですが、ほどよくバケット形状がフィットして座り心地はまずまずです。

 
固定クロスシートです。背もたれの薄さは変わらずで、転換クロスシートとの差は座面の盛り上がりがやや見られるかどうか、あとは窓側の肘掛けの格好くらいです。転換機構が無いので小さいお子様と乗る時に挟む心配が無いのは良いと思いますが、いかんせん座席数が限られているので、探して座るくらいなら他の座席に座った方が手っ取り早いと思います(^^;;;


トイレ前のクロスシートです。こちらは握り棒が座席にはついていません。握り棒が座席についていなくても、トイレの幅より座席の幅の方がちょっと広いのが素敵です。思えばこの車両、妻面に接した座席、通常「S席」が存在しません。ここだけのために幅を切り詰めるのは如何なものか?という話があったのでしょうか。この程度のでっぱりなら小指をぶつけることはありません。


213系恒例の梯子です。115系のように網棚に放り投げられているわけではなく、ひっそり端の方にたたずんでいます。
 
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