JR四国  キハ54形 「しまんトロッコ」仕様
 
  2013年、突如発表された「元祖清流しまんと号」のリニューアル。久々に再会したらあまりにも黄色すぎて面喰ってしまいました(^^;;
とはいえ、水色の車両が闊歩している高知・愛媛のJRでは明らかに鮮やかな黄色が眩しく新鮮で、多くの家族連れが「しまんトロッコ」の至るところで記念撮影に夢中になっていたのが印象的でした。
このコンテンツでは控車でもあるキハ54形をピックアップします。トロッコが全席指定になったので乗車機会が激減するのかと思いきや、間合いで普通列車運用に入ることもあり、宇和島行トロッコの運用が終わった後はトロッコだけ切り離して松山行のワンマンカーに早変わり(^^; トロッコがいない「しまんトロッコ」、そしてそれに乗るのは部活帰りの高校生というミスマッチは「元祖」の頃の車内を彷彿とさせる一面でもあります。
(取材・撮影 JR予土線・宇和島〜江川崎)

 

 

 


車内全景です。2ドアロングシートの車内はそのままで、トロッコの改造と比較すると最低限の改造のみで留まっているのが伺えます。ワンマン列車として充当すること、予算などを考慮した結果かもしれませんが、外観であれだけ「しまんトロッコ」モード全開にしているだけに、車内側ももう少し水戸岡マジックを見たかった…というのが本音です。
座席モケットは車内中央から端にかけて寒色から暖色になるよう配置されており、画像で見るより若干派手に見えます。


乗務員室との仕切りです。ワンマン車のため運賃箱などがあり、運転席は半室構造です。キハ32形とは違い乗務員用の扉が設けられているため、割と広々とした空間になっています。ただ、「しまんトロッコ」運用の際に車掌さんが乗務員室に入る関係で運賃箱の格納が完全にできず、トロッコ車との行き来には若干不便な部分もあります。

整理券発券機、運賃箱は黄色く塗られ、ゴミ箱にはロゴも配置されました。「整理券」「運賃箱」などの表記は塗り替える前のままで、水戸岡鋭冶さんプロデュースの車両ではなかなか見ない「新色」と「旧レタリング」の組み合わせになっております。優先座席のステッカーや「無賃乗車に対する注意喚起」などの表記もそのまま残っており、通常の運用の範囲内で支障が出ない範囲で改造をおこなっていることが伺えます。否、もしかしたらここまで改造する予定では無かったのかもしれません。


天井です。これは水戸岡鋭冶さんプロデュースの改造車両では良くあるパターンですが、冷房装置から蛍光灯、荷棚に至るまで特に手は加えられていません。ただ、「しまんトロッコ」運用が前提のせいか広告枠や中吊りに他の車両で見られる広告が全く入っていない状態で、所々に予土線沿線に伝わる新旧様々な話を中吊りに掲出していました。これをのんびり眺めるのもまた楽しいひとときです。


床はベージュ一色です。ステップの前に黄色い線が一本引かれましたが、トロッコとは関係なさそうな部分でも黄色。色に関しては一線を画さなくても良かったようです。


ドアは折り戸です。縦長に大きくとられた窓は実は結構迫力ある景色を奏でてくれます。ただ、しまんトロッコ運用時はドアのすぐ脇も指定席になっているため、ドアから景色が見られるかどうかは座席指定次第といったところです。
江川崎では30分ほど停車時間があり、駅舎で販売しているお弁当やお惣菜を買ったり記念撮影の時間帯に充てられていますが、乗り降りの度に赤外線が動作を拾ってピーピー鳴るのは耳障りでした。車掌乗務列車はピーピーを止めて欲しいところです。


側窓は2段窓です。窓の下枠に座席番号が新たに振られており、その表記は水戸岡デザインそのものです。座席番号が充てられていない座席は自由に座ることができます。肘掛けがある程度座席番号の割り振りに役立っていますが、窓枠と肘掛けの位置が合っていないのは如何ともし難い問題です。

 
座席です。右の画像は排気口の機器スペースがある中央から撮影しました。2〜5席ごとにモケットを変えつつ、中央から端に向けてグラデーションのようなモケットの配色になったのはお見事です。
JR九州から他の車両で使用したモケットをそのまま使っており、見覚えのあるモケットも中にはあります。そそ、中には「ななつ星」で使われているモケットもあるそうですが…そんなお高い車両には乗ったことがないので何がどうだかわかりません(^^;;
また、座席下のヒーターの仕切りも薄緑に塗られていますが、これもこの車両のオリジナルです。
製造当初からのバケット式の座席ですが、ちょっと横幅が狭いかな…と思う所以外は意外としっくり体にフィットします。座席番号を振ったことにより、意外な形でバケット式が役立っています(^^;;


優先座席は端の4席が指定されますが、特にモケットの違いはありません。優先座席の向かいは座席番号が振られています。水戸岡先生のレパートリーの中でオレンジってあまり見ない気がします。
肘掛けの周りにもモケットを貼っています。だからというわけではないですが、余計肘掛上部のレザー張りが少々野暮ったく見えます。水戸岡先生の作品だったら軽く木を使いそうな場面ですが、そこは改造前からのものを活かす方向で落ち着いています。この肘掛に背中をつけてよっかかっている方が何人かいました。周りに配慮して姿勢を決めて欲しいですが、肘掛的にはこの形状で良かったとつくづく思います。

最後に袖仕切りにフォーカス。地味に荷棚と切り離されています(^^;;;
独特の形状にアクリルの風除けが入っているのが改造前からの大きな特徴で、ここにロゴは…入りませんでした。
 
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