JR四国  キハ32形[鉄道ホビートレイン]
 
  平成27年は北陸新幹線開業に沸き、翌年には北海道に新幹線が…!と何かと話題に事欠かない新幹線ですが、平成26年、四国にも遂に新幹線が…?!
高知県の窪川駅と愛媛県の宇和島駅を結ぶこの車両、架線が無いのでディーゼル車としての登場です。初代0系を模った団子鼻がご愛嬌ですが、あれ、もう片側は…??
現在はダイヤも固定され、基本は窪川と宇和島の間を行ったり来たりといった具合ですが、運賃表を見ると新大阪、名古屋、東京とそうそうたる新幹線停車駅の羅列… 近い将来、この車両が東京駅まで来るかもしれません。九州新幹線では果たせなかっただけに、やるなぁ四国と感心する日が来るかもしれません。
(取材・撮影 JR四国・宇和島〜江川崎)

 

 

 

 
車内全景です。左の画像は窪川方から宇和島方向を向いて、右の画像はその反対側から撮影したものです。2ドアは新幹線車両と変わらず、大きな差はロングシート、窪川方に設けられた転換クロスシート、そして鉄道に関するショーケースです。新幹線、そして他の車両をズラッと並べてもここまで青で押す車内は珍しく、鉄道に囲まれるというか、遠くから見たらちょっとした深海にでもいそうな雰囲気さえ漂ってきます。
新幹線の雰囲気を壊さないためでしょうか、押さえ金具にも色をつけるなど、細かい部分まで手を入れている様子が伺えます。一方で吊革が車内全体にわたって設置されています。つかまる部分を増やしてバリアフリー対策もバッチリという見方ができそうです。


宇和島方の車端部です。他の車両との連結を考慮してか、運転台は半室構造で従来の新幹線と比べると目線は低く、狭い印象が拭えません。新幹線のワンマン運転というのは聞いたことがありませんが、この車両では運賃箱を真ん中に設置することができます。紺に近い青の化粧板には模様も入っていてなかなか新鮮です。画像右側に設置されている乗車記念スタンプを押す際にぜひご注目ください。


最大のウリはこの窪川方車端部ではないでしょうか。どこから持ってきたかがわからな…かったけど、実は意外な場所から持ってきたという、0系で使用されていた転換クロスシートが4席設置されています。全席自由席なのでこちらも天井には自由席との表示を設けています。
また、小さいながらここにも展示ショーケースがあります。その先に運賃箱、そしてドアへとつながります。こちらは団子鼻がついている側なので貫通扉がなくても良いような感じですが、テールライトとヘッドライトをつけかえる操作を外でやる関係上、扉が残っています。私的にはオープンデッキにしていただいて270Km/hを肌で体感してみたいところです(^^;;;


天井です。蛍光灯は1列のみで、新幹線ではまずお目にかかれない直接照明でお出迎えです。ここはカバーが欲しかったところ、所々監視カメラのような物が設置されているのはワンマン運転の副産物ですが、時代の先端を行っています。
その蛍光灯周りの化粧板も張り替えて立体的に見えるような模様がついています。金色の止め具とともに車内がより一層豪華に見えます。


床には大きくBタンク機関車の断面図が転写されています。勿論1/1サイズではありません(^^;;新幹線も普通席では模様に留まっているこの部分、今後メンテナンスでどこまでこの表記が維持されるか、大いに気になります。

 
ドア周りです。こちらも新幹線としては異例の折り戸です。ステップがついているので乗り降りの際、特に長旅の後の降車の際には細心の注意が必要です。折り戸であれば戸袋部分を作らなくても良いので車体強度や取り付けの面などでは有効かと思います。ただ、近年は新車への投入はみかけなくなりました… 折り戸自体はノンステップバスでそれなりに進化しているとはおもうんですけどネ…。


窓です。2段窓は新幹線の車両ではまずありません(^^;; 新幹線の速度で手を出したら自殺行為そのものですが、この車両でも勿論手を出さぬよう…です。 横引きのカーテンは厚地で鉄道のイラストが入っていて、このあたりの実用性とエンタテイメント性を兼ね備えた逸品を自然に作り出すJR四国のセンスが素敵です。
また、窓と窓の間にも小さなショーケースを設けています。

 
座席は長いロングシートがメインになります。こちらもモケットに鉄道車両を取り入れています。実際のところバナナのようにグニャっと曲がったりすることは無いのですが(^^;; そこはご愛嬌。
奥行き浅目のロングシートはバネがよく効く作りで、つかまる所が少ない点もあって宇和島から東京まで乗りとおすのはもっての外、宇和島〜江川崎でもちょっと踏ん張りが必要な区間がありました。でも、ショーケースを見たり景色を見たり、立ったり座ったりを繰り返せばあっという間なんだろうなぁなんてついつい思ってしまいます。

 
窪川方にはショートショートなロングシートもあります。ちょっとしたソファのような佇まいには…見えません(^^;;この区画は転換クロスシートを見ながらの移動になります。 合わせて、横から見た座席、そしてカーテンの様子もどうぞ。
握り棒が少ないという書き方をしましたが、ショーケースの保護も兼ねて握り棒や袖仕切りを何か所か設けており、その部分は黄色く塗られています。それでももう少し欲しいですね。

 
多分あそこの工場の保管品かなぁ…と思ったら、実は遥々「北海道」からやって来たという転換クロスシートです。かつて0系で搭載されていたもので、車両コンセプトから北海道時代のモケットのまま置けないという事情こそありますが、新幹線誕生から50年を経たこの時代にこのキレイなモケットでの登場…驚きです。灰皿はさすがに開きませんが、通路側のテーブルは今でも十分使えます。シートピッチの関係で宇和島方の座席は一方向に向きが固定されていますが、窪川方の座席は向きを選択できるので前面展望も楽しめます。
私的にはヘッドレストカバーが青いのとモケットにしまりがなく、少しダボダボしている点が気になりますが、一度東京までとは言いません、宇和島から窪川までで良いのでこの座席で乗りとおしてみたいものです。

あと、できれば乗車記念の座席なのでこの座席についての簡単な解説があると楽しいと思います。

 
ショーケースの中には鉄道模型がズラリ。新幹線から地域の急行列車までバリエーションはかなり豊富です。笑。
パンフレットで構わないので、特定の列車が紹介できそうな時にはいつぐらいの車両で、どこを走っていたかを書くと鉄道への興味・関心が持て、終点まで飽きないアイテムの一つになるかと思います。


画像が小さくてすみません。米原、岐阜羽島あたりは辛うじて読み取れますでしょうか…。
ちなみにこの車両、江川崎に着く手前鹿に対して警笛を鳴らしていました。鹿を見つけて停止できるくらいの速度でまったり走るけど、見た目は新幹線…このギャップにメロメロです(殴
 
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