JR四国  キハ1500形
 
  JR四国としては珍しく徳島地区を中心に集中投入されている新型ディーゼルカーがキハ1500形です。
2006年に登場し、間接的にキハ58形を淘汰した後も増備が重ねられ、現在は高徳線、牟岐線などを中心に北は高松から南は海部まで見ることができます。
アルミ車体とエメラルドグリーンを基本にした車体は斬新ですが、側窓の少なさ、そして2段窓という点はちょっと新型ディーゼルカーのPRポイントとしては寂しいところです。とはいえ、大型車体はレールバスよりも頼もしく見えます。
1500形を2両以上連結した運用のほか、1000形の連結器を交換した1200形との連結シーンも頻繁に展開しています。
(取材・撮影 JR徳島線・徳島)

 

 

 

 
車内全景からご覧いただきます。左の画像が阿波池田方から徳島方を見た画像、右の画像がその逆方向になります。3ドア転換クロスシートの車内は阿波池田方にトイレや車椅子スペースを備えています。画像だとわかり難いですが、優先座席はステッカーと吊革で場所を表しています。
国鉄時代の特急列車を見ているような激しい紺ラストです。…もとい、コントラストです。側面の化粧板は明るめの木目調になっており、実際座ってみるとその明るさが視界の中に飛び込んできます。窓の小ささや数はあまり気になりません。


徳島方の乗務員室との仕切りです。半室構造の乗務員室になっており、必要に応じて通路部分に運賃箱が出るようになっています。LED表示機と運賃表が貫通路の上に並べて設置してありますが、LED表示機の方は立っているとあまりよく見えませんね(^^;
ドアの位置が乗務員室分ずれており、画像向かって左側の側扉の手前は立席スペースになっています。

 
その立席スペースを左の画像に、運賃表とLED表示機を右の画像として載せてみました。LED表示機は1段表示で、スクロール表示も可能です。ですが、この小ささではちょっと…(^^;;;
立席スペースは排煙用の煙突やゴミ箱も含めて転換クロスシートとの仕切りを兼ねており、補助椅子も設置されています。戸袋窓があれば景色も楽しめるスペースになったわけですが、スペースそのものが広くとられているので、居心地や足まわりに窮屈さはありません。


一方、トイレと車椅子スペースが設けられた阿波池田方の乗務員室との仕切りです。運賃箱の出方も合わせてご覧下さい。
乗務員室の背後にトイレを設けたため、乗務員室から客室を見ることがなかなか難しいのではないかと勝手に思ってしまいます。こんな素人みたいなことを急に言い出すのはJR四国の車両で最初からトイレ付!!という快挙がまだ受け止めきれていないからです。もちろん見難い対策はちゃんと施されているはずです。


そのトイレです。中は洋式で、車椅子でも取り回しができる広さになっています。トイレの存在、そして洋式という点に快挙!!と叫びたくなってくるわけですが、仕切り壁も明るめの木目調で落ち着いた雰囲気を作り上げています。
トイレの仕切りで意外と忘れられた存在になっているのが横に展開する握り棒ですが、この車両ではしっかり完備できています。欲を言えば、仕切りの吹き出し口付近に「あつい!」「さむい!」などの注意書きがあるとなお良かったと思います。


ちょっといつもとは違う角度から車椅子スペースです。こちらにも補助椅子がついています。車椅子以外にも自転車などの大きい荷物の時に重宝しそうなスペースです。
非常通報機、そして止め具も完備し、ステップレスのドアが有効活用できるシーンが展開されています。


天井です。吹き出し口は目立たないようになっているフラットな天井で、ところどころ蛍光灯が直付けで設置されています。
また、転換クロスシートの車内には似合わないシーンとは近年言えなくなってきているほど当たり前の装備になっていますが、吊革が車内全体にわたって展開されています。


床は黒と紺のモザイク状です。モケットの色を引き締める役ですが、モケットの鮮やかさが強すぎてどうも存在感が…。
ほこりが目立たない点は良いと思います。


ドア周りです。真ん中の片開き扉をご覧いただきますが、端の扉も同じ片開き扉になります。キハ1000形では両開き扉でしたが、キハ1500形では片開き扉になっています。
ステップレスになった扉は無塗装のステンレスで、取り立ててあまり特徴がありません(^^;; ドアエンジンも考慮して横に長くなった鴨居部分は広告枠が無く、実にスッキリしています。


ちょっと高い位置にありますドアスイッチです。左と真ん中の画像が車内側のスイッチで、真ん中が点灯状態。右の画像が車外側になります。車内側のドアボタンの位置はちょっと高めです。
LEDの普及もあって、点灯状態がよりわかりやすいボタンを採用しています。JR東日本の205系などにも見られるボタンで、次期汎用品、ロングセラー商品になっていきそうな予感がします。


2段窓です。下段は固定で、上段のみ開きます。
フリーストップのカーテンは冗談抜きで使いやすいです。2段窓の横の桟はちょっと鬱陶しいですが、カーテンの存在は逆に嬉しいですね。

 
座席は全て転換クロスシートと補助椅子で展開されています。左の画像は阿波池田方、トイレとは反対側の座席で、ドア〜ドア間に5列展開されています。右の画像は阿波池田方、トイレのある座席で、ドア〜ドア間は4列です。いずれも端の座席は仕切りも兼ねた固定式で、中央のドア側の仕切りには補助椅子がありません。
 
上記4枚はいずれも中央のドアから撮ったもので、こちら徳島方の座席には仕切りに補助椅子がついています。左の画像がトイレとは反対側の座席で4列、右の画像がトイレのある側の座席で5列になっています。つまり、中央のドアを中心に点対称になった座席配置に落ち着いています。

 
補助椅子です。右の画像は中途半端な角度になってしまっていますが、座っていない時はこの角度で止まってしまい、背もたれに対して90度までは到達しません。座ればちゃんと90度になります。
出し入れこそは簡単で、力もさほど必要としません。ただ、補助椅子なので座り心地に過度な期待はできません。

ゴミ箱や煙突がある部分にも補助椅子がついています。展開するとやはり同じ中途半端な角度で止まってしまいます(^^;;
見た目では背もたれのくぼみが気になりますが、実際座るとあまり気になりません。

 
端の固定クロスシートです。デザインは転換クロスシートに合わせており、違いは転換機構が無い分隙が少ない程度でしょうか。フレームや肘掛の青が鮮やかで「個性的」すぎます。なんででしょうか、スポーツドリンクの柄を思い出してしまいます。
硬め基調の座り心地ですが、膝裏からかかとにかけてモケットが当たる部分が多いので、夏場はちょっと鬱陶しいかもしれません。また、座面が画像で見るよりも平らに感じます。


転換クロスシート部分です。ヘッドレストにはカバーを設け、ヘッドレスト自体も各席ごとに分かれています。こちらは座布団の厚みが座り心地相応で、肘掛の内側には転換機構がチラリ。こういうのはあまり露出してほしくないのですが…。鮮やかな青が少ない分こちらの方がじっくり見ることができます(^^;;


転換機構も触れましたが、その奥、壁と座面の間のスペーサーにもご注目を。
金属素材がそのままになっており、その部分だけ年中冷たくなっています。幅にして数センチといったところですが、特に2人並んで座ると気になってしまうのではないでしょうか。お金に余裕があれば、せめて金属素材の上にモケットを貼っても良いと思うのですが… かつての同じ路線を走っていた車両よりも明らかにスペックアップになった転換クロスシートだけに、もうちょっとこだわって頂きたかったなぁという個人的なワガママでした。


おまけ。車内もこのフォントで車番を表記します。
格好良すぎて記憶に残ります。名鉄と同じく名物フォントに育ててほしいところです。
 
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