JR四国  徳島線キハ1000形
 
  JRが登場して一服したあたりで、「ローカル線の老朽気動車置き換え」が次々と始まっていったのは記憶に新しいところだと思います。小さいサイズの、レールバスとも受け取れる気動車をメインに置き換えた会社もある中、ここJR四国では従来のサイズの気動車作りにこだわります。その答えとして登場したのが、キハ1000形です。
サイズは今まで通りで登場したものの、下回りは大幅にパワーアップ、そしてワンマン化や通勤にも耐えられる3ドア設計など、新系列ならではの装備はきちんとまとめられています。
左の画像は高知地区で活躍するキハ1000形で、今回の徳島地区のキハ1000と外観はほぼ同じです。それにしてもキハ1000の4両編成…いやぁ朝からチーズケーキ食べているような感覚ですね、絶対(^^;
(取材/撮影 土讃線/高知・徳島線/阿波池田)

 

 

 


まずは車内全景からです。いや〜大形車体ゆえにかなり「ゆとり」がみられます。
3ドアですが中央の扉は両開きドア、両端は片開きドアと使い分けているスタイルです。
車内構成は片方にロングシート、もう片方にボックスのクロスシート5組と2人掛けのロングシート1組を置いたものになっており、中央を境にロングとクロスの組み合わせが左右逆になるような配置で、通勤通学の需要とワンマン運転時の車内通り抜けを考えた、なかなかイケテる配置になっています。その後JR東日本の車輌でも同様の配置の車輌がみられるようにもなりました。

なお、この車輌は一部を除いてトイレがついていません。だから開放的に見えるのかもしれませんが、決して・・・・・・(中略)・・・・・・が無いよう、駅のトイレのご利用は計画的に。


車端部はまさにワンマン気動車そのものの配置で、料金収受など乗客の動線を最優先に考えた物である一方、半室構造の乗務員室はちょっと狭そう・・・かなぁ。助手席側、つまり運賃箱の右側のスペースは前面展望にうってつけ!!のスペースで、混んでいなければロングシートに座ってそちらを向いた状態でもかなり楽しむ事が出来ます。
運賃箱は未使用時にはカバーをかけて料金誤収受を防いでいます。本当なら乗務員室の方にえいやっと収納できるはずなのですが・・・その状態でも通り抜けできるし、面倒だから…なんて声が聞こえてきそうで(^^;;


天井です。ここは至ってシンプルな形で、フラットな天井には冷房の吹き出し口も兼ねた長いスリットとむき出しの蛍光灯が設けられています。また、画像のように車内2箇所に円形の通風孔がありますが、これは往年のファンデリアとはだいぶ違う、バスの冷房で良く見かける通風孔に通ずる物になっています。
車体は大型なのに・・・この辺はやたらお茶目です(^^;;

吊革はロングシート部分にのみ設置されています。


床は灰色ながら濃淡をつけて「流れ」を意識したようなデザインのものを使っています。フットラインなどは無いものの、シンプルな腰掛と非常にマッチした、趣深いものがあります。
尚、「モノクロで撮ったヘチマ」なんて余計な事を勝手に思い浮かべた自分はヘタレですorz


ドアはまず片開き扉の方からです。車内前後、乗務員スペースの背後に設けられており、ワンマン運転での乗り降りを前提に作られたドアです。半自動ドアで、画像では整理券発行機で隠れてしまっていますが、ちゃんと取っ手も設けてあります。
それにしてもドア上のドアエンジンカバーが物凄く大きく見えますね。広告枠を考慮した物では無いようですし、ちょっとうっとうしいかなぁという雰囲気を感じてしまいます。


一方こちらは中央にある両開き扉になります。ここもドアカバーが偉大なくらいに大きく、また戸袋窓も大きいこと大きいこと(^^;ロングシート3人掛けと同じくらいの大きさに圧倒されます。あ、画像は決して引き伸ばしているわけではありませんので念のため(^^;;;

こちらはツーマン運転の時の使用が前提条件になっているようで、ワンマン運転時には締め切り扱いになります。「この扉さえ開いてくれれば・・・・・・・・・!!」なんていうズルイ考え方は通用しませんから〜切腹!と、なるわけですね。
逆にラッシュ時には両開きを活かした迅速な乗り降りが期待できます。これぞ四国流ドア活用法。


ロングシートから座席ゾーンに突入です。まずはドア〜ドア間の12人掛けロングシートからです。いやぁここまでだぁと続くと爽快ですね。モケットは深緑を使っています。そして背もたれには黄緑でブロックを描き、一人ひとりの区分をつけています。
袖仕切りは肘掛けのみを意識したパイプ形状のものです。
しかしながら・・・これだけ長いと4人分に一つくらい肘掛けを挟んで欲しいなぁと思ってしまいます。座り心地が適度な沈み込み、そして奥行きが必要十分な量を確保していて凄い良いだけに……もう一工夫ですね。

ちなみにこの座席、車内構成のおかげで「お誕生日席」扱いの席もちらほらあります。青春18切符を5人で使う時にはちょっぴり嬉しい反面、視線が…(^^;;


優先座席のステッカーも絡めて、2人掛けのロングシートです。背もたれのプリント柄が無く、一気に渋い座席に仕上がりました。JR四国はモケットを使った優先座席の区別は行っていないようで、他の2人掛け座席も同様のものになっています。

袖仕切りはパイプ形状のごくごく簡単なもの。袖仕切りとしての機能を最優先に考えているようです。


そしてクロスシートも緑茶が似合いそうな渋目の緑で高級感を演出しています。汚れなども目立たないようなモケットです。バケット形状は入っていますが、なかなかバランスのとれた座り心地かなぁ・・・と思います。
肘掛けは窓側にはないものの、通路側の肘掛けは内側にモケットが貼られている丁寧な作り。この車輌、テーブルがついていない上に窓枠の幅が大きくとられていないので肘掛けに色んなシーンでお世話になりそうです。

ところで・・・肘掛けから取っ手の作りがJR東日本のキハ110のクロスシートやJR北海道のキハ150のクロスシートにそっくりなのは・・・気のせい、にしちゃっていいのでしょうか(^^;;;
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