JR九州  キハ31形[ロングシート改造車]
 
  思い込みというのは怖いもので、この顔といえばゲテモノも含めて転換クロスシートがやってくる、いわば品質保証のようなものだと思っていたのですが… この系列が模型化されたときに「ロングシート車」がラインナップに入っていることに気づき、しばしば呆然としたのでした…。
あれから数年の歳月を経て、ようやくロングシート車に乗ることができました。平成29年2月の時点では直方〜若松の福北ゆたか線・若松線や日田彦山線の朝の快速などに充当されており、運が良ければ日中でも乗ることができます。画像はこ線橋が新しくできた直方駅の自由通路からの撮影で、蛍光灯の配置とステンレスのギラッとした輝き、アイドリング音が堪能できます。網が小さいので映り込んでいますが(^^;; 電車…もといディーゼルカー観察が好きなお子様には飽きないスポットであることには間違いありません。
(取材・撮影 JR福北ゆたか線・若松線 直方〜若松)

 

 

 


車内全景です。大変コントラストの激しい車内です。2ドアでドアの幅はそのままに、座席の大部分をロングシートに換装しました。転換クロスシートが8席だけ設けられていますので、一応セミクロスシートということになるのでしょうか。いずれにしてもキハ31形の整然と並ぶ転換クロスシートの美しさを知るものとしては、やはり驚きです。ただ、通勤通学の様子を見ているとロングシートの埋まり具合もまずまずで、今の若松線が適材適所のようにも感じます。


転換クロスシートは直方寄りの先頭部分に集中的に設けられています。座席下の機器配置が崩せなかったからか、長距離客への配慮かはわかりませんが、反対側のスペースが立席になっていることを考えると、ここも通勤ラッシュへの対策が抜かりなく施されていることが伺えます。
オレンジ色の整理券発行機や運賃箱はそのままですが、運賃表示器は液晶のディスプレイに換装されています。まだまだ活躍してもらえそうな予感がします。


逆サイド、若松方の乗務員室との仕切りです。右側の機器箱や座席配置以外は反対側とほぼ同じです。排煙用のデッドスペースも元々1人掛けの転換クロスシートだったので、ロングシートに改造しても違和感なくまとめられています。

立席スペースです。元々座席があったところですが、床を張り替えている関係であまり痕跡が残っていません。ここまで立席面積を広げても、ドア幅が狭いので乗り降りに時間がかかるのはネックです。折尾駅では乗り降りのブザーが長い時間鳴りっぱなしでした。この形式はトイレが無いのも弱点で、このスペースを活用すれば…と思ってしまうところですが、さらに乗り降りに時間がかかってしまいそうですね。うーん…。


中吊り広告がズレて設置されていることに大変な違和感を覚える天井です。合わせて吊革は813系で用いている吊り具で天井から下がっていますが、中吊り広告の部分をわざわざ避けて設置しているあたり、実にニクいです。吊革が通路側に寄る形で設置されているのですが…転換クロスシート部分は避けきれていません。
蛍光灯や冷房の吹き出し口はそのまま、扇風機は冬季の取材のためカバーがかけられていました。そのレトロな装いに合わせるかのように、吊革は丸い持ち手に灰色のバンド、国鉄らしさ全開です。


床です。ビビットな色は実際ご覧いただくともっと中央のオレンジがはっきりくっきり見えます。これも水戸岡カラーでしょうか?今の座席モケットとの相性が今一つに感じます。
415系のロングシート改造車でもこの床を見ることができます。

 
ドアは折戸です。バスの部品をそのまま用いた格好ですが、ステップには立たないで!とか、床には座らないで…などの注意喚起が賑やかです。ステップ部分がくたびれている車両も見られましたが、メンテナンスは間に合っていますか?
テプラで1位、2位…と端に振られているのが面白いです。

半自動ドアのスイッチです。キハ31形の別のページでも触れましたが、折戸の半自動ドアを体験してみたいものです。819系が押しボタンでの開け閉めを行っているので、キハ31形でもぜひ!と言いたいところですが…この佇まいだとだいぶ使っていないものかと思われます。勿体ないです。


窓周りです。整然と並ぶ素敵なサイズの1段上昇窓はそのままです。横引きのカーテンはロールカーテンに換装されており、転換クロスシート部分も切り替わっています。ロールカーテン、結構軽いので使い勝手はまずまず。逆に帽子掛けをロングシート部分に残しているのは謎で、残していても使わないし、撤去しても跡を埋めるのが大変だし…なかなか、悩ましいところです。

 
ロングシートは両側に、若松方に向かって右側は短めの12人掛け、左側は長い18人掛けです。区分は入っていますが、あまり段差自体は感じません。ちょっと座面が高い印象で、しっかりした、反発の強い座面がポイントです。両端のひじ掛けは汎用品のようですが、座席間に入った仕切りはなかなかユニークな形状で、これもささやかながら定員着席に寄与している大事なパーツです。
細かい所ですが、座席下の網目が左右でそれぞれ異なります。片側にはヒーターが入っているからだと思われますが、取材当日はヒーターのありがたさを感じないくらい足元に寒い風が流れていました…。改めて乗らなければ…。

 
転換クロスシートです。4列、8人分がスタンバイしており、ロングシート改造車は1両を除き新幹線からの廃用品を用いています。4列のうち直方寄りの1列は転換ができません。ここは転換クロスシート車と全く同じで、逆に若松方の座席は背もたれの転換ができます。窓側の配管の窮屈さ、他の列の足元の狭さとは裏腹に、若松方の座席の通路側は驚愕のシートピッチが楽しめます(^^;;
モケットが変わってからもそれなりにくたびれているようにも感じますが、シルエットは新幹線の時とほぼ同じです。ロングシートとは異なり座面の位置がやや低いように感じますし、座面も穏やかに柔らかさを感じる座り心地です。テーブルが使えなくても文句は言いません。大事なのは窓側と真ん中のひじ掛けで、新幹線の頃の構成をそのまま持ってきた…と言われればそれまでですが、実は通勤時間帯でもやんわりと定員通り着席してもらえる仕掛けではないでしょうか。


キハ31に時々現れる昭和なアイテム、この車両にもありました。手書きのイラストに「ガムは包んで捨てようね」という当たり障りのない手書きのコメント…でもこれ、水戸岡先生お得意のピクトグラムでは表現しにくそうですね。一度見たら離れないセリフ、粘りのある説得力を手書きのイラストが語りかけます。
 
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