JR九州  枕崎指宿線キハ200系[ロングシート車]
 
  どこからどう見てもキハ200系…でも中身は皆さんご存じの転換クロスシートではないのです。オールロングシートバージョンのキハ200系も地味ながらおります。それこそ駅弁を持ってまったり海を見ながら過ごす時間を想像している時に限ってやってくるわけで…(^^;;;
もともとロングシート車は福岡の香椎線向けに製造されたもので、番台区分は500番台、1500番台となっています。その後香椎線からキハ200系が撤退し、ロングシート車は新たにトイレの設置などを行い、この鹿児島へやってきました。同線では鹿児島中央から山川までの間で運用されており、特に鹿児島市内の朝のラッシュで威力を発揮しているように見えました。
「なのはなDX」との差別化を行うためにこれから仲間が増えるか否か少し気になるところです。
(取材・撮影 JR枕崎指宿線・平川〜喜入)

 

 

 


車内全景です。画像はトイレの無い鹿児島中央駅寄りの車両になります。
ちらっと冒頭でお話しましたが、このガラ〜ン具合に駅弁か何かを持ったまま立ち尽くす光景が思い浮かびます(^^;; 3ドアロングシートの車内でになります。転換クロスシート車よりも化粧板の灰色が薄いもののモノクロームな雰囲気でまとめています。この雰囲気は転換クロス車と同じです。だからといって転換クロス車と同じくつろぎの時間が得られるかというと…決してそうではないような気がします。

 
車端部です。左の画像がトイレの無い鹿児島中央寄りの車両にある車端部、右の画像がトイレのある枕崎寄りの車両にあるトイレ・車椅子スペースで構成された車端部になります。どちらも妻窓、戸袋窓が無く、化粧板のグレーが幅を利かせています。
戸袋窓こそコバルトブルーで鮮やかな色ですが、色を除けばドア窓の大きさもデザインもごくごく平凡な物で、外観のレタリング満載の雰囲気とは裏腹に車内の方は「守り」の様相を呈しています。


トイレボックスです。大きな扉がドーンと待ちかまえていますが、こちらはコバルトブルーには塗られていません。
このサイトではトイレ事情はあまり語られませんが(^^;;; このキハ200系ロングシート車のトイレは洋式でした。キハ40系列はもとよりキハ200系の転換クロスシート車までもが和式のトイレで固められている中、枕崎指宿線に転属後トイレが設置されたロングシート車のみ車椅子で利用される方の利便性なども踏まえてでしょうか、洋式になっています。
これ、日頃和式トイレに入らない方や長時間の用を催す時には嬉しい設備になるのではないでしょうか(^^;;;

・・・妙なトコロに注目してしまいました。失礼致しました。

 
車椅子スペースです。左の画像は乗務員室と客用ドアの背後にあるスペースで、鹿児島中央寄りの車両にあります。右の画像は嬉しいトイレの向かい側の車端部にあるスペースで、枕崎寄りの車両にあります。どちらもベルトなどはないものの、握り棒と滑り止めのシートを用意しています。各車両一両備わっているというのもロングシート車の強みではないでしょうか。
・・・尤も無人駅の乗り降りの際にステップをどう乗り越えるか、という問題もあるわけですが(^^;;;

 
乗務員室の仕切りです。画像は転換クロスシート車との連結シーンになりますが、連結していない時も基本的にはこの画像に運賃箱が加わるくらいの変化しかありませんでした。それだけ通り抜けを考慮した仕切りになっているわけですね。
ワンマン運転に考慮した形で、扉の上には運賃表示器も備わっています。
右の画像は「くずもの入れ」と「消化器」のセット。このあたりをデザイン性を加味して設置するのがJR九州の味だと思っていただけに、あまりに平凡な佇まいに少しのけぞってしまいました。箱にしっかり入っていながらあまりに存在感の無さそうな消化器はその後はるか上にステッカーによる表示が追加されています。


天井です。フラットな天井に冷房完備、カクカクっとしている点が少し独特と言えば独特です。
所々ラインフローファンを設けている以外は吹き出し口と蛍光灯、吊革が続いています。吊革はドア付近もしっかり備わっており、鹿児島市街地の混雑にもしっかり対応した作りになっています。


一方床です。渋い青をベースに黒で模様をつけています。模様が気になってしまうとついつい目で追いかけたり視界から床が抜けにくかったりしそうですが、意外や意外、あまり気にならない、うるさくない模様でした。
でも模様すらないノッペラボウさながらの床よりも変化に富んだデザインは初めて乗る時についつい「おおっ!」と唸ってしまいそうですね。・・・自分くらいしかいないと思いますが(^^;;;

 
「床に座らない」ステッカーが見事にいじられキャラになりつつあるドアです。
両者の違いは鴨居部のLED表示器があるかないかという点になります。下り進行方向右側にのみLED表示器が設けられています。LED表示器のすぐ下・・・は座れませんが、その近くに座ってしまうとどの鴨居部を見てもLEDの情報にはありつけないという事態になりそうですが、JR九州はなぜか「片一方だけLED表示器設置」というスタイルがお気に入りのようで、他の形式でも見られました。
そしてドアは両開き。外観はドアの色をあえて塗らないことによってデザイン性を高めていますが、内装については…うーん、どうでしょう(^^;;; その後登場した「なのはなDX」については内側のドアに色を塗って内装の黄色分をアップさせています。

 
こちらが鴨居部。基本的に大きさは一緒で、LED表示器があるかないかという違いくらいです。
LED表示器は画像のように停車中に駅の案内をする表示と次駅案内表示が中心でした。


座席は大きく分けて3つの長さになります。まずはドア〜ドア間の座席からです。
どこも黒をメインに様々な色のドットを散りばめた柄になっており、優先席はステッカーで案内しているものの、どこからどこまでか明確にされていません。なんだかちょっとデザインに走りすぎて伝えるべきことを忘れてしまったのかな…と思いきや、デザイン的にも袖仕切りが全てが語っているとおり、数十年前から用いられている構成をそっくりそのまま使っています。もはや大ヒットドラマのリメイクのリメイクのリメイクのリメイクのリメイク状態です。


車椅子スペース脇の座席はこのように若干長さが短くなっています。ちょっと黒のモケットに自分の腕が負け気味になってしまっており見難いかもしれません。すみません。
座面には1人1人の縫いつけがあるのですが、バケット性を強調した座席ではなく、ゴルフで言うところのスイートスポット(だったかな?)を外してもそれなりの座り心地を得られます。


そして車端部の座席になってさらにショートになりました。だいたい3〜4人掛けといったとこでしょうか。
座面下の部分が妙に閉鎖的になっていますが、ぽっかり真ん中に穴が空いた部分にはヒーターが入っています。どこもかしこも網!とは違う、ディーゼルカーならではの設備になっています。

しかしながら…ここまでシンプルだったとは……

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