JR北海道  14系客車
 
  14系客車といえば急行「はまなす」をはじめ、道内の急行用客車として広く活躍していた印象がありますが、SL列車の客車としても平成11年から活躍しており、現在もSL冬の湿原号で乗ることができます。取材は画像のとおり雪の無い時期のSL函館大沼号の時のもので、焦げ茶色の旧型客車調のスタイルもすっかり板についています。ただ、脇から見ると間に挟まれた旧型客車との雰囲気の違いは一目瞭然、スマートなスタイルは車齢を全く感じさせません。
私のようなオッサンはこの車両を活用した懐かしの●●号シリーズが臨時列車で走る様な、楽しいJR北海道がまた戻ってくることを勝手に期待しているのですが…ここ数年のピリッとした雰囲気の中に投げ込んでしまうと、うっかり失言以上のお叱りを受けてしまいそうです。
(取材・撮影 JR北海道函館本線・函館〜森)

 

 

 


車内全景です。夏の函館大沼号に合わせて夏の装飾を施していましたが、その装飾が似合うような木目調が幅を利かせる車内です。平成12年度に固定クロスシートに改装され、ストーブも設置されましたが、この系列は固定窓…オ、オブジェですよね?!
汎用性が高い14系客車のデザインに固定クロスシートの組み合わせは新鮮なはずなのですが…なんかこう、他系列で見た事があるような安心感があります。

 
デッキとの仕切りです。車両によっては大きな荷物を置けるようなスペースがありますが、こちらは新造当初から設けられたスペースです。車両によっては物置として扉をつけています。そのスペースの仕切りや扉を木目調のものにキレイにしていますが、表記類はできるだけ使えるものは使うような構成になっています。右の画像、非常灯が邪魔なようにも感じますが背もたれと妻面の間にかつて使われていたテーブルがありますので、頭をゴツンということはありません。
また、座席の握り棒が出っ張っていてこちらも邪魔なような気がしますが(^^; こちらも気にはなりません。


大型の荷物置き場です。チラッと見える黄色い物体は車内備え付けの物です。折りたたんだベビーカーや車椅子を収納するにはちょっと微妙な幅で、キャリーバックを入れるにしても、一度持ち上げる必要があります。昔はスキー板やサーフィンのボードを収納する目的で設置されたようですが、時代の流れを鑑みると、もう少し幅が広い荷物置き場が欲しいところです。
リクライニングシート時代のヒーターやテーブルがそのまま残っている点が興味深いです。


夏の装飾を施した天井周りです。こちらは製造当初そのままで、ちょっと昭和の薫りも漂います。
旧型客車と比べると天井の低さが目立ちますが、カバーつきの蛍光灯が奥まで並ぶ姿はなかなか見ていて爽快です。


床は固定クロスシート化に合わせてフローリング調に改まっています。このデザインが天井とマッチしていたのです、が…もうひまわりは咲かないんだろなぁ…残念。
このフローリング調の床一つとっても、他の車両ではなかなか見られない分非日常な演出に見えてきます。


少しデッキ周りを見てみます。ドア周りです。車内のキラキラした要素を一切廃したモノクロのような世界が広がります。この部分の装飾は観光列車やジョイフルトレインでもやらない車両がそれなりにいますが、この車両も「やっぱり…」と思った次第。
この方が車内に入った時の驚きが楽しめるので、十分良いかと思います。
ドア幅、無塗装ステンレス、ステップと14系寒冷地仕様のアイテムが満載です。

 
車掌室の先にはSLが…このような画像、撮った方も多いのではないかと思います。
シンプルなデッキ周りだからこそ、貫通扉の向こうの景色が映えてくるものです。
右の画像は「くずもの入れ」。国鉄時代のテイストがそのまま生きています。

 
洗面台は車両によってさまざま…というJR化後の流れをそのまま踏襲しています。なお、洗面台は様々でも流れるお湯や水、そして脇にある固形石鹸の佇まいに変化はありません。そしてお約束の「飲めません。」


窓周りです。固定窓なので、SLの雄姿を収めるには停車中がお勧めです。走行中窓を開けたい場合は車掌車をお奨めしますが、区間によっては鼻の中が真っ黒になります。これもまた、夏休みの良い思い出です。
クロスシートを窓枠に沿って設置しているため、違和感は全くありません。座席番号の表記も窓枠上にきっちり表示されています。


座席です。取っ手部分を換装していますが、固定クロスシートに換装されています。広めのシートピッチに固定テーブルがついているのが観光列車ならではです。ディーゼルカーとは違い足元も広々としているので、結構寛ぎやすいです。恐らく他の車両、711系やキハ56系列あたりからの転用かと思いますが、フレームにも木目のデザインを施すなど、くたびれた雰囲気を一新されるリフォームに匠もビックリの展開ですが、モケットが地味なのが面白いところです。
バネの効いた座り心地に懐かしさを覚える方も少なくないと思います。ぜひ、奥深く腰かけてまったりくつろいで頂きたいところです。


一部区画はストーブを挟んで大変広い区画になっています。この設置に本気を感じるのですが、冬のSLには乗った事が無いので、稼働している所を見たことはありません。ただ、津軽鉄道の経験上ストーブが発動するとこのあたりの区画は大変暑くなることが予想されます。一応ストーブの周りの席も座席番号が振られているので、指定で当たった方は頑張ってください。

 
…でも、できれば花火の写真が似合う夏の涼しい冷房車でこの列車をまた堪能したいところです。
このサボがお洒落ですごい好きでした。短い方をついつい買ってしまいました(^^;;そんなひと夏の思い出。あぁ夏休み。
 
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