JR北海道  735系
 
  アルミの鉄道車両を酷寒冷地に投入するとどうなるか試してガッテン…でお馴染みの試作車両で、3両編成2本が製造されました。
平成22年なので733系よりも前に登場…そして試作的要素が強いため733系よりも編成数はかなり少なく、3両編成2本の布陣に留まっています。長期にわたり試験を行う必要がある…とのことですが、他の車両に混ざって活躍している様子はこのコンテンツの存在からも明らかです(^^;;
見た目は733系にそっくりですが、側面の帯色が無いのが一番の特徴で、結構すれ違う時に目立ちます(^^;; 時には2本併結して6両編成で運用に就くこともあります。
(取材・撮影 JR函館本線・小樽〜岩見沢)

 

 

 


車内全景です。3ドアロングシートです。広く見える車内は731系よりも床面が下がったこと、そして車体上部の傾斜がなくなった結果です。731系と同じ色の構成ですが、まるで別物のように見える大きな理由でもあります。折り畳みの補助座席がなくなり、仕切りがドア側に寄ったのも変更点ですが、大きさは従来通りで仕切り壁…としての印象は薄いです。
733系では大きくモケットの色を変えてきただけに、私的にはこの2年の差を大きく感じるところです。


乗務員室との仕切りです。初めにご覧頂きたいのが床からの立ち上がりの処理で、いかにも「床を下げました」とアピールしたいような意匠になっています。同時に段差についても注意喚起をこれでもか!としている様子が伺えます。後継の733系はスロープで対応しているだけに、ここでも2年の差が…(^^;;
仕切り壁は貫通扉の窓のみ開いています。運転台が高い位置にあるため仕切り窓が設けられないという事情なのか、元々近郊型電車もデッキつきの車両が主流だったので、その流れで仕切り窓を設けていないのか、それとも……


中間車の車端部です。座席は原則ドア〜ドア間の設置で、中間車は機器室に充てられています。731系の時もそうでしたが、この機器室には手すりなどは一切ありません。立席スペースとしての活用はあまり考えていないようで、昼間は貫通扉前の空間の暗さがやや目立つ格好です。消火器のスペースも近づいてみないとあまりよく確認できません。そのピクトグラム、混んだら完全に埋もれてしまいますよ…。
貫通扉はやや重めです。昔ながらのスタイルですが取っ手にロック機構はありません。


岩見沢・苫小牧方先頭車です。トイレ、車椅子スペースがあります。車椅子スペースは他にも小樽方先頭車の車端部にもあります。そちらの様子はまた今度ということで…(^^;
ここも昼間は照明を落としているようで、窓の無い空間は陽の入り方によってはかなり暗い様子が伺えます。それでも車椅子対応のトイレにして貫通扉までの視界を確保している点はなかなかのポイントではないでしょうか。


トイレです。引き戸の大きなもので、直線で若干斜めにセットしています。トイレの扉はここだけの色で区別していますが、ピクトグラムの張り出しはなくなってしまいました。また、トイレの使用灯が見当たりません…。
ボタンの位置が低めなのはgooです。

 
車椅子スペースです。左の画像は岩見沢・苫小牧方先頭車、右の画像は小樽方先頭車のもので、車椅子スペースの表記は見当たりませんが…非常通報機や握り棒など、車椅子スペースと同等のものと考えても良さそうです。縦に切り取られた化粧板、ドアスイッチの位置の差など…このちぐはぐなスペースの使い方が試作車萌え!と叫びたくなる部分です。
窓が無いのも我慢できませんが、壁掛けのヒーターが無いのが意外な感じです。停車駅では全てのドアの開け閉めを行う函館本線、このスペースの寒さ対策は大事だと思うのですが…。


天井です。私は立客の頭上にビスがあるのはいまいち落ち着かないと思うのですが…これもデザインのうちなのでしょうか。711系と比べて随分安っぽく見える天井になってしまいました。昼間の取材ということで半分近く点灯していなかった蛍光灯は端の形状がお洒落ですが、天井そのものに埋もれてしまっているようにも感じます。


床です。フットラインを形成するスタイルは731系と共通で、735系ではドア周りを黄色にして区別しています。
また、車内中央部にある優先席前には優先席を示すピクトグラムが貼られています。

 
ドア周りです。731系と同じもので、733系にも引き継がれています。黄色く塗られたドアは千鳥配置で鴨居部のLED表示機が備わっています。電化開業から早○年、ステップレスのドアがついに北海道を走ることになりました!メモリアル要素の強い事柄のはずですが…あまりクローズアップされることが無いような気がします(^^; ドア脇にはエアカーテン、ドア上にもエアカーテンが備わっていて冬はドアが開くと風がでますが…限界、ありますって。

 
鴨居部はスッキリした形状、合わせてエアカーテンの吹き出し口の物々しさもご覧ください。
LED表示機は次駅、行先案内の他、どちらの方のドアが開くかを予告するパネルがLED表示機とは別に備わっています。これ、実は結構便利です。もう少し表示が大きいと良いんですけどね…。


ドアスイッチです。近年JR東日本で採用が進むタイプのものを用いています。左から室内側の半自動ドア作動時、非作動時、そして右側が外側になります。ドアの色と合っていて直感的に使えるのは良いと思います。ただ、15秒程度の停車駅で全てのドアを開けるなどが現状で、運用方法についてはもう少し半自動機能を使っても良いのでは?と思ってしまいます。


窓は固定窓です。この割り切りが良い感じで、ワイドな景色が楽しめるのはロングシートだからこそ?!の特権です。ただ、窓枠はビスや継ぎ目が目立っています…。

 
座席は6種類。先頭部の12人掛けです。この系列から補助席がなくなり、車端部のドア側に座席が広がりました。実情に合わせた良い選択だと思います。スタンディングポールで区切りながら12人掛けのロングシートを備え、片側は灰色のモケットで優先席を示します。モケットは731系でお馴染みのものなので新系列とはいえ見慣れた光景が広がっています。733系では片持ち式ですが、こちらは従来通りのヒーターで、ドア脇もささやかながらヒーターの恩恵に授かれるようになっています。

 
先頭車は先ほどの12人掛けと11人掛けの組み合わせになります。
別形式の編集をしていて、そういえば…と思い出してボツショットの中から慌てて拾って貼った次第ですが、目印はスタンションポールが2本か3本か…の違いで、11人掛けは2本になります。
それにしても、撮ってて良かった公文式…とは、まさにこういう時に使う言葉だと思います(^^;;

 
中間車は13人掛けで統一されています。優先席は3人掛けで、画像のようにゴミ箱が脇にある座席もあります。できれば車端部にゴミ箱を設けて欲しいものですが…袖仕切りは透明の板も含めて天井まで覆われていますが、なかなか窮屈な物があります。
座り心地はバケットシートということもあり、もっさりした印象です。キハ54形のような窮屈さや絶望的な底つき感は無いですが、長い時間乗っていると膝裏の鬱血感が気になるところです。
 
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