JR東日本  スシ24形500番台
 
  元々489系の食堂車として、電車編成の中に組み込まれていました。平成元年、客車として再デビューを果たした後は北斗星での素敵な旅を提供し続けてきました。低い屋根は編成美を損ねると言われがちですが、こちらの活躍の方が長くなったのは結果としてこの列車の食堂車を支持する方が多かった事も示しています。
東日本改造車は北海道改造車の赤いシェードランプやステンドグラスのような特徴こそ無かったものの、どの時間帯でも、どの季節でも美しく魅せる車内に仕上がっていたように思います。
取材したのは平成24年の春。あれから3年3ヶ月、最初から最後まで賑やかな旅路になりました。
(取材・撮影 JR函館本線他 札幌〜上野)

 

 

 

 
この車両には側ドアは業務用のみです。よって、乗客は前後の車両から移動しなければなりません。
画像はその通路の様子で、上野方、つまり定期列車時代にツインDXやロイヤルから食堂車を利用する際には絶対に通っていた通路になります。あっさりしていた北海道の車両とは違い、木目柄の化粧板と厚手のカーペットが早くも食堂車への誘いを盛り上げます。左の画像の手前には手洗いも設置されています。
物々しい業務用のドアですが、その周りにはシャッターが設置されているなど、限られた空間で荷物の搬入ができる仕掛けがちらりちらり見えていた通路でした。

奥まで進むと扉があります。登場時はもっと洗練されていた扉だったのかもしれません、晩年はありとあらゆる情報、文字が乱雑に踊ってしまっていました。このドアを開けて、一瞬蛍光灯で照らされた無機質な空間を抜ければ…そこはもう、素敵な空間が広がります。

一方、定期列車時代はロビーやソロ、デュエットのB寝台個室が多かった青森方のアプローチは短めになっています。貫通扉の「食堂」という文字、味があります。こちらは入ってすぐに素敵な空間が広がる仕様、心なしか扉の装飾も気合が入っています。


全景です。4人掛けの席が4卓、2人掛けの席が6卓スタンバイしています。
電球色のランプシェードにカバーつきの天井照明がドラマチックな空間を作り上げています。北海道のグランシャリオとは違いカジュアルな雰囲気が漂いますが、それでも椅子には金縁に小豆色のモケットと落ち着いた雰囲気に仕上げています。
取材時は細かい部分を見るとくたびれた様子も見え隠れしていましたが、古い雰囲気は全く感じませんでした。

 
反対側から撮影しました。厨房への入り口はそのまま見え、冷蔵ケースなどは閉店時間帯もそのまま見えてしまいます。見えない工夫をしたのが寝台列車のカテゴリでは「カシオペア」の2階建て食堂車で、平屋建て食堂車しかなかった時代は当たり前の姿で、合理的なスタイルでした。今でも残る国鉄食堂車の佇まい、20系客車の頃からその1枚前の壁はデザイナーの腕の見せ所でした。そそ、冷蔵ケースには鍵がかかり、レジはシャッターの向こう側なので当然中の物を頂くことはできません(^^;;;

 
反対側の車端部がこちら。壁面には何も飾らない車両番号プレートと掛け時計がありますが、車内でアナログ掛け時計を設置した車両は見たことがありません。窓の下の腰壁、そしてこちらはキレイな格好の引き戸の様子も合わせてご覧ください。


天井の様子です。改造された当初、JR東日本は冷房を隠すようなルーバーの設置を他車でやるなど、もっと天井を飾る技を持っていました。それでもシンプルな形状の天井を好んだのでしょう、冷房装置はそのまま、天井のあかりは一度取り換えられているものの、雰囲気を一変するようなものではありません。そそ、一段低くなっている部分、かつては何があったのでしょう…(^^;;;


床です。左の画像は通路部分、そして右の画像は食堂部分でいずれも同じ模様のカーペット敷きです。食堂としての存在を示すだけでなく、足音等の防音にも一役買っています。

 
厨房前のスペースには冷水器もありました。紙コップはありません。床置き型の冷水器は北斗星の車内ではここだけだったのではないでしょうか。尤も営業用ですが…。

 
テーブル、そして椅子です。営業時はクロスが下がり、画像のようにテーブルの素地が現れることはありません。
脚付きのテーブルに取っ手がついた椅子。意外とこの椅子、重さはあります。正直床の素材との兼ね合いもあって出し入れし難いです。それなりの座り心地ですが、あくまでも食事がメイン。この座席でずっと移動するわけではありません。適材適所。
欲を言えばテーブルの素材が一昔前のもので、テーブルクロスの下の素地が明らかに金属のエッジがわかるものでした。揺れる車内では難しい注文かもしれませんが、もう少し金属質を抑えたテーブルで組んで欲しかったものです。

 
2人掛けです。こちらには通路側の脚が無い分、出入りしやすい利点があります。揺れる車内では嬉しいですね。
飴色の灯りに照らされた銀の窓枠は登場時から変わらないものです。緩やかなRで描かれた二重窓に映る灯りは素敵ですが、時に窓越しに映る自分の顔も二重になってしまう妙な欠点もありました(^^;;


東北の夜明けの美しさを食堂車で過ごす、ブルートレインだからこそできる贅沢なひととき。
また、味わいたいものです。


 
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