JR東日本  キハE130形100番台[ロングシート車]
 
  3ドア・ロングシートの通勤ディーゼルカーといえば誰もがキハ30形を思い浮かべるところですが、ついに次世代ランナーが登場しました。キハE130形100番台です。
現在は0番台が水郡線で活躍しているとおり、100番台も久留里線のみの活躍ということでまさに「ご当地列車」状態で、塗装も久留里線でしか見られないものになっています。とはいっても正面はいつものFRPにブラックフェイスだし、無理矢理入れたとしか思えない正面のロゴはちょっとダサいし、見ていて「あ、やっぱりJR東日本の車両だな」と思える安心感がウリではないでしょうか(^^;; ちなみに3ドアロングシートのディーゼルカー自体はこの車両よりも前にJR九州が作っています。JRになってから初めての…というわけではありません。
(取材・撮影 JR久留里線・久留里)

 

 

 


車内です。トイレが無い3ドアロングシート車です。見慣れたパーツがいくつもある中でロングシートの長さやモケットの色合いなどでこの車両ならではの色はある程度出ていると思います。それが久留里線を走る車両としてのセールスポイントに直結することは無いのが残念ですが、通勤・通学用と割り切って作っている手前仕方が無い部分です…。
同じ千葉を走る209系との部品共用の関係だと思いますが、吊革の色がグレーに変わっただけでだいぶおとなしい、コントラストが抑えられた車内に仕上がっています。

 
全車両が両運転台車なので車端部は乗務員室が設けられています。ワンマン化もこの車両の投入と同じタイミングで実施されており、右の画像はワンマン機器を出した状態の木更津方車端部の模様になります。左の画像は上総亀山方の車端部で、車椅子スペースが近くにあります。
運転席の背後に窓がありますが、これはキハE130形の0番台でも見られた仕様で、ワンマン運転時の車内が見えるような配慮になります。決して土地柄の問題ではありません。

液晶ディスプレイは運賃表示の他にも次駅表示なども行います。バスなどでよく見かけるもので、正直字が小さいです…。その下にはLED表示機もありますが、稼働しているところを見たことがありません。きっと他の車両と部品を共通化するために仕方なく設置したのでしょう。そのちょっと脇を見ると吊革を下げている棒の支持方法が左右で異なっているのがわかります。仕切り壁の設置の上で左側の支持方法を天井からの吊り下げにしたものかと思われます。右側がなぜ合わせなかったが気になります(^^;;


車椅子スペースです。ステップ部分にきちっと手すりを設けている点が抜かりなく、握り棒をはじめヒーター、非常通報機も設置と設備がしっかり整っています。上総亀山方に設置されているのは木更津駅の階段の関係でしょうか?…か、考えすぎですね。


天井はディーゼルカーとは思えないフラットなもので、低床化とともに技術の進歩を感じる部分です。キハ30系列は非冷房だったり冷房があってもムラがあったりとなかなか大変だったので、これだけでも利用者としては嬉しいものです。
蛍光灯は電車と比べると若干まばらな印象を受けますが、まばらな分明るい化粧板でフォローしているので特段問題はありません。木更津駅で209系と並んでもこちらの方が明るいくらいです。


床はベージュ一色です。ドア前には黄色い滑り止めを設けてステップへの注意喚起を行っています。


ドア周りも黄色で大変わかりやすいデザインになりました。低くなったステップ、半自動ドアのボタンの位置などだいぶ使いやすくなっています。横方向の手すりがあると…と思わなくても良い段差なので、逆に乗る時につまずかないような注意が必要です。ドアコックのふたが鴨居部で完全に同化していますが、運転見合わせになることが近年多くみられる久留里線だけに、もう少し目立つ工夫をしても良さそうです。ん、運転見合わせは駅間で緊急停車をするような自然災害だけじゃないって?・・・おっと誰か来た(ry


半自動ドアのボタンは近年流行りの周りをLEDで点灯するタイプです。内側の「あける」「しめる」は上から貼ったこともあり、特に「しめる」が目立たない仕様になってしまっています。そもそも外側の「あける」が赤い字で内側や灯具の緑色と違う色を使っているのが頂けません。


窓枠は固定窓と上段だけ開く二段窓のコンビです。戸袋窓だから固定窓…というわけではありません。もちろんキハ30形のように「ひらくドアに注意」なんていう注意書きもありません。

 
座席です。上総亀山方の優先席込みの座席から見てみます。左の画像は通常のモケットが6人掛け、優先席が5人掛け。右の画像は車椅子スペースがあるため優先席はわずか2席、あとの6席分は通常のモケットになります。優先席部分に黄色いスタンディングポールを多く設置しているので優先席利用者には他のJR東日本の通勤電車と比較すると割と使いやすい座席になっていると思います。面白いのが座席下にカバーつきのヒーターが備わっている点で、首都圏を走るJR東日本の車両ではなかなか見かけないスタイルに思わず唸ってしまいます。思えばキハE130形もE120形もロングシートはカバーつきのヒーターで設置されています。ある意味この世代のディーゼルカーでは標準なんですね。


木更津方は11人掛けのロングシート。やや中途半端な人数です(^^;; 乗務員室に近い側を2人分に区切れるようスタンディングポールを区切ったのは乗り降りのしやすさを少し考慮したのでしょうか。
モケットは赤系のもので、模様はキハE120形やE130形0番台と同じものです。E233系とは微妙に背もたれのモケットの模様が異なります。キハ110系の時もモケットは719系など他の車両に合わせずディーゼルカーで独自色を出していましたが、今回もその傾向が見られます。ただ、座面から背もたれにかけての形状が他の車両と同じで、座面の沈み込みが相変わらず足りないというか、なんかぎこちないんです…。

 
さて、11人掛けの反対側は配管の関係で9人掛けですが、その配管脇の座席がなかなか素敵な空間をお持ちのようで、肘掛としてはやや高く、エッジが直角ですが(^^;; まったり移動するにはなかなか素敵なスペースではないでしょうか。
そう、ここなら多少飲み物を持ち込んで…(ry 勿論、余剰空間のやむを得ない活用方法だということは重々承知しておりますので急速な普及への期待はしていません。


その配管の裏にあるのがパンフレットのラック。一応各自治体とJRからのお知らせを入れられるようですが、早くもこの閑散っぷり…これならまだ自治体からのパンフレットに期待するのではなく、駅からハイキングのコース紹介とか、木更津アウトレットへの案内パンフレットとか木更津駅乗り換え時刻表でも入れておいた方が良いのでは…あ、それも管理職から命じるとお仕事になるのであちら方面から黙っちゃいないと多勢でやって来て……(ry
 
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