JR東日本  キハE130系500番台[八戸線]
 
  平成29年、八戸線に投入されたのはなんと3ドア車のキハE130系500番台です。今回は左の画像のとおり片運転台、2両編成の車両を取材しています。
キハ40形の居住性は旅人にとっては心地良い物でしたが、今度の車両は冷暖房が完備されている時点でもう喜ばれるのではないでしょうか。冬の半自動ドアにもすっかり慣れているように見受けられました。反面、ワンマン化の準備が車内にされている所を見ると、近々始まるのかなぁ…という気もします。
ウミネコをデザインのモチーフにした車体ですが、前面の中途半端さだけはイマイチ慣れません。右下のE131-502などと書かれた部分はデザインとして取り入れたのか、車体の識別のために取り入れたのか、位置づけが伝わってきません。そして右上の「鮫」の格好良さは明朝体になってパワーアップした気がします。
(取材・撮影 JR八戸線・八戸〜鮫)

 

 

 


車内全景です。3ドアセミクロスシートの車内です。全線で乗り通すとかなり時間がかかる八戸線故に、セミクロスシートの車内が採用されてホッとしています。
見慣れたパーツの組み合わせ…のはずなのですが、袖仕切りが一つ違うだけで見栄えもいくらか変わるかなぁ…という印象です。キハ40形よりも広い通路は魅力的で、八戸市内に入ってからの乗り降りにも柔軟に対応できそうです。
なお、クロスシートは進行方向先頭車両の左側が4人1組、右側が2人1組になり、後ろの車両では左右が入れ替わります。

 
乗務員室との仕切りです。左の画像は八戸方先頭車の模様で、排気管の壁の向こうに手すりが備わっているのが小さな特徴です(^^;;久慈方先頭車は排気管の仕切りを大きめに確保し、握り棒も備えています。また、避難はしごを備えている点も八戸線だからこその特徴になります。
防犯カメラ、そして整理券発行機が見えますが、現時点でワンマン機器で本格的に作動しているのは次駅案内のディスプレイくらいでしょうか。運賃箱の登場はなくても大きな仕切り窓が印象的で、景色を堪能できる八戸線では嬉しい設備になります。

 
妻面は基本的に開けっ放しのまま運用に就いていたので、この状態で車端部の模様です。左の画像は八戸方先頭車で、優先席がはっきり見えます。一方トイレや車椅子スペースがある久慈方先頭車は優先席のうち片側がすっぽり見えません。とすると優先席にコクーンな雰囲気を期待したいところですが…隣の車両の喧騒が貫通路越しに伝わるので、そこまで落ち着いてはいられません。
貫通路に向かう部分にスロープがありますが、滑り止めの加工がしてあるのはいいものの、角度が急なのでワンマン運転で頻繁に行き来が生じるようになると、つまづく人が出てくるのでは…というのが正直不安です。ゆっくり歩いて欲しいというメッセージも込めて、妻面に握り棒があると良いかもしれません。

 
トイレ、そして車椅子スペースです。いずれも久慈方車両の設置です。
トイレの取り回しはJR東日本ですっかりお馴染みの構成で、この系列に関していえば仕切りとドアの配置の巧妙さが効いてあまり出入りが見えにくいのでは…と思います。ゴミ箱もちゃっかりこの位置に。
そしてヒーターを完備した車椅子スペースです。窓割は完全に無視しているようですが(^^;; 非常通報機もしっかり備えています。海側ではなくて山側の設置なので、正直景色が退屈な場面が続くのが少々残念です。


LED照明になった天井周りです。この車両は灰色の吊革を採用しており、そんなに目障りではありません。LEDの灯具は取り立てて飾り気のない物ですが、周りが明るい色の化粧板ということもあり、キハ40系列で感じた重々しさは感じません。
4人1組のクロスシートの上にもしっかり吊革がついているのは朝ラッシュ時の強い味方です。


明るいベージュの床です。段差は小さくなったもののステップが残っている事もあり、ステップの手前には黄色いマットで識別できるようになっています。


両開きドアです。鴨居部には特に案内表示器はついていないため、以外にもドア周りにこの系列ならではの特徴はなかなか見出せません。ドア周りギリギリの部分まで座席が展開していますが、寄っかかって立てるかどうか…微妙なスペースが残っています。

半自動ドアのボタンです。こちらもお馴染みのLEDで光るパターンです。開けるも緑のLEDが光っている間は操作することができます。内側の「あける」「しめる」の表記はもう少し目立たせてあげると良かったかなぁ…と思います。


窓周りです。ロールカーテンが消えた窓枠、JR東日本ではお馴染みのものなのですが、乗った時間が悪かったせいか、東から日射しがさんさんと…(^^;; 私としては八戸、そして久慈に日本有数の美味しい駅弁がある以上、クロスシート部分にはテーブルがあるとかなり嬉しいのですが…設置、切実希望です。


車端部のロングシートは全て優先席扱いです。片運転台の車両ではこのポジションですが、両運転台の車両では車椅子スペースの脇が優先席になります。
バケットシートながら、座った瞬間少し沈み込みを感じるバケットシートです。クロスシートの座面とは違う沈み込みに最初は驚くのですが、座れば座る程底つき感が…(^^;; 優先席の区別はいつも通りですが、ステッカーの透けない作りが却って窓の小ささを強調しているようで、混雑してしまったら景色がまるで見難くなってしまうのでは…とハラハラしています。
それにしても、ヒーターが良く効きそうです。

 
ドア〜ドア間のセミクロスシートです。基本的には前後のドアから2人掛けロングシート、クロスシートが2組、3人掛けロングシートの順で展開します。先頭車両の進行方向左側が4人1組のクロスシート、右側が2人1組のクロスシートです。
風除けの袖仕切りの大きさ、そしてそこから荷棚に向けての造形がスムーズでお気に入り。E235系のような煩さもなく、余計な装飾が無いのが好感を持てます。ただ、風除けとしては足元以外の隙間が気になります。

 
久慈方先頭車のドア〜ドア間の座席配置の一部です。2両揃って配管や車椅子スペースの関係で座席配置のバリエーションが様々ですが、単純に組み合わせの違いだけなので、ここだけ5人掛けロングシート!といった引っ掛けが無いのが嬉しいです。私的に(殴


トイレの隣はクロスシートから始まります。配管やトイレのそばのクロスシートには座席横の取っ手が無い説、国鉄時代から延々と受け継がれているように思いますが…これ、こだわればこだわるほどキリが無いので割愛させて頂きます(^^;;
クロスシートは片持ち式ですが、座席下にヒーターが入っているとはいえ、寒さ対策への配慮が行き届いていない様子も伺えます。

 
クロスシートです。ちょっと角度を変えて撮ってみました。平ら気味にセットした座面から少しバウンドを感じるようになったとはいえ、ベースは相変わらずの底つき感満載のクロスシートです。この形状のセミクロスシートがひととおり普及してしまった感があるので今更…と言われればそれまでですが、片持ち式をやめて、窓側のひじ掛けをきちっと備えればもっと定員通り座れたのではないか…と思う今日この頃です。
モケットはキハE130系とは似て異なる模様です。ようやく各路線の独自色が少しずつ見えてきて、乗る楽しみがほんの少しだけ回復したような気がします。


真ん中のドアを中心に配置されているのが3人掛けのロングシートです。国鉄時代の近郊型であればここも2人掛けのロングシートにして車端部に長けていたところですが、絶妙な配置で乗務員室とドアの間の空間を少なくさせています。
優先席の座席とモケット以外の相違点がなかなか見つからない座席ですが、袖仕切りは思いのほか視界の邪魔にはなりません。

 
そして窮屈そうな2人掛けロングシートです。窓割を思いっきり無視した袖仕切りにもご注目ください(^^;; 袖仕切りももう少し肩から腕にかけての余裕があれば、2人掛けも余裕を以て座れるのに…ちょっと勿体ないです。
それにしても、優先席の赤いちゃんちゃんこ具合もそれなりですが、こちらは名実共に…(^^;; でも案外、悪くない色だと思います。
イサバのカッチャに着させたいですね、赤いちゃんちゃんこ(^^;;;
 
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