JR東日本  701系[セミクロスシート車]
 
  クロスシート、ロングシート…車内の構成で活発な議論が繰り広げられたのも過去の話になりつつある昨今。それでもこの改造車の登場には大きな意味があると思います。
秋田地区の701系の一部編成でクロスシート改造工事が施工されました。平成12年から13年にかけて3編成が登場しました。対象はいずれの編成も2両中1両だけで、その後701系自体に波及することはありませんでしたが、私的にはE721系など他系列投入の際にセミクロスシート配置を採用するきっかけの一つになっていると思っています。奥羽本線の新庄〜秋田間が主な運用ですが、元々本数が少ない上、ロングシート車が運用に就くことも多く、乗車にはやや難儀しましたが、結局あれこれ手を使い運用をキャッチすることになったのでした…。めでたし、めでたし。
(取材・撮影 JR奥羽本線・秋田〜院内)

 

 

 

 
車内全景です。左の画像がセミクロスシート車で新庄方先頭車になります。比較用でロングシート車の画像も載せました。同じ編成の秋田方の車両です。
セミクロスシートはドア〜ドア間のみの展開で、左右交互に設置されています。ドア〜ドア間だけで見ると着席人数はロングシート、セミクロスシートともに差はなく、座席としての選択肢が一つ増えた格好です。見た目はロングシート車の方がスッキリ見通せますが、クロスシートの出っ張りが邪魔かどうか…と言われると、思いの外気にならないかな、という印象です。

 
乗務員室との仕切りです。ワンマン機器を搭載しており、ワンマン運転時は運賃箱が半室の乗務員室の隣、真ん中にどどんと登場します。運賃箱、運賃表示機とも交換が済んでおり、モケットも登場時のピンク色から変更されたこともあり、ロングシート車でも見た目は登場時からかなり変化があります。

 
薄紫色の化粧板もイマイチ採用した理由がぼやけている今日この頃、登場時から車端部は吊革が黄色い物になった程度で、あまり変化は見られません。車椅子スペースとトイレはセミクロスシート車に、優先席は2両とも車端部に集中して設置されています。この部分の使い勝手は他の701系と全く同じで、クロスシートが視界に入るかどうか…くらいです。
運用区間がある程度固定されているので、外観のラッピングだけではなく、車内も何か一工夫すると長い車中が楽しくなりそうですが…いかがですか、花火大会の写真パネル展示とか?


車椅子スペースです。東北ではお馴染みになったゴミ箱とヒーターのセット。この車両ではそれに加えて灰皿の跡を見ることができます。ちょうど戸袋の部分の四つの丸いネジの跡。この内装との組み合わせはなかなか見られません。


トイレです。製造した頃はトイレもコンパクトでした。トイレのマーク、そして使用灯と同じようなマークが上下に並んでいるセンスの無さ、JR北海道の731系あたりのセンスを見習ってほしいものです。


天井です。蛍光灯はまばらに、ロングシート時代と変わらない配置でお出迎え。吊革はさすがにクロスシート部分は撤去していますが、握り棒はそのままなのでクロスシート部分で立っている人は吊革の棒、座席の取っ手につかまることができます。ワンマン運転で車内の行き来を考慮すると、締切になる中央のドア周りやトイレの壁にも吊革や握り棒が欲しいところです。


床はアイボリー一色で、ここは特に変化はありません。クロスシート設置で床の張り替えもあったので、もう少し冒険しても良かったと思うのですが…
ドア周りの滑り止めはロングシート車にも波及しています。ここはもう少し派手な警告色を期待したかったところです。


ドア周りです。ロングシート車との違いは「あ、クロスシートがあった!」くらいの驚きしかありません(^^;; クロスシート部分もその前後のロングシートの位置が変わらないため、ドア周りに余裕ができた!ということもありません。尤もそこまで考慮していたらより大がかりな工事になっていたことでしょう。ドア自体はステンレス無地。冬は外についた雪が凍ってしまい、ドアボタンを押しても開くかどうか、熱い駆け引きが展開されます。


室内側の半自動ドアボタンです。ロングセラーだったこの形状のドアボタンもE721系では採用されず、徐々に数を減らしていく運命になりそうです…。
 
外側のドアボタンは横向きと縦向きの2パターンがあります。機能としてはどちらも「開」のみです。なお、周りに雪がびっしりくっついているのはメーカーオプションではありません。もやしもんが至る所に貼ってあるのはディーラーオプションです(^^;;;


側窓です。クロスシートを設置したとはいえ窓配置自体は特に変更していません。故に妙な位置に桟が入ってしまっています。細いとはいえ気になる存在、撤去してしまいたいけど撤去できない、改造車の運命ではあります…。
このガラスなので想定の範囲内ですが、冬は外の温度が寒いと窓際の席はさすがに寒く、クロスシートでは特に体の右と左で伝わる温度がだいぶ違います。JRにはぜひ内張りの二重窓化を希望したいところですが、気になる人は通路側のクロスシートに座ることをお奨めします。

 
ロングシートは12人掛けのドア〜ドア間が基本で、セミクロスシート車は車端部に座席が無い関係で長いロングシートの一部が優先席に充てられています。
座席下にしっかりヒーターが備わっていますが、ただ長いだけのロングシートは長距離になればなるほどスタンディングポールが恋しくなってきます。そろそろいかがですか…?

ロングシート車の3人掛けロングシートは優先席仕様になっています。この余裕を全く感じない構成もすっかり見慣れてきました。車端部の化粧板以外は通勤電車として至る所で見られるパッケージなので、ツマラナイと感じる人がいる反面、安心して乗れる人もそれなりにいらっしゃることかと思います。そうです、この座席ならどんなに勢い良く走っていても特急料金はかからないんですョ(殴

 
セミクロスシートです。優先席の関係でロングシートは2種類あります。
ツルンとしたクロスシートの背面もやはり余裕はなく、意匠としても壁以外の何にも例えようがない出で立ちです。クロスシートの脚は太目で、あまり701系では出てこない茶色を使っています。誰ですか、モケットとセットで秋田杉にしか見えないなんて言っている人は?そこまでプッシュしても何も出ませんョ(殴


シートピッチが広すぎる4人1組のクロスシートです。テーブルがついたのは嬉しい配慮で、このシートピッチだからついたのかもしれません。折りたたむこともできるので、乗り降りに不自由はしません。
ソデ体は田沢湖線の701系やE127系100番台、長野地区の115系などでも見るタイプで、JR東日本管内ではそれなりにお馴染みのスタイルと言えるでしょう。
 
斜めから縦撮りしてみました。それなりに角度がついた背もたれ、そして深く沈み込まない座面。
硬め基調なので姿勢が崩れにくいですが、崩れても余裕のシートピッチなので、ゆったり座れるようなスタイルにしても面白かったかもしれません。とはいえ、あのロングシートと同等の物を備えなければいけないことを考えると、このくらいの座席がちょうど良いのかもしれません。窓際に肘掛があればよりGoodですが、それは求めすぎですか…?


折り畳み式のテーブルです。浅いですがドリンクホルダーの機能もあります。嬉しいですね♪
出してみたのは良いものの、折りたたみ方って書いてありましたか?正直、しまうのにすこ〜し考えた記憶があります。

側面の化粧板の色は他の化粧板よりも明るい白色を使っています。車内を見渡した時に違和感はありませんでした。
 
・・・ところで、これだけ素敵なクロスシート、他の路線の車両に設置が波及しないのはなんでだろう…(^^;;;
 
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